原子量とは?求め方や単位も見やすい図と例で即理解!分子量との違いも
高校化学における原子量について、化学が苦手な人でも理解できるように早稲田生が解説します。
原子量について、スマホでも見やすいイラストでわかりやすく解説しています。
本記事を読めば、原子量とは何か・原子量の単位・求め方、分子量との違いが理解できるでしょう。
最後には、原子量に関する計算問題も用意した充実の内容です。
ぜひ最後まで読んで、高校化学の原子量をマスターしてください!
1:原子量とは?化学が苦手でもわかる!
まずは原子量とは何かについて、化学が苦手な人でも理解できるように解説します。
原子量とは何かを理解する前に、まずは相対質量という言葉はみなさん覚えていますか?
相対質量とは、ある原子を1mol(6×1023個)集めた時に何gになるか?を示したものです。
炭素原子Cは6×1023個集めれば、その質量は12gになるのでした。
この6×1023個のことをアボガドロ定数といい、1molと呼んでいるのでしたね。
例えば、水素原子は1mol(6×1023個)集めれば1gになります。よって水素原子の相対質量は1となります。
以上が相対質量とは何かの復習です。
しかし、原子には同位体が存在しているのでした。
※同位体が何かわからない人は、同位体について解説した記事をご覧ください。
例えば、塩素Clには同位体が2つ存在していて、それぞれ35Cl(相対質量35)が75%、37Cl(相対質量37)が25%の割合で存在しています。
この時の、相対質量の平均値を原子量と呼んでいます。
原子量とは何かの解説は以上になます。
しかし、これだけだとわかりにくいので、次の章ではもっと深く原子量について学んでいきましょう。
2:原子量の求め方・計算方法と単位
では、先ほどの塩素Clを使って原子量を求めてみます。
原子量は、同位体の相対質量×存在比で求めることができます。
塩素Clには、35Cl(相対質量35)が75%、37Cl(相対質量37)が25%の存在比なのでした。
すると、原子量は、
35×75/100 + 37×25/100
= 35.5
となります。
原子量は相対値なので、基本的には単位はありません。
しかし、たまに[g/mol:モル質量]という単位が使われることもあります。原子量はそれが1mol集まれば何gになるか?を表しているからです。
原子量の単位についてはあまり気にする必要はないので安心してください。
以上が原子量とは何かの解説になります。難しくはありませんよね?
次の章では、原子量と分子量の違いについて解説していきます。
3:原子量と分子量の違いとは?
よくある疑問として、「原子量と分子量の違いがわからない」というのがあります。
そんな疑問を解消しておきましょう。
分子量とは、原子量を足したものです。
例えば、H2Oの分子量を考えてみましょう。
H2Oは、水素H(原子量1)が2個と酸素O(原子量16)が1個でできているので、H2Oの分子量は
1×2 + 16×1 = 18
となります。
分子量も、原子量と同じく相対値なので単位はありません。
しかし、原子量と同様にたまに[g/mol:モル質量]という単位が使われます。
分子量をもっと深く学習したい人は、分子量について詳しく解説した記事をご覧ください。
原子量と分子量の違いは特に難しくなかったと思います。
4:原子量の計算問題
最後に、原子量の計算問題を1つ解いてみましょう。
もちろん丁寧な解答&解説付きです。
問題
銅Cuには、63Cuと65Cuの同位体が存在しており、その存在比は63Cuが70%、65Cuが30%である。
相対質量は63Cu=63、65Cu=65とする。この時、銅の原子量を求めよ。
解答&解説
原子量は同位体の相対質量×存在比で求めることができるのでしたね。
よって、求める原子量は
63×70/100 + 65×30/100
= 63.6・・・(答)
となります。
原子量に単位はないという認識で大丈夫ですので、単位は特に付けなくて良いです。
いかがでしたか?
原子量とは何か・求め方や計算方法・分子量との違いが理解できましたか?
原子量を理解するにはまず、相対質量の理解が必要でしたね。
両方とも高校化学では重要なので、しっかり理解しておきましょう!
原子量の求め方・単位のまとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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