分子量とは?単位もわかる&高校化学で必見の計算方法とは?

高校化学における分子量について、化学が苦手な人でも理解できるように早稲田大学に通う筆者が解説します。
分子量は、化学の原子分野を勉強する上で非常に重要です。
本記事では、スマホでも見やすいイラストで分子量について解説します。
これを読めば、分子量とは何か、計算方法や求め方・単位が理解できるでしょう。
さらには、分子量から物質量(mol:モル)も求めるという、高校化学でよく使う計算方法も紹介しています。
▶原子量とは?求め方や単位も見やすい図と例で即理解!分子量との違いも
▶物質量の求め方とは?単位や計算問題も解説!
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1:分子量とは?計算方法(求め方)も解説!
まずは分子量とは何かについて解説します。
分子量とは、分子式(H2Oなど)に含まれている元素の原子量の合計のことです。
※原子量とは何か忘れた人は、原子量について解説した記事をご覧ください。
では、実際に例題を使いながら分子量を計算してみます。
例題
H2Oの分子量を計算せよ。
ただし、H(水素)の原子量を1、O(酸素)の原子量を16とする。
解答&解説
H2OはH(水素)が2個とO(酸素)が1個で構成されていますね。
分子量は、分子式(今回はH2O)に含まれている元素の原子量の合計なので、
H2Oの原子量は
1×2 + 16×1
= 18・・・(答)
となります。
簡単ですよね?
分子量はそれ(今回はH2O)を1mol集めれば何gになるのか?を示したものです。
H2Oの分子量が18ということは、H2Oを1mol集めれば18gになりますよということです。
これらのことは非常に重要なので、必ず理解しておきましょう。
分子量とは何か・計算方法(求め方)についての解説は以上です。
2:分子量の単位とは?
よく、「分子量の単位は何ですか?」という質問があります。
その疑問を解消しておきましょう!
結論から言うと、「分子量に単位はありません!」
原子量にも単位はありませんでした。(詳しくは原子量について解説した記事をご覧ください。)
分子量は原子量(単位なし)の合計なので、単位がないということになります。
ただし、分子量は、先ほど解説した通り、その分子を1mol集めたときの質量[g]を表していることは必ず覚えておいてください!
3:分子量と式量の違いとは?
「分子量と式量の違いは何ですか?」という質問もよくあるので、解説しておきます。
高校化学においては、分子量と式量の違いを意識する必要は特にありません。
分子量と式量はほぼ同じと考えて問題はないです。
しかし、厳密には違いがあるので、一応紹介しておきます。興味がある人はぜひ読んでください。
式量とは?
分子量とは、共有結合で構成されている分子(H2OやO2など)の原子量の合計です。
式量とは、イオン結合で構成されている分子(NaClやKNO3など)の原子量の合計です。
分子が共有け結合しているかイオン結合しているかで呼び方が違ってきます。
しかし、先ほど述べた通り、基本的には「式量を求めよ」と言われたら「分子量を求めればいいのだな」と思って問題はありません。
4:分子量から物質量(mol)を計算する方法
分子量は簡単に求められるので、分子量のみを求めるという問題は化学ではあまり出題されません。
化学の問題でよく出題されるのが、「分子量から物質量を求める」という計算です。
では、実際に例題を解きながら解説します。
例題
水H2Oを360[g]集めたときの物質量[mol]を計算せよ。
ただし、Hの原子量を1、Oの原子量を16とする。
解答&解説
まずはH2Oの分子量を求めます。
H2O
= 1×2 + 16×1
= 18ですね。
つまり、H2Oを18[g]集めれば1[mol]になるということです。
では、H2Oを360g集めれば何molになるでしょうか?
360 ÷ 18
= 20[mol]・・・(答)
となりますね(下図参照)
分子量から物質量[mol]を計算するのは化学の問題を解く途中でもよく使うので、ぜひできるようにしておきましょう!
いかがでしたか?
分子量とは何か・計算方法(求め方)が理解できましたか?
本記事では、単位や式量との違い、物質量[mol]を求める計算まで行いました。
特に、分子量から物質量[mol]を求める計算は必ずできるようにしておきましょう!
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