電気陰性度とは?覚え方や周期表・極性との関係が誰でもわかる!
高校化学における電気陰性度について、慶応大学に通う筆者が、化学が苦手な人でも理解できるように解説します。
電気陰性度についてスマホでも見やすいイラストでわかりやすく解説しているので、安心してお読みください。
本記事を読めば、電気陰性度とは何か・電気陰性度の覚え方や周期表との関係・電気陰性度のグラフや極性について理解できるでしょう。
ぜひ最後まで読んで、電気陰性度を理解してください。
1:電気陰性度とは?化学が苦手でもわかる!
まずは電気陰性度とは何かについて化学が苦手な人向けに解説します。
まず、原子核には電子を引き寄せる力があったことを思い出してください。
※原子核の性質を忘れてしまった人は、原子核について解説した記事をご覧ください。
電子を引き寄せる力が強い原子核もあれば、電子を引き寄せる力が弱い電子もあります。
このように、原子核が電子を引き寄せる力の強さを表す数値のことを電気陰性度といいます。
電気陰性度が大きい原子ほど、原子核が電子を強く引き寄せる性質を持っていることになります。
以上が電気陰性度とは何かについての解説です。
そこまで難しくはなかったのではないでしょうか?
2:電気陰性度の覚え方・周期表との関係
電気陰性度と周期表には、重要な関係があるので必ず覚えておきましょう!
電気陰性度は、周期表において右上に行くほど大きくなります。(原子核が電子を引き寄せる力が大きくなります。)
電気陰性度はFフッ素で最大となります。
電気陰性度と周期表との関係は必ず覚えておきましょう。
ただし、18族(希ガス)元素はほとんど化合物を作らないので、電気陰性度の値はありません。
「電気陰性度は周期表で右上に行くほど大きくなる」・「Fフッ素は電気陰性度が最大」と覚えましょう!
3:電気陰性度のグラフ
前章で学習した電気陰性度と周期表の関係をもとにしたグラフを見てみましょう。
電気陰性度のグラフでは、LiリチウムとNaナトリウムを極小として、同一周期で少しづつグラフが上がっていくのが確認できますね。
電気陰性度の問題では、上記のグラフが用意されて「これは何を表したグラフか答えよ」という問題がよく出題されるので、電気陰性度のグラフの形状は覚えておきましょう!
4:電気陰性度と極性
最後に、電気陰性度と極性について学習しましょう。
電気陰性度は当然、原子によって値が違います。
ここで、電気陰性度が違う原子同士が結合した時の分子の内部はどうなるでしょうか?
例えば、H水素とCl塩素が結合してHCl塩化水素になることを考えてみましょう。
H水素とCl塩素では、Cl塩素の方が電気陰性度が大きいです。(電子を引き寄せる力が大きいです。)
すると、電子がCl塩素の方に偏ってしまい、H水素の方は正の電荷を帯び、Cl塩素の方は負の電荷を帯びます。
以上のように、原子同士の結合に電荷の偏りが存在することを、「結合に極性がある」といいます。
ちなみに、正の電荷を帯びている方を「δ+」、負の電荷を帯びている方を「δ-」と表記し、極性を表します。
「δ」は「デルタ」と読みます。極性の分野ではよく使う記号なのでぜひ覚えておきましょう!
まとめ
高校化学の電気陰性度が理解できましたか?
電気陰性度は周期表で右上に行くほど大きくなるということは必ず覚えておきましょう!
電気陰性度を忘れてしまったときは、また本記事で復習してください。
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