混合物とは?化合物との違いと5つの分離方法がイラストでわかる!
高校化学の序盤に学習するのが、混合物と純物質についてです。
今回は、混合物における高校化学で知っておきたい知識について早稲田大学に通う筆者が丁寧に解説します。
本記事を読めば、混合物とは何か・混合物の例・化合物との違いや分離方法が、化学が苦手な生徒でも理解できるでしょう。
特に、混合物の分離方法は非常に重要なので、必ず理解しておきましょう!(わかりやすいようにイラストで解説しています。)
ぜひ最後まで読んで、混合物をマスターしてください。
1:混合物とは?純物質との違いもわかる!
まずは純物質・混合物とは何かについて解説します。まず、すべての物質は純物質と混合物にわけることができます。
そして純物質とは、化学式1つで表現できるものです。
例えば、水H2Oや酸素O2、窒素N2などが純物質にあたります。
そして混合物というのは、純物質がいくつか混ざってできたものです。
混合物は化学式をいくつか使わないと表現できないというわけです。
混合物とは何か、純物質との違いは以上です。
次の章では混合物の例をいくつか紹介します。例をいくつか見てみると、混合物のイメージがだいぶわかります。
2:混合物の例
先ほど解説した通り、混合物は純物質がいくつか混ざっているものです。
混合物の例としては、空気や海水があります。
空気というのは、たくさんの酸素O2や窒素N2、二酸化炭素CO2などの純物質から構成されていますよね?
よって、空気は混合物ということになります。
海水はどうでしょうか?海水は水H2Oや塩化ナトリウムNaClなどの純物質から構成されています。
よって、海水も混合物になります。
いかがですか?混合物のイメージがわかりましたか?
混合物の例としては他に、石油やガソリン、牛乳などが挙げられます。
興味がある人は、「混合物 例」などで検索してみましょう!
3:混合物と化合物の違いとは?
よくある疑問として、「混合物と化合物の違いがわからない」というのがあります。
その疑問を解消しておきましょう。
混合物は、純物質が単に混ざっているだけで、化学反応を起こしたりはしません。
次の章で解説するのですが、混合物はろ過や蒸留などの方法を使って純物質にわけることができます。
混合物について
例えば、食塩水は水に食塩を入れれば作ることができます。
この食塩水を熱して蒸発させれば、再び水(水蒸気)と食塩に分解できますよね?
よって、食塩水は混合物であると言えるのです。
化合物について
混合物に対して化合物は、2種類以上の物質が化学反応を起こして、全く別の物質が化合してできたものです。
次の章で解説する、ろ過や蒸留などの方法を使っても化合物は元の物質にわけることでできません。
例えば、食塩はナトリウムと塩素が化学反応を起こして生成された物質です。
食塩を元の物質(ナトリウムと塩素)にわけることは基本的にはできませんよね?(化学反応をしない限り)
よって、食塩は混合物ではなくて化合物であるというわけです。
4:混合物の分離方法5つ(イラスト付き)
混合物は、先ほど解説した通り、純物質に分離することができます。
分離方法には以下の5つがありますので、それぞれの特徴をみていきましょう!
ろ過
液体と固体の混合物を分離したい時に用いる方法です。
ろ過で使う紙は、液体は通しても固体は通さない性質となっています。
ろ過は、液体と液体に溶けていない固体を分離する時に使います。
蒸留・分留
蒸留はろ過に似ているのですが、蒸留は「液体と液体に溶けている固体との混合物」を分離する時に用いる方法です。
※ろ過は液体と液体に溶けていない固体を分離する方法です。
分留は液体Aと液体Bの混合物を分離する時に使います。液体Aと液体Bの沸点の違いを利用して分離します。
再結晶
再結晶は、固体Aと固体Bを分離する時に用いる方法です。
固体Aと固体Bの溶解度の違いを利用して分離します。
※溶解度を学習・復習したい人は、溶解度について詳しく解説した記事をご覧ください!
昇華
昇華性のある固体Aと固体Bの混合物を分離する時に用いる方法です。
昇華性とは、固体から液体を経由せずに気体になる性質のことです。例としては、ヨウ素などが挙げられます。
※昇華を学習・復習したい人は、昇華について詳しく解説した記事をご覧ください!
以上が混合物の分離方法5つになります。どんな時にどの方法を使えば良いのか?をしっかり頭に入れておきましょう。
まとめ
混合物と化合物の違いや、混合物の分離方法が理解できましたか?
特に分離方法はテストでもよく問われるので、しっかり理解しておきましょう!
記事の内容でわからないところ、質問などあればこちらからお気軽にご質問ください。
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