酸化還元反応とは?反応式の書き方・コツをわかりやすく解説

化学 2018.9.25
酸化還元反応とは?反応式の書き方・コツをわかりやすく解説

「酸化」や「還元」ってよく聞くけど、どういうことでしょうか?

原子や物質に酸素や電子を渡したり貰ったりする反応を、酸化還元反応といいます。

しかし、これだけ言われてもよくわからないですよね。

本記事では、この「酸化還元反応」を、反応式の例を用いながらわかりやすく解説していきます。

→反応式の理解に役立つ記事まとめはコチラ!

 

    1.酸化還元反応とは!?

    酸化還元反応は酸化と還元に分けられます。
    この酸化と還元が同時に起こる反応が酸化還元反応ですが、この反応は必ず同時に起こります

    「酸化」「還元」について説明すると、
    酸化とは、ある物質が酸素と化合物して、水素を奪われること、または、電子を失うこと
    そして、還元とは、ある物質が酸素を奪われて水素と化合すること、または、電子を受け取ることです

    酸化と還元の概念には2つの考え方があります。

    1つ目は酸素と水素のやり取りで考える概念です。
    これは見た目に分かりやすく簡単に酸化と還元を判別することができますが、すべての反応式に対応できる概念ではなく、反応式内に酸素や水素がある場合にのみ対応しています。

    2つ目は電子のやり取りで考える概念です。
    この概念はすべての反応式に対応できる概念ですが、少しわかりにくいのが欠点となります。

    ここからは、この2つの考え方を通して、酸化還元反応について見ていきましょう。

     

      2.酸素・水素のやり取りによる酸化還元反応の考え方

      ではまず、酸素と水素のやり取りによる考え方から、酸化還元反応について見ていきます。

      以下に2つの式を示します。

      2Cu+O2→2CuO・・・(I)
      H2S+Cl2→2HCl+S・・・(II)

      (I)の式についてまず見ていきます。

      酸化還元反応式①酸素

      Cu(銅)は左辺では酸素を持っていませんが右辺では酸素をもっています。
      つまりCuは酸素と化合したのです。
      酸素と化合したということはCuは酸化されたということになります。
      逆に酸素はCuに酸素を奪われているので還元されています
      このように酸素のやり取りで酸化と還元を知ることができるのです。

      次に(II)の式についてみていきます。

      酸化還元反応式②水素

      Cl2(塩素)は左辺では水素を持っていませんが右辺では水素を持っています。
      したがってClは水素と化合したことになり、化合しているということはCl2は還元されたということになります。
      逆にH2S(硫化水素)は水素を奪われているため酸化されたということになるのです。
      水素のやり取りでも酸化と還元を知ることができることがこの式(II)からもわかるでしょう。

      (I)(II)の式のように酸素や水素がある場合は酸素や水素のやり取りで酸化、還元を知ることができます。

      3.電子e-のやり取りによる酸化還元反応の考え方

      次に、(I)(II)の式について、電子のやり取りという考え方から、酸化還元反応を見ていきましょう。
      以下にそれぞれの式を示します

      2Cu→2Cu2+ + 4e-(I)ーA
      O2+4e-→2O2(I)ーB

      H2S→2H+ +S+2e-(II)ーA
      Cl2+2e-→2Cl(II)ーB

       

      酸化還元反応式③A電子e-

      酸化還元反応式③B電子e-受け取る

      (I)-Aは酸化反応になります。Cu2+は電子を2つ失っています。したがって酸化反応となるのです。
      (I)ーAが酸化反応ということはもう一方の(I)ーBは還元反応になります。具体的にはO2は電子をもっていませんがO2は電子を2つ受け取っています。そのため還元反応となるのです。

       

      酸化還元反応式④A電子e-失う

      酸化還元反応式④B

      続いて(II)ーAを見てみるとH2SのSは電子を2つ失っている状態ですが、Sは電子を2つ貰って差し引きゼロになっているため酸化反応になります。
      (II)ーAは酸化反応であるため(II)ーBは還元反応です。
      詳細を見るとCl2は電子をもちませんが、2Cl-は電子を1つずつ失っているため還元反応になります

      このように電子のやり取りを見ていくことで、酸化と還元を判断することはできますが、そのためにはそれぞれの電子の数を見ていかなくてはいけません。
      この原子の形式的な電荷が、単体であるときと比較してどれくらい変化しているかを知るためには、酸化数を知る必要があります。

       

        4.酸化還元反応の必須知識:酸化数って??

        上記で説明した通り、酸化数とは、電子の形式的な電荷がどう変化しているか知るための値のことを言います。
        酸化数が増えれば酸化、減れば還元と判断することができます。

        酸化数の決め方にはルールがあります。以下のルールを覚えておきましょう。

        単体元素の酸化数は0です。つまり、Cuの酸化数は0になります。

        ・化合物内の酸素に酸化数は-2水素は+1とします。ただし例外もあります。

        化合物が電気的に中性であれば、化合物中の酸化数の総和は0です。

        単原子イオンの酸化数はイオンの価数に等しいです。例えばCl-の酸化数は-1となります。

        多原子イオンの酸化数の総和はイオン価数の総和に等しいです。

        これらを頭に入れておけば、酸化数から酸化か還元かを判断することが可能になるでしょう。

        →反応式の理解に役立つ記事まとめはコチラ!

         

          まとめ:酸素・水素や、電子・原子の形式的な電荷と酸化数で、物質の酸化還元反応を攻略する!

          これまで酸化還元反応を酸化と還元に分けて説明してきました。

          始めは分かりやすい酸素及び水素のやり取りに着目をしてもよいですし、少し難しいですが電子、原子の形式的な電荷、酸化数に着目して考えてもよいです。

          まずはわかりやすい方法で酸化還元に慣れていってください。慣れた後は酸化数の規則を覚えて電子で酸化、還元を判断できるようにしていきましょう。

          →反応式の理解に役立つ記事まとめはコチラ!

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          この記事の執筆者

          ニックネーム:受験のミカタ編集部

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