不定方程式とは?基礎知識と解き方を解説!

数学 2018.11.30

大学入試における数学で、頻出とされるのが不定方程式です。
この不定方程式の解き方を知っていれば、ほぼ確実に点数をアップさせることができます。
そこでしっかりと基礎から理解しておきましょう。

 

1.不定方程式とは?

不定方程式とは、一般的に方程式の数が未知数の数より少ないケースを意味します。

一般的にax+by=c となるような方程式の場合、もう1つの方程式を立てて、連立方程式として出題されます。
ただ、これは中学生の数学レベルでの話です。

高校の数学になると、連立方程式ではなく不定方程式として出題されます。
未知数の数より方程式が少ないことから、その解は無限にあるといっても過言ではありません。

一次方程式は座標平面上で、答えを得ることができます。

つまり、不定方程式は平面上すべての座標が解である可能性があるのです。

例えば、2x-y=0であれば解は(x,y)=(1,2),(-3,-6),(5,10)・・・という具合で、
y=2xの直線上にあるすべての座標が答えになるのです。

 

この不定方程式は古くから興味を持たれていて、ディオファントス方程式とも呼ばれています。
解法としてもいくつかあるのですが、代表的なものを解説していきましょう。

 

2.不定方程式の例:互いに素

不定方程式としてシンプルな形で出題されるのが、「4x=3y(xとyは整数)を解け」、というものです。

この形だと、左辺と右辺から互いに素を利用して、一般的な解を求めるのがシンプルで簡単でしょう。
互いに素とは1以外に共通の約数がないことを意味します。

例えば4と9という数字を考えましょう。

この2つの数字には、1以外に公約数がありません。
つまり、互いに素とは素数を意味するものではないのです。
素数であってもかまいませんが、素数でなくても1以外に公約数がなければいいと覚えておきましょう。

この不定方程式の左辺と右辺それぞれに注目します。

右辺は3の倍数ですが、左辺は4の倍数です。
つまり、左辺のxは3の倍数でないと方程式が成立しません。

ここで整数をkとして置くと、x=3kと表すことができます。

逆に右辺のyについては4の倍数である必要があります。
つまり、y=4kとなります。

ここで適当な数字をkに代入してみましょう。

例えばk=1だとx=3、y=4となります。

実際に代入してみると、4×3=3×4で方程式が成立するのです。
つまり、4x=3yという不定方程式の一般解は、x=3k、y=4kで正解になります。

ちなみに、2(x-2)=3(y+1)というような形でも同じです。
x-2、y+1をかたまりとしてみればわかりやすいでしょう。

この場合はx-2の部分が3の倍数になるので3kとします。
x-2=3kとなるので、-2を移行するとx=3k+2です。

y+1が2の倍数ですから、y+1=2kとなります。
つまり、y=2k-1が解として得られるのです。

まとめると、
x=3k+2、y=2k-1、k=(整数) が正解になります。

 

3.不定方程式の例:ユークリッド互除法

次の不定方程式の実例として、ユークリッドの互除法から説明をしましょう。

ユークリッド互除法と二次方程式についてもっと詳しく知りたい方はこちら!

内容としては、2つの整数であるaとbの最大公約数を求めるための方法になります。

条件となるのが、aをbで割った時の商がqであまりをrとします。

次にaの値をbで置き直して、rの値でbを置き直してください。

この時に、b=0となるのなら、aが最大公約数であるとするものです。
ならない場合は、最初に戻って繰り返していきます。

整数であるaとbの最大公約数と、bとrの最大公約数が一致することを利用した方法ですね。
シンプルな式にすると、
a=bq+r になります。

詳しい証明などはこちらの記事をご覧ください。

では、例題を使って考えてみます。

8x+11y=1 の解を求めるとしましょう。

これにユークリッドの互除法をあてはめていきます。

a=11、b=8ですね。

すると、次のように変形することが出来ます。

先ほどの不定方程式の解を得るためには、先ほど得たユークリッドの互除法で得たものをさかのぼっていく必要があります。
余りの部分を元の式に対して順々に代入していくのです。

ここでのポイントは、右辺である1を2x+3yで示すことで、次に3x+8yで、最終的に8x+11yとして変形していきます。
実際の式を見ていきましょう。

上記のように変換していきます。

1=8×(-4)+11×3
なので整数解の1つになるのが、x=-4でy=3だと得られるのです。
あとは代入をして、連立方程式を解きましょう。

8と11は互いに素でしたので、x+4=11kとすればy-3=-8kとなります。

x=-4+11kでy=3-8kですね。

この時のkは整数となります。

この計算の肝になるのは、割り算を繰り返して最終的にあまりが1になるまで続けることです。
そして、今度は逆に遡っていき、式に代入を繰り返すことで最終的な解にたどり着きます。

ユークリッドの互除法を使った不定方程式の解き方は受験の時の最難関レベルで出題されるものですが、覚えておくと便利に使えるはずです。

割り算をしていくのは、さほど面倒ではありません。しかし、代入をたどっていく操作作業が、面倒だと感じる人も多いでしょう。
ただ、このユークリッドの互除法による不定方程式の解き方は、どのようなパターンでも使えるのが魅力です。

先にもお伝えしましたが、受験する大学のレベルにもよりますが、互いに素である方法で回答を得られます。

ちなみに、先ほどの例で連立方程式で x+4=-11k とした人は y-3=8k となり、答えが多少変わってきますが、これらは両方答えで間違いではありません。
このように不定方程式の問題では人によって答えが変わることが多くあります。

 

4.不定方程式の例:因数分解

因数分解を使っても不定方程式を解くことができます。
ただし、使える場面が決まってきますので、すべての方程式で使えるものではありません。

xy+ax+by+c=0となっているような場合は適用できます。
この場合だと、(x+b)(y+a)=ab-cと因数分解を使えるからです。

例えば、xy-2x-y+1=0となる整数解x,yを求める問題で使えます。

これは(x-1)(y-2)=1となり、1=1×1あるいは1=(-1)×(-1)
①x-1=1かつy-2=1
②x-1=-1かつy-2=-1
の2通りが考えられ、答えは(x,y)=(2,3),(0,1)となります。

 

5.不定方程式のまとめ

不定方程式の基礎的な知識と解き方を紹介しました。
大学入試では良く出題されるものですから、確実に点数が取れるようにしましょう。
特に互いに素であるのを利用した方法は、必ず覚えておくべきです。
また、最難関レベルの大学を受験するのなら、ユークリッドの互除法も完璧にしておいてください。

 

なお、これらの記事も合わせてご覧いただければ幸いです:
一次不定方程式の解き方! 練習問題でマスターしよう
ユークリッド互除法と2元1次不定方程式


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この記事の執筆者

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