【場合の数基礎1】和の法則&積の法則大事な2パターン 

数学 2015.10.16

センター試験において、場合の数は2012年から4年連続で出題されているくらい重要な分野です。一方、場合の数や確率は苦手な人にとってはとことん苦手な分野でもあります。

「何をすればいいか分からない。」「PとCはどの問題で使うのか混乱する・・」

こんな意見をよく聞きます。

場合の数や確率などは如何に問題を簡潔に考えられるかが重要になります。突き詰めて考えると、場合の数の解法は大きく分けて2パターンしかありません。

「和の法則」「積の法則」を如何に適切な形で使えるかが勝負の分かれ道といえます。

当ブログでは、今回から数回にわたって場合の数・確率を説明します。場合の数・確率は解き方や考え方にいくつかのパターンがありますので、しっかり勉強すれば誰でも良い点数をとる事が出来ます。

なんとなくで今まで確率を解いていた方、ただひたすら場合の数を数え上げていた方是非、今回のブログを読んでみてください!

一回目の今回は、場合の数の最も基礎となる「和の法則」と「積の法則」を説明します。決して難しい法則ではないですが、場合の数の骨子となる一番重要な考え方なので是非読んでください!

 

1. 和の法則

法則といっても、そんなに難しいものではありません。

事象A,Bが同時に起こらない時というのがポイントです。実際に問題を解いて理解した方が早いと思うので以下に問題を出題しました。

【解答】

サイコロの目が6の倍数になるのは二通りのパターンが考えられます。

[①サイコロの目の和が6になるとき]

[②サイコロの目の和が12になるとき]

①のパターンは:

(大きいサイコロ、小さいサイコロ)=(1,5)(2,4)(3,3)(4,2) (5,1)の5通りが考えられます。

②のパターンは:

(大きいサイコロ、小さいサイコロ)=(6,6)の場合のみです。

「サイコロの値の和が6かつ12になる。」

このようなパターンは考えられますか?

ありえませんよね。ですので①、②が同時に起こる事はないので、「和の法則」を使って5+1=6通りが考えられます。

 

2. 積の法則

 

今回は「いずれの場合においても・・」というのがポイントになります。実際に問題を解いていきましょう。

これは有名な問題です。公式を知っている人はもちろんすぐに解けてしまいますが、今回は公式がなぜそうなるのかということも分かるように丁寧に解説していきます。

まず、63を素因数分解します。

63=3²×7になります。

いずれの場合においてもの2通りの組み合わせが可能です。また、3も7も素数なので、重複する事もありません。よって「積の法則」を使う事が出来ます。

だから、3×2=6通りになります。

総和もすぐに求める事が出来ます。もちろん、約数を一つ一つ足し合わせても出来るのですが、720や1050のような大きい整数の約数の和を求めるのはかなり手間がかかってしまいます。

だから以下の方法で解きます。

(1+3+3²)(1+7)=13×8=104になります。

もちろん展開すると(1+3+3²)(1+7)=1×1+1×7…3²×7になり、約数の総和になっていることがわかります。

この2つを公式化すると以下になります。

小問やセンター試験でも出題されるので、公式は覚えましょう!

 

3. 樹形図

「試験で、テンパってしまい解法が思いつかない・・」「時間が余ったけど、解法に自信がない・・」

こんな場面があると思います。そんな時に樹形図を書いて、場合の数を求める方法があります。

 

【解答】

もちろん

6(大のサイコロ)×6(小のサイコロ)=36で出来るのですが樹形図を書いても

36通りと出す事が出来ます。

以上で場合の数の基礎編は終了です。次回は順列を勉強しましょう!

 

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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