英語の時制の一致とは?現在完了・過去完了・未来完了や助動詞についてもわかりやすく解説!

英語 2024.3.14

英語の時制の一致について現役慶應生である筆者がイラスト付きでわかりやすく解説します。

「日本語には時制の一致なんてないしよくわからない!」

「そもそも時制の一致って何?どんな時にどんな形で時制の一致が起こるの?例外はあるの?」

そんな疑問に英語が苦手な人でも理解できるよう丁寧にお答えします。

時制の一致は英作文文法問題頻出するので受験生は必ず押さえておきましょう!

時系列がわかりやすくなるようイラストと、最後に練習問題も用意しているので、ぜひ最後まで目を通してください!

また、英語の時制の一致の習得含め、効率的な英語学習を習慣づけるなら、英語学習アプリ「レシピー」の使用がおすすめです!

【PR】勉強を効率的に継続して、志望校に合格したい方必見!

↓無料ダウンロードはこちら↓

 

1.英語の時制の一致とは?

英語の時制の一致とは、主節*で使った動詞が過去形の場合、従属節*の動詞の形を過去形や過去完了などに変えなくてはならない英文のルールです。

*主節…文章のメインとなるSとVのまとまりのこと。

*従属節…主節以外のSとVまとまりのことで、主にwhen,if,though,becauseなどの従属接続詞のあとの文章を指す。

(例)She was angry when I saw her.←赤文字が主節、青文字が従属節

 

 

言葉で説明してもわかりにくいので、まずは例文を見てみましょう!

例文1.I want to meet her when I see her photos.彼女の写真を見ると彼女に会いたくなる。

例文2.I wanted to meet her when I saw her photos.

彼女の写真を見た時、彼女に会いたくなった。

例文1では主節であるwhen以前の文の動詞が現在形で、従属節であるwhen以降の文章の動詞も現在形となっています。

一方、例文2では主節の動詞が過去形になっているため、従属節の動詞も過去形にしなくてはなりません。

このように、主節の動詞が過去形の時、従属節の動詞も必ず過去形に変えなくてはならないのが時制の一致です。

 

2.現在完了の時制の一致

現在完了形とは、have+過去分詞(done)で、過去のある時点から現在までの完了・結果・経験・継続を表す形です。

 

例文1.I never see Emily these days because she has been in France since this May.エミリーは5月からフランスに行っているため、このところ彼女を全く見ない。

 

例文2.I have lived here for 3 years because I found a good job.私はいい仕事を見つけたからここで3年間暮らしています。

例文1は主節の動詞が現在形で、従属節の動詞が現在完了となっていますが、特に時制の一致は起こりません。

例文2は主節の動詞が現在完了で従属節の動詞が過去形となっていますが、こちらも特に時制の一致は起こりません。

ここで時制の一致の定義をもう一度確認してみましょう!

”英語の時制の一致とは、主節*で使った動詞が過去形の場合、従属節*の動詞の形を過去形や過去完了などに変えなくてはならない英文のルールです。”

例文1も例文2も主節で使った動詞は過去形ではありません。そのため、従属節で使う動詞を過去形や過去完了に変える必要はないのです。

つまり、主節や従属節の動詞に現在完了が使われていても時制の一致は起こらないということです。

 

3.過去完了の時制の一致

過去完了形とは、had+過去分詞(done)で、過去のある時点までの完了・結果・経験・継続を表す形です。

 

例文1.  She doesn’t attend classes today because her grandmother passed away 3 days ago.彼女はおばあちゃんが3日前に亡くなったため、今日授業を欠席している。

 

例文2. She didn’t attend classes yesterday because her grandmother had passed away last week.彼女はおばあちゃんが先週亡くなったため、昨日授業を欠席した。

 

例文1では、従属節の動詞は過去形ですが、主節の動詞が現在形のため時制の一致は起こりません。

一方、例文2では、主節の動詞が過去形なので従属節の動詞は主節の過去形につられて時制の一致が起こります。

例文2において、彼女が欠席したのは昨日ですが、彼女のおばあちゃんが亡くなったのは先週、つまり昨日よりも過去の出来事なので、それを示すために過去形よりもさらに前を表す過去完了を使って時制の一致を行います。

 

4.未来完了の時制の一致

未来完了とは、will+have+過去分詞(done)で、未来のある時点までの完了・結果・経験・継続を表す形です。

 

例文1. I think she is smart because she will have graduated from university by the end of next March.彼女は次の3月までには大学を卒業しているだろうから、私は彼女は頭がいいと思う。

 

例文2. I thought she was smart because she would have graduated from university by the end of next March.彼女は次の3月までには大学を卒業しているだろうから、私は彼女は頭がいいと思った。

 

例文1では、主節の動詞thinkが現在形なので、従属節の動詞は通常の未来完了形となりますが、

例文2では、主節の動詞thinkが過去形なので、従属節の未来完了形のwillを過去形であるwouldに変える時制の一致が起こります

さらに、think以降の”she is smart”も従属節なのでisを過去形wasに変えなくてはなりません。

 

5.助動詞の時制の一致

 

従属節の動詞に助動詞(can,will,may)が使われている場合も主節の動詞が過去形であれば時制の一致が起こります。

助動詞の中で過去形があるものはcan,will,mayの3つしかないので(下図参照)時制の一致が起こるのもこの3つが出てきたときのみです。

(mustは過去形を持たないので時制の一致が起こらない。またshouldは過去形を持つが、shallの過去形として使われることはほとんどないため、ここでは省略。)

 

例文1. I tell her that I can pass the exam.私は試験に合格できると彼女に言っている。

例文2. I told her that I could pass the exam.

私は試験に合格できると彼女に言った。

例文1では主節の動詞が現在形なので時制の一致は起こりませんが、例文2では主節の動詞が過去形なので従属節の助動詞canも過去形になり、時制の一致が起こります。

 

6.時制の一致の例外

主節の動詞が過去形の場合でも時制の一致が起こらない例外が4つあります。

 

①不変的な真理やことわざ

不変的な心理というと難しく聞こえますが、要はずっと変わらないものやことを指します。

例文1.I learned that the earth is round.私は地球が丸いと学んだ。 

例文2.My teacher taught me 2 plus 3 is 5.

先生は2+3は5だと教えてくれた。

例文3. My brother had often said that seeing is believing. 

兄はよく「百聞は一見にしかず」と言っていた。

例文1と2の従属節は不変の真理、例文3の従属節はことわざなので主節の動詞が過去形であっても時制の一致は起こりません。

 

②歴史上の事実

従属節が歴史的な出来事の場合は、従属節の動詞はずっと過去形となり、過去完了などに直す必要はありません。

例文 I learned that Marie Antoinetto married King Louis XVI.私はマリーアントワネットがルイ16世と結婚していたと学んだ。

 

③仮定法

if+主語+動詞の過去刑~, 主語+would/could/should/might+動詞の原型~ で表される仮定法においては時制が特殊なので主節の動詞に影響を受けることがありません。

例文 She said if she were an actress, she could play much better than Emma.もし彼女が女優だったらエマよりもずっとうまく演じられると彼女は言った。

 

④現在の状態・習慣・職業などを表す時

例文1 She told me she is a high school student.彼女は高校生だと言った。

例文2 He said he goes to gym every Wednesday and Friday.

彼は毎週水曜と金曜にジムに通っていると言っていた。

例文1では、彼女が現在もその時も高校生なので時制の一致は起こらず、例文2では、彼はその時も現在も変わらず同じ周期でジムに通っているので時制の一致は起こりません

 

⑤直接話法の場合

直接話法とは、誰かの発言をそのまま相手に伝える形式、相手の発言に鍵かっこを付けて表すような形式のことです。

反対に、間接話法とは、誰かの発言を自分の言葉に直して伝える形式を指します。

間接話法の場合は時制の一致が起こりますが、直接話法の場合は起こりません。

例文1 She said “I want that bag”.彼女は「あのバッグが欲しい」と言った。

例文2 She said she wanted that bag.

彼女はあのバッグが欲しいと言った。

例文1が直接話法、例文2が間接話法です。

例文1ではクオーテーションマーク””(日本の鍵かっこ)が付いているため、相手の言ったことをそのまま書かなくてはいけません。

そのため時制の一致は起こらないのです。

 

まとめ&練習問題

いかがだったでしょうか?

時制の一致の起こる場合と起こらない場合、そもそも時制の一致とは何か理解できたでしょうか?

ここで時制の一致の定義をもう一度確認しておきましょう!

時制の一致とは、主節で使った動詞が過去形の場合、従属節の動詞の形を過去形や過去完了などに変えなくてはならない英文のルールです。

わからなくなったらこの定義を思い出して文章に当てはめて考えてみましょう。

 

~練習問題~  答えは下にスクロールして見てください!

①I heard that he (come, came, had come) here 4 years ago.

彼は4年前にここに来たと聞いた。

②I thought he (is, was, had been) handsome when I (see, saw, had seen) him at the cafe.

彼をカフェで見たときに、私は彼をイケメンだと思った。

③He said to me time never (come, came, had come) back.

彼は私に時間は絶対に戻らないと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え

①had came

②was, saw

③come

アンケートにご協力ください!【利用状況に関するアンケート】

※アンケート実施期間:2023年4月5日~

受験のミカタでは、読者の皆様により有益な情報を届けるため、受験のミカタの利用状況についてのアンケート調査を行っています。今回はアンケートに答えてくれた方から10名様に500円分の図書カードをプレゼントいたします。



最新情報を受け取ろう!

受験のミカタから最新の受験情報を配信中!

記事の内容でわからないところ、質問などあればこちらからお気軽にご質問ください。

中の人がお答えします。

この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

「受験のミカタ」は、難関大学在学中の大学生ライターが中心となり運営している「受験応援メディア」です。