構造式の書き方!化学の基本として知っておきたいルールとは?

化学 2018.11.6
構造式の書き方!化学の基本として知っておきたいルールとは?

構造式の書き方やルールについては、化学では基本となります。

次のステップに進むためにも必ず理解しておく必要があり、構造式が書けないと後々困ることも出てくるでしょう。

ここでは化学の基本となる構造式の書き方や、ルールなどを詳しく紹介していきますので正確に理解しておいてください。
特に有機化学の分野では、構造式がよく出てきますので役に立つこと間違いなしです!

 

    ・構造式とはいったいなに?

    まずは構造式というものについて説明していきます。
    構造式というのは、共有結合の1組である共有電子対を1本の線を使って表したものです。

    原子と原子の結合を表現するために使われる式と言うこともできます。

    構造式では原子と原子の結合を表現するために線を使うわけですが、この線のことを価標と言います。
    価標の数、つまり線の数は原子の持っている不対電子対の数と等しいというルールがあり、その数のことを原子の原子価と言います。

    たとえば水素を例に見てみましょう。
    水素は価電子の数も不対電子対の数も1個なので原子価も1価ということになります。
    炭素なら価電子と不対電子が4個なので4価です。

    水素・炭素原子価

    炭素は有機化合物の代表的な存在で、よく出てくるので炭素の原子価は確実に覚えておきましょう。
    原子価が4価ということは、炭素は4つの結合が可能とも考えられます。

    よく手の数で例えられるのですが、炭素には手が4本あり手の数の分だけ結合できるわけです。
    この基本を理解しておけば構造式の書き方もスムーズに頭に入っていくでしょう。

     

    共有結合の種類について

    次に構造式を書くうえで欠かせない共有結合の種類を学んでいきます。
    共有結合には3つの種類があり、それが以下の3種類です。

    ★単結合
    ★二重結合
    ★三重結合

    どの結合も2つの原子の結合を表現するもので、二重三重になるからといって原子が3つ4つと出てくるわけではありません。

    単結合は価標が1本で共有電子対1組の時に使われます。原子と原子を1本の線で結ぶのが単結合です。

    価標が2本で共有電子対2組なら二重結合になり、構造式における原子と原子を結ぶ線も2本になります。

    価標が3本で共有電子対3組なら三重結合です。

    共有結合の種類によって価標の数、つまり線の数が変わると考えておけばいいでしょう。
    たとえば水素分子は水素原子が2つ、単結合で結ばれているのでH-Hこのような表現になります。

    単結合・二重結合

     

      ・構造式の具体的な書き方とルール

      ではここからは、構造式の具体的な書き方を見ていきます。構造式を書く時は、原子価をすべて使い切らないといけないというルールがあります。
      水を例に考えてみましょう。

      図解:構造式

      水分子はH2Oと表記しますが、これは水素原子Hが2個と、酸素原子Oが1個の組み合わせで構成されていることがわかります。
      水素の原子価は1価で、酸素の原子価は2価ですので、トータル3つの原子価をすべて使い切って構造式にすることになります。
      このルールにのっとって、水の構造式を書くとH-O-Hになります。

      なぜこのような形になるのか、理解できているでしょうか?
      まず水素原子であるHが2個あるのが水ですので、Hは2回使わないといけません。
      酸素原子であるOは1個なので、1回使えばいいわけです。

      そして水素の原子価は1価なので線の数も1本、酸素の原子価は2価なので線の数も2本になります。
      この条件を満たす構造式にするには、上記の形にしないといけません。

      Oが真ん中に来ることで線が2本伸びている形になり、原子価の数と等しくなっています。
      これが構造式の書き方とルールの基本で、このことを理解しておけばあらゆる構造式に対応できます。

      ちなみに共有電子対は価標として表されますが、構造式では非共有電子対は省略するので共有電子対のように価標などもありません。
      また、厳密には原子と原子の結合は立体的になりますが、構造式では平面の状態で表現します。
      線も直線だけで良く曲がったりすることはありません。

       

      構造式意外の式について

      有機化学の分野では構造式以外にもいくつかの式が出てきます。
      それが下記の3つです。

      ★示性式
      ★分子式
      ★組成式

      構造式も含めて4つの式があるわけですが、それぞれ何を表現しているかが違います。
      構造式はここまで説明してきたように、原子と原子の結合を線で表現した式です。

      示性式は分子式から、官能基をわかりやすく明示した式のことです。

      分子式は原子の数をアルファベット順で表した式です。

      組成式というのは、原子の数の比を整数比で表現している式のことを指します。

      まったく別なものなので混同することは少ないと思いますが、これらの式も含めて構造式とはどういうものかを理解しておくのも大切です。
      構造式は価標を使うため、他の式とは見た目も違い特徴的なので覚えやすいでしょう。

      各式の表し方の違い

       

      ・構造式を書く時に注意したいこと

      仕組みを覚えれば決して難しくない構造式の書き方ですが、注意したいポイントが2つあります。

      1つ目はアルファベットの順番です。
      構造式では、省略した場合アルファベット順に並べていかないといけません。
      たとえばアルデヒド基の構造式を書く場合を例に考えてみます。
      アルデヒド基はC・O・Hという3つのアルファベットで構成されていますが、構造式ではCOHという並びではなく、CHOという並びになります。

      アセトアルデヒド構造式ABC順に並べ替えてから表記しないといけないわけです。うっかり忘れてしまいがちなので、注意しましょう。

      2つ目は構造式では、官能基の表記は逆さまになっても良いという点です。
      たとえばカルボキシ基はCOOHという構成になっていますが、構造式ではHOOCという表記でもかまいません。

      より具体的に見ていくと価標が左に付く場合は-COOHという書き方で、価標が右に付く場合はHOOC-という書き方になります。
      価標の位置によっては表記を逆さまにしてしまっても問題ないのです。
      この2点は構造式の特殊な部分ですので確実に覚えておきましょう。

       

        ・簡略構造式について

        実はここまで紹介してきた構造式は正式なものではなく、価標を一部省略した簡略構造式のことを指しています。
        構造式は本来、単結合や不飽和結合、さらに枝分かれする部分などすべてを表記するのですが、簡略構造式ではこうした一部の価標を省略することが可能です。

        そして入試問題などでも基本的には簡略構造式が構造式として扱われているので、私達がよく見かける構造式の大半は簡略構造式なのです。
        構造式の書き方が理解できれば問題ありませんが、念の為簡略構造式についても理解しておきましょう。

        標の省略の仕方もいくつかあって、単結合だけの場合もあれば、単結合と不飽和結合を省略する場合、さらに単結合と不飽和結合に加えて枝分かれも省略するケースが見られます。
        どれも簡略構造式の1つです。

        簡略構造式を使うことで見た目もすっきりし、理解しやすくなるメリットが生まれます。
        気になるのは実際の問題では簡略構造式を使って書けば良いのかどうかですが、入試問題などでは記入例があり、その記入例にならって構造式を書けと指示されます。

        そのためまずは記入例を見てどこが省略されているかを把握し、その通りに構造式を書いていきましょう。具体的な例が示されるので安心です。

         

          ・まとめ

          化学、有機化学で基本となる構造式の書き方・ルールなどを見てきました。構造式は仕組みを理解すれば書けるようになります。

          基本ということで構造式を覚えるのは必須と言えます。

          必ず構造式の書き方を覚え、問題で出題された時も対応できるようになっておきましょう!

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          この記事の執筆者

          ニックネーム:受験のミカタ編集部

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