一次関数のグラフがスラスラ書ける!見やすい図で徹底解説
一次関数について、現役の早稲田大学に通う筆者が、数学が苦手な人でも必ず一次関数が理解できるように解説します。
本記事では、一次関数の基本・一次関数のグラフの書き方をスマホでも見やすいイラストを使って解説しています。
また、一次関数の学習で非常に重要な変化の割合についても丁寧に解説しています。
最後には、今回で一次関数が理解できたかを試すのに最適な練習問題も用意しました。
本記事を読み終える頃には、一次関数が理解できていて、一次関数のグラフもスラスラ書けているでしょう。ぜひ最後までお読みください。
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1:一次関数とは?(公式)
まずは一次関数とは何かについて解説します。
一言で述べると、『一次関数とは、y=ax+bの形をした式のこと』という理解で大丈夫です。(aは0以外の数字です。bは0でも大丈夫です。)
例えば、「y=6x+100」とか「y=10x」とか「y=-4x+5」とか「y=-6x-50」などが一次関数の例です。一次関数の例は挙げればキリがありません汗
では、一次関数の「一次」とは何を示しているのでしょうか?「一次」とは、「一次式」のことを示しています。「y=ax+b」は、xの一次式です。(xが1回だけかけられている項があるから。)
「y=x2+10」などはxの二次式なので、一次関数ではありません。(二次関数と言います。)
※二次関数を詳しく学習したい人は、二次関数について詳しく解説した記事をご覧ください。
2:一次関数のグラフの書き方
では、一次関数のグラフはどのように書けば良いのでしょうか?この章では、一次関数のグラフの書き方を、スマホでも見やすいイラストを使って、順に解説します。
わかりやすく解説するために、一次関数が「y=axの場合(b=0の時)」と「y=ax+b(bが0でない場合)」で分けて解説します。
一次関数のグラフの書き方:y=axの場合
[手順1]
まずは、x軸を横に、y軸を縦に引きます。
[手順2]
y=axのグラフは、必ず原点Oを通ります。なので、原点Oを通り、a>0の時は右上がりの直線を、a<0の時は右下がりの直線を書きます。
【a>0のとき】
aの値が大きくなればなるほど、直線の傾きは急になります。
次はa<0のときです。
【a<0のとき】
こちらは、aの値が小さくなればなるほど直線の傾きは急になります。
一次関数のグラフの書き方:具体例(y=ax)
では、一次関数の具体例を使って実際にグラフを書いてみましょう。
今回は一次関数y=3xのグラフを書いてみます。今回はaにあたる部分が3ですね。なので、一次関数y=3xのグラフは右上がりのグラフになります。
ここで、具体的な直線の傾き方を調べましょう。調べ方は、まずxに適当な値を入れます。そして、そのときのyの値を考えて、その点(x , y)と原点を結びます。
例えば、x=2のとき、yの値は3×2=6ですね。
なので、グラフ上で(2, 6)の点をとります。
そして、点(2 , 6)と原点を通る直線を引きます。
これで一次関数y=3xのグラフが書けました!今回は点(2 , 6)をとりましたが、x=1のときはy=3なので、点(1 , 3)と原点を通る直線を引いても問題ありません。
次からは、一次関数y=ax+bのグラフの書き方を解説します。
一次関数のグラフの書き方:y=ax+bの場合
では、一次関数y=ax+bのグラフの書き方を解説していきます。
[手順1]
先ほどと同様に、x軸とy軸を書きましょう。
[手順2]
一次関数y=ax+bのbの値をy軸上に取ります。この時のbを、「切片(y切片)」というので、覚えておきましょう!
[手順3]
次に、xに適当な値を代入し、その時のyの値を調べます。そして、その点(x , ax+b)をグラフ上にとります。
※少しわかりにくいかもしれませんが、一次関数y=ax+bのグラフの具体例もこの後で紹介しているので安心してください。
[手順4]
手順3で書いた点(x , ax+b)と点(0 , b)を直線で結びます。
以上が一次関数y=ax+bのグラフの書き方です。では、具体例でグラフを書いてみましょう!
一次関数のグラフの書き方:具体例(y=ax+b)
では、一次関数y=2x-5のグラフを書いてみましょう。
まずはy軸上にbの値をとるのでしたね。今回の一次関数はy=2x-5なので、b=-5です。
次に、xに適当な値をあてはめます。ここでは、x=3をあてはめてみましょう!x=3の時、y=2×3-5=1ですね。
なので、点(3 , 1)をグラフ上に取ります。
※x=3以外でももちろん大丈夫です。x=6の時はy=2×6-5=7なので、点(3 , 1)の代わりに(6 , 7)を取っても大丈夫です。
あとは、点(0 , -5)と点(3 , 1)を直線で結べば、一次関数y=2x-5のグラフが完成です!
3:一次関数における変化の割合とは?
一次関数の学習では、「変化の割合」という言葉が登場します。では、変化の割合とは何なのでしょうか?
変化の割合とは、「xの値が変化した時に、yの値がどれくらい変化したのかを調べて、yの変化量をxの変化量で割った値」のことです。
これだけではわかりにくので、具体例をみましょう。例えば、y=2x+6という一次関数があるとします。
この時、xの値が3から5に変化したとします。xの値は3から5に変化しているので、xの変化量は5-3=2ですね。
この時、yの値はどのように変化するでしょうか?
x=3の時はy=2×3+6=12
x=5の時はy=2×5+6=16
よって、yの値は12から16に変化したので、yの変化量は16-12=4です。
よって、一次関数y=2x+6の変化の割合は、4÷2=2となります。
※4はyの変化量、2はxの変化量です。
ここで、4÷2を計算して導き出した2という値に注目してください。これは一次関数y=2x+6の傾きですね。これはたまたまではありません。
変化の割合は一次関数の傾きと等しくなります。なので、一次関数y=3x+100の変化の割合はいつでも3です。一次関数y=-40x-30の変化の割合はいつでも-40です。
「変化の割合は一次関数の傾きと等しい」これはとても重要なので、必ず覚えておきましょう。
※変化の割合についてもっと踏み込んだ学習がしたい人は、変化の割合について丁寧に解説した記事をご覧下さい。
4:一次関数の練習問題
最後に、今回で学習した一次関数に関する練習問題を用意しました。
ちゃんと一次関数が理解できたかを試すのに最適な問題なので、ぜひチャレンジしてください!
一次関数:問題
y=-3x+6という一次関数がある。この時、以下の問いに答えよ。
(1)x=2の時、yの値を求めよ。
(2)一次関数y=-3x+6のグラフを書け。
(3)xの値が3から5に変化した。この時、yの値はどれだけ変化したか求めよ。
解答&解説
(1)
一次関数y=-3x+6にx=2を代入して、
y=-3×2+6=0・・・(答)
(2)
まずは、y軸上に(0 , 6)をとるのでしたね。(y切片が6ということですね。)
そして、次はxに適当な値を入れて、その時のyの値を調べるのでした。ここでは、x=2の時を考えてみましょう!
(1)より、x=2の時は、y=0でした。【←(1)を上手に使ってあげましょう。】
なので、グラフ上に(2 , 0)をとります。
あとは、2つの点(0 , 6)と(2 , 0)を結べば、一次関数y=-3x+6のグラフが完成です!
(3)
最後は、一次関数の変化の割合に関する問題です。変化の割合は、一次関数の傾きに等しいのでしたね。
したがって、一次関数y=-3x+6の変化の割合は常に-3になります。
問題文より、xの値が3から5に変化したので、xの変化量は5-3=2です。ここで、変化の割合の公式を思い出しましょう。以下のようなことが成り立つのでしたね。
この問題では、yの変化量を求めたいのでした。変化の割合とxの変化量はわかっているので、上記の公式から、yの変化量が求められそうです。
-3(変化の割合) = yの変化量 / 2(xの変化量)
より、
yの変化量 = -6・・・(答)
となります。
繰り返しになりますが、変化の割合は一次関数の傾きに等しいということは必ず覚えておきましょう!
一次関数のグラフまとめ
一次関数および、一次関数のグラフ・グラフの書き方に関する解説は以上です。
一次関数はこれから先も必ず使う学習内容なので、忘れてしまった場合はまた本記事で一次関数の復習をしましょう!