角速度の公式と求め方!見やすいイラストで一発理解!計算問題付き

高校物理における角速度について、スマホでも見やすいイラストで早稲田大学に通う大学生が丁寧に解説します。
本記事を読めば、角速度とは何か、角速度の公式や求め方・単位、角速度と速度の関係について物理が苦手でも理解できるでしょう。
最後には、角速度に関する計算問題も用意した充実の内容です。
ぜひ最後まで読んで、角速度をマスターして下さい!
1:角速度とは?物理が苦手でもわかる!
まずは角速度とは何かを物理が苦手な人でも理解できるように見やすいイラストで解説します。
したのイラストのように、円周に沿って一定の速さで回っている物体を考えてみましょう。
※このことを等速円運動と言います。
円の中心から物体に向けて引いた線のことを動径ベクトルといい、動径ベクトルが1秒間に回転する角度(回転角)のことを角速度と言います。
以上が角速度とは何かの解説になります。次の章からは、角速度の公式(求め方)と単位を学習しましょう!
2:角速度の公式(求め方)と単位
角速度は、物体が1秒間で何°回転したか(動いたか)でした。
下のイラストのように、円周に沿って一定の速さで動く物体の動径ベクトルがt[s]間にθ[rad]回転した(動いた)とします。
※単位[rad](ラジアン)があまり理解できていない人は、ラジアンについて詳しく解説した記事をご覧ください。
ここで、求める角速度をω(オメガ)とすると、
ω = θ / t [rad/s]
となりますね。
以上が角速度の公式(求め方)です。
角速度は単位[rad]を時間[s]で割っているので、角速度の単位は[rad/s]となります。
角速度の公式(求め方)は簡単ですよね?角速度はよくωで表現されるので知っておきましょう!
3:【重要】角速度と速さ・円の半径との関係
角速度と速さ・円の半径との関係を学習しましょう。
角速度と速さ・円の半径との関係はとても重要なので必ず理解しておきましょう!
まず、物体が円周上をT[s]かけて1周するとします。(T[s]のことを周期といいます。)
円の半径をr[m]、物体の速度をv[m/s]とします。
すると、物体は周期T[s]の間に円周上2πr[m]移動することになるので、
v = 2πr / T・・・①
という式が成り立ちます。
ここで、物体が半径r[m]の円周上を1回転(1周)する時の回転角は2π[rad]ですね。
よって、角速度の公式より
ω = 2π / T・・・②
という式が成り立ちます。
①より、
T = 2πr / v です。
これを②に代入して
ω
= 2π / (2πr / v)
= v / r より、
v = rω
という式が得られます。
角速度のと円の半径に関する式はとても重要なので必ず覚えましょう!
4:角速度と回転数の関係
次に、角速度と回転数の関係について学習しましょう。
まずは回転数とは何かについて解説します。
回転数とは、物体が1秒間に円周上を回転する回数(1秒間に円周上を円周するか)です。
周期(物体が円周上を1周するのにかかる時間)がT[s]だとすると、回転数はnは
n = 1/ T
と表現できます。
回転数の単位はヘルツ[Hz]です。ヘルツ[Hz]は振動数や周波数の単位と同じですね。
角速度に関する解説は以上になります。角速度を学習した後は、一緒に遠心力を学習することをオススメします。
ぜひ遠心力について丁寧に解説した記事もご覧ください。
5:角速度の計算問題
最後に、角速度の計算問題を用意しました。
ぜひ解いて、角速度をマスターしましょう!
計算問題
水平な円板の中心から0.6mの位置に,質量0.1kgの物体を乗せた。この円板を中心を通る鉛直線を回転軸にして,1秒間に2回の割合で回転させた。
(1)物体の角速度ωを求めよ。
(2)物体の速さvを求めよ。
※以下に解答と解説↓
解答&解説
(1)
1秒間に2回の割合で回転させているということは、回転数=2ということですね。
回転数 = 1 / 周期
なので、
2 = 1 / 周期 より
周期は0.5となります。
したがって、角速度の公式より、
角速度ω
= 2π / 0.5
= 4π[rad/s]・・・(答)
となります。
(2)
物体の速さは、公式v=rωより、
v
= 0.6 × 4π
= 2.4π[m/s]・・・(答)
となります。
角速度のまとめ
角速度とは何か、角速度の公式や求め方・単位が理解できましたか?
特に、角速度と速さ・円の半径との関係式は非常に重要なので、必ず覚えておきましょう!
角速度を忘れた時は、また本記事で角速度を復習してください。