運動エネルギーの公式とすぐにわかる求め方、運動エネルギーの変化とは?
運動エネルギーの公式は覚えるだけでなく、どうしてそうなるかを求められるようにすることが大事です。今回は、運動エネルギーの公式と簡単な求め方、運動エネルギーの変化について紹介します。
1. 運動エネルギー(公式)
運動している物体が、「別の物体に衝突して仕事をすることが出来る能力」の事を運動エネルギーと言います。
質量M[kg]の物体が、速さV[m/s]で移動する時に物体が持つ運動エネルギーは
になります。単位は、仕事の単位であるJ(ジュール)です。
次の章の求め方も合わせて覚えましょう。
2. 運動エネルギー(求め方)
この章では、運動エネルギーがどうして、
静止している物体(M[kg])に力F[N]を加えてX[m]移動させたところ、速度がV[m/s]になった場合を考えましょう。
運動エネルギーは、「別の物体に衝突して仕事をすることが出来る能力」と定義すると紹介しました。だからまず、速度がV[m/s]になるまでに力Fが物体にした仕事を考えましょう。
仕事の定義は仕事=F:力×X:距離と表す事が出来ます。また、力Fは運動方程式を用いると、F=Maと変換する事が出来ます。
ですので、
力Fのした仕事=F・X=MaX
と表す事が出来ます。MとXは、もうすでに設定されていますので、あとは、加速度aを求めます。
その際に、等加速度直線運動の公式を使いますので、忘れてしまった方は下の公式を思い出してください。
等加速度直線運動があまり理解できていない人は、等加速度直線運動について詳しく解説した記事をご覧ください。
等加速度直線運動
最初の速度v0がvになった時に、それまでに動いた距離xと、加速度aを使って
v2-v02=2ax
と表せます。
X移動している間は、等加速度直線運動をしているので、加速度a[m/s2]とすると、等加速度直線運動の公式より
V2-02=2aX
と求められます。よって
力Fが物体にした仕事が物体が持つ運動エネルギーになるので、運動エネルギーは・・
になります。
3. 運動エネルギーの変化
今回は、速度変化による運動エネルギーの変化について説明します。
「運動エネルギー 求め方」では、静止している物体に力F[N]を加えましたが、今回は、初速V0で動いている物体にF[N]を加える場合について考えましょう。
今回も、加速度a[m/s2]とすると、等加速度直線運動の公式より
V2-V02=2aX
と求められます。
力が物体にした仕事はF・Xと表せるので、運動方程式F=Maを使うと
つまり、速度がV0からVに変化する事で、物体は、
のエネルギーを増やました。