オームの法則とは?公式の覚え方をわかりやすく解説!練習問題と解説付き

電気の分野でオームの法則は基本的で重要な項目とされ、たくさん問題を見かけるでしょう。けれども、公式がなかなか覚えられずに使いこなせず、苦手に思う方も多いのではないでしょうか?ここでは簡単な覚え方と具体的な問題例を紹介いたします。これを読めば、オームの法則を用いた問題がスラスラと解けるようになります。
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【 目次 】
1.オームの法則とは
2.オームの法則の公式の覚え方
2-1.抵抗を求める公式 「R(Ω)=(V(V))/(I(A))」
2-2.電流を求める公式 「I(A) =(V(V))/(R(Ω))」
2-3.電圧を求める公式 「V(V) = I(A)×R(Ω)」
3.オームの法則を使った練習問題
3-1.抵抗が1つの場合
3-2.抵抗が複数ある場合
4.まとめ
1. オームの法則とは
電気を扱う上での重要な3要素は「電圧」「抵抗」「電流」で、それぞれV, R, Iで表します。
Vはボルトと読み、電圧Vの単位です。
Ωはオメガと読み、抵抗Rの単位です。
Aはアンペアと読み、電流Iの単位です。
それらの間には次のような関係があります。
V(V)=I(A) ×R(Ω) 電圧 電流 抵抗 |
『電圧の大きさVは、電流Iが大きくなるほど大きくなり(比例)、抵抗Rが大きくなるほど、大きくなる(比例)』性質があります。
これをオームの法則といいます。
オームの法則は、以下のようにも置き換えられます。
R(Ω)=V(V)/I(A)
I(A)=V(V)/R(Ω)
問題でどれを求めるのかによって使い分けてください。
2. オームの法則の公式の覚え方
オームの法則は、簡単な覚え方があります。
まずは、以下のような順番でV、I、Rを中に書いた円を描いてください。
そして、求めたいものを手で隠せば、計算方法を知ることができます。
抵抗を求める公式「R(Ω)=V(V)/I(A)」
まず、抵抗R(Ω)を求める場合です。
図で、求める抵抗R(Ω)の部分を手で隠します。
図からR(Ω)=V(V)/I(A)と計算できることがわかります。
電流を求める公式 「I(A)=V(V)/R(Ω)」
次は、電流(I)を求める場合です。
図で、求めるI(A)の部分を手で隠します。
図からI(A)=V(V)/R(Ω)と計算できることがわかります。
電圧を求める公式 「V(V) = I(A)×R(Ω)」
最後は電圧(V)を求める時です。
図で、求めるV(V)の部分を手で隠します。
図からV(V)=I(A)×R(Ω)と計算できることがわかります。
3. オームの法則を使った練習問題
抵抗が1つの場合
単純にオームの法則を使います。
■練習問題①
上記回路の電源の電圧Vの大きさを求めてください。
◆練習問題① 解答解説
オームの法則により
V(V)=I(A)×R(Ω)
=3×6
=18(V)
■練習問題②
上記回路の抵抗Rの大きさを求めてください。
◆練習問題② 解答解説
オームの法則により
R(Ω)=V(V)/I(A)
=12/2
=6(Ω)
■練習問題③
上記回路の電流Iの大きさを求めてください。
◆練習問題③ 解答解説
オームの法則により
I(A)=V(V)/R(Ω)
=18/5=3.6(A)
抵抗が複数ある場合
抵抗が複数ある場合は、考え方が複雑になりますが、以下のことに注意をすれば解けますので、まとめておきましょう。
①直列つなぎの場合
変化しないもの…電流I
電源の電圧Vについて、 V=V1+V2
全体的な抵抗は、それぞれの抵抗の和。
■練習問題④
上記回路の抵抗Rと電源の電圧Vの大きさを求めてください。
◆練習問題④ 解答解説
2個の抵抗が直列つなぎになっているので、どちらの抵抗にも同じ電流2Aが流れていることに注目。
右側の抵抗の部分について、オームの法則より
R=V/I
=10/2=5(Ω)
この回路全体の抵抗は、12+5=17(Ω)となるので、
電源の電圧は、オームの法則により
V=I×R
=2×17=34(V)
②並列つなぎの場合
変化しないもの…電圧V
全体に流れる電流Iは、それぞれの抵抗を流れる電流をI1、I2とすると、
I=I1+I2
全体の抵抗をRとすると、 1/R=1/R1+1/R2となる。
解説によっては、R=R1×R2/R1+R2 としているところもあります(同じ意味)。
■練習問題⑤
上記回路の抵抗Rとそこに流れる電流Iの大きさを求めてください。
◆練習問題⑤ 解答解説
並列つなぎなので、どの抵抗にも等しく働くのは電圧(6V)です。
下の抵抗の部分についてオームの法則により、I=V/R=18/6=3(A)
電流についてI+3=9なので、I=6(A)
上の抵抗の部分について、オームの法則によりR=V/I=18/6=3(Ω)
ちなみに問題にはありませんが、この回路全体にかかる抵抗をR‘とすると、並列つなぎなので、抵抗に関して1/R´=1/R1+1/R2 が成り立つことを利用して、
1/R´=1/3+1/6=1/2
R´=2(Ω)とわかります。
まとめ
電気の分野で、オームの法則を利用することにより、さまざまな事が計算によって求められることがわかりました。基本的な公式を覚えやすい覚え方でマスターし、直列つなぎ・並列つなぎ特有の性質を知っておけば、それらを使い続けることによって、やや複雑な場合も求められます。多くの人が苦手意識を持ちやすい分野ですが、ここでまとめたポイントをこなせるようになると、解くのが楽しくなりそうですね。