連立方程式の解き方2つが丸わかり&力が付く問題付き
連立方程式について、数学が苦手な人でも必ず理解できるように、現役の早稲田大学の筆者が丁寧に解説します。
この記事を読めば、連立方程式とは何か?・連立方程式の解き方(代入法と加減法)が理解できます。
最後には、連立方程式の計算問題(代入法と加減法)・連立方程式の文章題を用意した充実の内容です。ぜひ最後まで読んで、連立方程式をマスターしてください。
※本記事では式が2つある場合の連立方程式を解説します。
式が3つある場合の連立方程式については、「連立方程式で3つの式がある時の解き方が誰でもわかる!」をご覧ください。
1:連立方程式とは
まずは、連立方程式とは何かについて丁寧に解説していきます。
連立方程式とは、「2つ以上の未知数を含む方程式を2つ以上並べたもの」のことです。
例えば、
3X+2Y=13・・・①
X+2Y=5・・・②
のように未知数(この場合はX,Y)を含む方程式が並べられています。
この未知数X,Yにはそれぞれの方程式(①と②)に同じ値が入ります。
連立方程式を解くことにより未知数の値を求めることができるのです。
以上が連立方程式とは何かについての解説になります。
2:連立方程式の解き方
この章では、連立方程式の解き方について解説していきます。
連立方程式には、代入法と加減法の2つの解き方があります。
連立方程式の解き方①:代入法
まずは例をあげながら代入法から解説していきます。
代入法は、代入することにより未知数の数を減らし未知数の値を求める方法です。
[例]
X=3Y・・・①
2X+4Y=40・・・②
上記の連立方程式は、②の式のXに①の方程式を代入することでYの値を求めることができます。
実際にやってみます。
②に①の式を代入してみると、
2(3Y)+4Y=40となり、
6Y+4Y=40
10Y=40
Y=4
また、①の式にY=4を代入して
X=3×4=12
ということがわかります。
確認のため②の式にX=12、Y=4を代入してみると、
2×12+4×4=40となり
正しいことがわかります。以上が連立方程式の代入法についての説明になります。
連立方程式の解き方②:加減法
次に加減法について解説していきます。
加減法は、連立方程式の足し算や引き算により、未知数の数を減らし未知数の値を求める方法です。
[例]
2X+2Y=14・・・①
4X+7Y=40・・・②
まずはじめに、未知数(XとY)の数を減らしていきます。
今回は、Xを方程式の中から取り除いていきます。
それぞれの方程式のxの係数を同じにするため、①を2倍します。
すると、
4X+4Y=28・・・③
になります。
②から③を引くと、Xが消えて3Y=12となりますね。
したがって、
Y=4ということがわかります。
Yの値が分かったので、①の式にY=4を代入すると、
2X+2×4
=2X+8
=14
となり、X=3ということがわかります。
連立方程式の加減法についての解説は以上になります。
次の章では、連立方程式の計算問題(代入法と加減法)、連立方程式の文章題をご用意しています。
ぜひ、解いてみてください。
3:連立方程式の計算問題
では、先ほど紹介した連立方程式の解き方(代入法と加減法)を使って、連立方程式の計算問題を解いてみましょう!
連立方程式の計算問題:代入法
連立方程式
X+2Y=5・・・①
3X+4Y=10・・・②
のX、Yを代入法を用いて求めよ。
解答&解説
①の式の2Yを右辺に移項して
X=ー2Y+5・・・③
の形にします。
③を②の式に代入すると、
3(-2Y+5)+4Y=10
-6Y+15+4Y=10
-2Y=-5
Y=5/2・・・(答)
となりなす。
このYの値を③の式に代入すると、
X
=-2(5/2)+5
=-5+5
=0・・・(答)
となります。
連立方程式の計算問題:加減法
連立方程式
2X+3Y=21・・・①
3X+6Y=39・・・②
を加減法を用いて求めよ。
解答&解説
Yを消去するため①の式を2倍します。
そうすると、
4X+6Y=42・・・③
になります。
②から③を引くと
-X=-3
よって、
X=3・・・(答)
このXの値を①の式に代入すると、
2×3+3Y=21
6+3Y=21
3Y=15
なので、
Y=5・・・(答)
となります。
次の章では、連立方程式を扱う文章題をご用意しています。
ぜひ、解いてみてください。
4:連立方程式の文章題
連立方程式の文章題は、試験でも頻出なので、ぜひ解いておきましょう!
連立方程式の文章題
一個200円のりんごと一個300円のなしを購入し、合計3600円支払った。
購入したりんごの個数は、なしの個数より2個少ない。購入したりんごとなしの個数を求めよ。
解答&解説
まず、りんごの個数をX、なしの個数をYとおいて連立方程式の形になおします。
りんごだけに支払った金額は、りんご1個あたりの値段200円×りんごの個数Xより、200Xと表すことができます。
同様に、なしだけに支払った金額は300Yと表すことができます。
合計で支払った金額は3600円なので
200X+300Y=3600・・・①
になります。
次に、購入したりんごの個数Xはなしの個数Yより2個少ないので、
Y−X=2・・・②
と表すことができます。
①と②より、連立方程式ができましたね。
②の式をY=X+2の形に変形して①に代入します。
すると、
200X+300(X+2)=3600
200X+300X+600=3600
500X=3000
X=6・・・(答)
ということがわかります。
このXの値をY=X+2の式に代入して、
Y
=6+2
=8・・・(答)
よって購入したりんごの個数は6個、なしの個数は8個になります。
連立方程式のまとめ
いかがでしたか?連立方程式とは何か、連立方程式の解き方についてお分かりいただけましたか?
連立方程式を使えば、式が3つある場合でも問題を解くことができるようになります。
ぜひこの機会に「連立方程式で3つの式がある時の解き方が誰でもわかる!」も合わせてご覧ください。
連立方程式は、数学の基本分野にあたります。必ずできるようにしておきましょう!
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