力のモーメントの公式&つりあいや単位も丸わかり!計算問題付き

物理 2017.1.13
力のモーメントの公式&つりあいや単位も丸わかり!計算問題付き

高校物理における力のモーメントについて、スマホでも見やすい図で現役の早稲田生がわかりやすく解説します。

本記事を読めば、力のモーメントとは何か、力のモーメントのつりあい、力のモーメントの公式・求め方や単位、計算方法が物理が苦手な人でも理解できるでしょう。

最後には、力のモーメントに関する計算問題も用意した充実の内容です。

ぜひ最後まで読んで、力のモーメントをマスターしましょう!

 

    1:力のモーメントとは?

    まずは力のモーメントとは何かを物理が苦手な人でも理解できるように解説します。

    下の図のように、棒の端の点Oを固定し、棒が点Oを中心にして自由に回転できるようにします。

    そして、棒の1つの点AにOAの方向を向いていない力Fを加えると、棒は回転しますよね?

    力のモーメントとは何かの解説画像

    以上のように、物体に加わった力が物体を回転させるときの力の大きさのことを力のモーメントといいます。

     

      2:力のモーメントの公式・求め方

      先ほどのように、力Fの向きがOAに対して垂直なときは、

      力のモーメントM = F × OA

      で求められます。

      ※力のモーメントはMで表す場合が多いです。

      力のモーメントの公式・求め方解説画像

      しかし、毎回OA(棒)に対して垂直に力が加わるとは限りませんね。

      力Fが下の図のように、垂直方向よりθだけずれているときは力FのOAに垂直な成分が棒を回転させることになります。

      よって、このときの力のモーメントMは、

      M = Fcosθ × OA・・・①

      で求められます。

      力のモーメントの公式・求め方解説画像

      ここで、

      M = Fcosθ × OA において、

      OA×cosθに注目します。

      下の図において、OAcosθ = OB = r ですね。

      力のモーメントの公式・求め方解説画像

      よって、 ①は

      M = F × OB = Fr

      と書き換えられます。

      つまり、力のモーメントは力Fと回転軸(点O)から力の作用線までの距離(r)の掛け算で計算できます。

      ちなみに、OBを腕の長さというので、覚えておきましょう!

       

      3:力のモーメントの単位

      力のモーメントの単位についてみておきましょう。

      先ほどより、力のモーメントは力[F]と距離[m]の掛け算で計算できるので、単位は

      [N]・[m] = [N・m]

      となります。

       

        4:力のモーメントの正と負について

        先ほどの図において、力Fを反対向き(下向き)に加えると、物体は当然時計回りに回転します。

        物体が時計回りに回転する画像

        物体を時計回りに回転させるか反時計回りに回転させるかは正と負の関係にあります。

        力のモーメントでは一般的に、反時計回りを正、時計回りを負とすることが多いです。

        力のモーメントの正と負の関係画像

         

          5:力のモーメントのつりあい

          力のモーメントのつりあいとは、下の図のように物体にいくつかの力F1、F2、F3・・・がはたらいており、それぞれの力のモーメントがM1、M2、M3・・・であるとき、

          M1+M2+M3・・・=0

          が成り立つなら、力のモーメントはつりあっているといい、物体は静止(回転しない)します。

          力のモーメントのつりあい解説画像

           

            6:力のモーメントの補足知識(偶力)

            力のモーメントと一緒に、偶力について学習することをオススメします。

            下の図のように、物体に対して、力が等しく、向きも反対であるが、腕の長さ(作用線)が同じでない場合を考えてみましょう。

            腕の長さ(作用線)が同じでない画像

            力のモーメントは、力[N]×距離[m]ですので、上の図の場合は力のモーメントの合計は0にはなりません。

            よって物体は回転します。

            以上のように、力の大きが等しく向きが反対だが、力のモーメントの合計が0にはならないような1組の力のことを偶力といいます。

             

              7:偶力のモーメントの公式・求め方

              偶力のモーメントの公式・求め方について解説します。

              下の図のように、任意の点Oのまわりの各力のモーメントの和Mを求めると、

              M = Fx + F(a-x) = Fa

              となりますね。

              偶力のモーメントの公式・求め方解説画像

              以上のことを偶力のモーメントといいます。

              偶力のモーメントの公式からわかる通り、偶力のモーメントは力の作用線の間の距離(ここではa)によって決まります。

               

                8:力のモーメントの計算問題

                最後に、力のモーメントの計算問題を用意しました。

                ぜひ解いてみましょう!。

                計算問題

                下の図のように、質量が10[kg]、長さが10[m]の棒の一点に糸を吊るして、棒の右端に20[N]の力を加えたところ、棒は水平になった。

                力のモーメントの計算問題画像

                このときの糸の張力を求めよ。また、糸は棒の中心から何mの位置にあるか求めよ。

                ただし、重力加速度は9.8[m/s2]とする。

                解答&解説

                糸の張力をT[N]とします。すると、鉛直方向のつりあいより、

                T – 10・9.8 + 20 = 0

                という式が成り立つので、

                T = 78[N]・・・(答)

                となります。

                また、棒の中心から糸までの距離をx[m]とし、棒の中央のまわりの力のモーメントのつりあいを考えて、

                -78[N]・x[m] + 20[N]・5[m] = 0

                より、

                x = 1.28[m]・・・(答)

                となります。

                 

                  力のモーメントの公式&つりあい

                  力のモーメントとは何か・つりあいや公式・求め方が理解できましたか?

                  力のモーメントは物理の中でも難しい分野の1つですが、まずは基礎を徹底的に抑えることがとても大切です。

                  ぜひ本記事を何度も読み返して力のモーメントの基礎を理解しましょう。

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                  この記事の執筆者

                  ニックネーム:やっすん

                  早稲田大学商学部4年
                  得意科目:数学