筑波大学の特徴とは?現役筑波大生が校風や学生生活あるあるなどを紹介!
筑波大学ってどんな大学なのか、ご存知でしょうか?
自然が多い!キャンパスが広い!など特徴は多いものの、その実態はあまり知られていないことが多いです。
そこでこの記事では、現役筑波大生である筆者が、受験生の皆さんに向けて、筑波大学を紹介します!
1.筑波大学ってどんな大学?特徴は?
筑波大学は、茨城県つくば市にある国立大学です。
まずは、筑波大学の概要を紹介します!
筑波大学の特徴①学部・学科(学群・学類)は?
筑波大学の学部は9つあり、学科は全部合わせて23個も存在します。
実は、筑波大学は「学部・学科」制度ではなく、より広い範囲を学ぶ「学群・学類」制度になっているので、正確には9学群(うち専門学群2つ)と23学類を持つ総合大学ということになります。
筑波大学には、体育・スポーツ・健康に関する体育専門学群と、芸術に関する芸術専門学群が存在し、この2分野も持ち合わせた総合大学は全国でも珍しいといえます。
筑波大学の学群・学類(学部・学科)は、以下の通りです。
人文・文化学群 | 人文学類 |
比較文化学類 | |
日本語・日本文化学類 | |
社会・国際学群 | 社会学類 |
国際総合学類 | |
人間学群 | 教育学類 |
心理学類 | |
障害科学類 | |
生命環境学群 | 生物学類 |
生物資源学類 | |
地球学類 | |
理工学群 | 数学類 |
物理学類 | |
化学類 | |
応用理工学類 | |
工学システム学類 | |
社会工学類 | |
情報学群 | 情報科学類 |
情報メディア創成学類 | |
知識情報・図書館学類 | |
医学群 | 医学類 |
医療科学類 | |
看護学類 | |
体育専門学群 | – |
芸術専門学群 | – |
筑波大学の特徴②キャンパスが広いって本当?学内施設は?
筑波大学の特徴といえば、とにかく「広い」ということが挙がります。
筑波大学の敷地面積は日本の大学で第2位、北海道大学の次に広いです。
その上、キャンパスがほぼ同じ地区に集中していて、都内の大学のようにバラバラになっていないことも、広さを感じさせる一因となっています。
▲紫色の部分が、筑波大学筑波キャンパス。
学部生はあまり使わないが、他に東京にもキャンパスがある。
筑波大生でも、大学構内に知らない場所が多数あり、大学内で地図を見ながら右往左往することもあります。
「弓道場」「巨大なT字のオブジェ」「芸術専門学群の裏の彫刻が多数放置されているゾーン」「虎の親子」「沼」など、意外と気づかないスポットが多いので、筑波大学に合格した際には、ぜひ探してみてください。
また、筑波大学の施設内には教室や研究室、図書館などの教育・研究関連施設はもちろん、学食、パン屋、移動軽食販売、カフェ、コンビニ、書店・文具・画材店、郵便局、ATMなどがあります。
さらに、2018年には、平砂宿舎付近にスーパーマーケットも開設されました。
生活に必要なものは大体そろっているので、普段の生活では、特に困った経験はありません。
さらにすごいのは、部活に入っている学生御用達のプールやジムも、会員登録すれば全学生が使えるらしいです。
筆者の周囲にも、筋トレのために利用している人々がいました。
そして、筑波大学の施設紹介として外せないのが、「保健管理センター」、通称「ほけかん」です。
ここでは、簡易的な診療施設として、内科、整形外科、歯科、精神科が、大体500~1000円くらいの安価で利用できます。
風邪をひいてしまったときや、虫歯になったかもしれないとき、すぐに安く診断してもらえるというのは、特に一人暮らしの学生にとって心強いです。
このように、筑波大学の施設面は比較的、充実しているといえるでしょう。
筑波大学の特徴③筑波大学の環境は?「森」ってどういうこと?
筑波大学のキャンパス内および周辺には緑が多く、「大学というより森」と揶揄されることもしばしばあります。
「一体、何十年前から生えているんだろう」と思うような、真下からてっぺんを見上げると首が痛くなるほど背の高い木がたくさん生えています。
特に雨の日は霧が立ち込めてすごい雰囲気になっているので、逆に言うと、ハリーポッターなどが好きな人は好きな雰囲気かもしれません。
▲写真はイメージですが、こんな感じの場所もちょくちょくあります。
また、周囲には桜やイチョウの木があるので、季節によってはとてもきれいです。
注意点として、このように自然が多いせいか、筑波大周辺では、よく虫が出ます。
しかし、普通に気を付けていれば、噛まれたり服やカバンに付いたりすることはありません。
また、自然が多いせいか、たまに、道にきのこが生えています。
筆者は小ぶりなメロンパンくらいのきのこを見たことがあります。
自然といえば、木が多い他にも、大学内の中心部には噴水から続く水路があり、魚や鳥が住んでいます。
さらに、筑波大学内には池が2つあります。
その一つである「松見池」には、たまにアヒルボートが現れます。
アヒルボートは2機あり、それぞれ「博士号」「修士号」という名前らしいです。
このように、筑波大学の環境的な魅力は、良くも悪くも自然が豊かだということでしょう。
その他、気候的な特徴としては、夏は暑く、冬は寒いことが挙げられます。
暑さや寒さが収まるのが遅く、春と秋が存在しない気分になります。
特に、寒さは厳しく、筑波山から降りる風が原因らしいと言われます。
筆者は、日によって、6月でも夜はダウンジャケットを着たりしていました。
余談ですが、筆者は井の頭公園に初めて行ったとき、自然・鳥・池・アヒルボートと、筑波大学で見ることのできるものばかりで驚いた記憶があります。
東京都内に住む受験生の方は、井の頭公園にところどころ建物が建っている想像をすれば、それで大体合っています。
2.筑波大学生のリアル学生生活
ここからは、筑波大生の学生生活にスポットを当てていきます。
まずは、授業などの制度を紹介します。
筑波大生のキャンパスライフ①少し変わった大学の制度を解説
先ほども説明したとおり、筑波大学では、「学部・学科」ではなく「学群・学群」制度を取っています。
また、他の学群・学類の授業が比較的取りやすいため、興味のある授業を幅広く受けることができます。
ただし、他学類の専門科目を取ってしまうと、やはり難しく、周囲の学生や先生に積極的に質問したり、自分で調べたりすることが必要となります。
次に、1日のスケジュールを見てみます。
1日の授業は最大6限で、1回の授業は75分、授業間の休み時間は15分です。
ほとんどの大学が90分授業なので、筑波大学の1回の授業は短いと言えますが、2時間分連続で行われる授業もあります(間の休みはあります)。
1限は8時40分から始まり、6限は18時に終わります。
昼休みが11時25分~と早いので、慣れるまでは変に感じるかもしれません。
そして、1年間の学期割を見てみましょう。
筑波大学は2学期(6モジュール)制で、1年間は大きく分けて4月~9月の春学期と、10月~3月の秋学期です。
この分け方は、比較的、海外の大学のクウォーター制と相性が良く、留学先との接続は割とうまくいくらしいです。
ちなみに、筑波大学には交換留学制度を含むいくつかの留学制度があるため、興味のある方は調べてみてください。
この春学期・秋学期が、それぞれA・B・Cの3モジュールに分かれています。
例えば、春学期のAモジュールは「春A」と呼ばれます。
学類ごとの必修授業(卒業のために必ず受けなければならない授業)にもよりますが、春Cや秋Cには授業を入れず、2~3か月の長い夏休み・春休みを謳歌できる場合もあります。
筑波大生のキャンパスライフ②自称「とかいなか」つくば市での生活
筑波大学はキャンパスが広いため、筑波大生の多くがキャンパス内を自転車で移動します。
また生活面でも、都市圏での「電車」や田舎での「車」ぐらいの感じで自転車を使います。
実家から電車で大学に通う学生も、大学内に「置き自転車」を持っているくらい、自転車はマストアイテムになっています。
そのように多くの学生が自転車を使うため、キャンパスは広いのに、キャンパス内の自転車置き場が足りていないことがしばしばあります。
このように、渡り廊下の下などのわずかなスペースにも線を引き、自転車置き場を作ることで、場所不足に対応しているみたいです。
筑波大学の学生のうち、ほとんどが、筑波大学の周辺の地域に住み、自転車で通学しています。
しかし、たまに東京や千葉、茨城県内の他の市町村から通う学生もいます。
大学の周辺は学生が多く住んでいるためか、飲食店も充実しています。
バイト先もけっこうあります。
大学の周囲から少し離れると、地元の人が家族で住んでいたり、田んぼが広がっていたりするゾーンに入ります。
筑波大学周辺の生活のための施設としては、コンビニ、スーパーマーケット、ドラッグストア、TSUTAYA、ファミレスなどが、生活に困らない程度にあります。
ただし、数年前に近くにあった書店がなくなってしまったため、大きな本屋は少し離れないとありません。
筑波大学の図書館やつくば市の図書館、インターネットでの注文を利用しましょう。
また、洋服などのお店は、つくば駅や隣の研究学園駅周辺の商業施設に入っています。
…アースミュージックアンドエコロジーやGAPなどが入っています。
⇒研究学園駅近くの商業施設「イーアス つくば」
…映画館やユニクロ、ZARAなどが入っています。
筑波大学周辺からつくば駅までは自転車で約15分、バスで約10分くらいです。
研究学園駅までは、自転車で行けば30分かからないくらいでしょうか。
その他に、稲敷郡阿見町に「あみプレミアム・アウトレット」という商業施設があり、多数のブランドの服や小物をお得に買うことができます。
アウトレットまでは、つくば駅からバスを乗り継いで1時間弱で行くことができるため、筑波大生になったら一度行ってみるといいかもしれません。
そして、筑波大学周辺から東京への交通手段には、電車(TX=つくばエクスプレス)と、高速バスがあります。
TXは、つくば駅~秋葉原駅間が、快速なら45分くらいで移動できます。
ただし、運賃が片道1,190円なので、時間というよりお金が厳しいという感じです。
特に、就職活動などで定期的に東京を訪れる際には、交通費を確保しておくことをおすすめします。
TXは終電が比較的早いので、注意が必要です。
一方、高速バスでは、つくば駅~東京駅間が約1時間で、運賃は片道1,180円です。
高速バスは24時30発まで運行がありますが、運行間隔が長めなこと、深夜は高くなることに注意してください。
どちらも、定期券が比較的高いという噂なので、自宅から筑波大学へ通学するか、一人暮らしをするかで迷っている方は、お金と時間を天秤にかける必要があるでしょう。
筑波大生のキャンパスライフ③独特のライフスタイルとは?
筑波大生は、ほとんどが大学の近くに住んでいるため、終電の概念がない人が多いです。
友人宅でのご飯会・飲み会や、夜遅くまでのテスト勉強会などは、他の大学よりもしやすい環境だと言えます。
また、筑波大学の中央図書館は平日の24時まで開いており、また「サテライト室」というパソコンが利用できる部屋が24時間開いているので、テスト勉強にはそちらを利用する学生も多いです。
さらに、周囲には24時間営業のファミレスやスーパーマーケットもあります。
このような夜更かししやすい状況から、筑波大学周辺には普通より2時間遅い「つくば時間」が流れていると言われることもあります。
そして、筑波大生の住環境としては、欠かせないのが「宿舎」の存在です。
筑波大学には、北から「一の矢」「平砂」「追越」「春日」の4つの宿舎群があり、1年生のうちは過半数が宿舎で生活をします。
部屋にもよりますが、新入生は、宿舎費月額19,410円+個室電気料 (実費)で住むことができます。(※2019年1月現在)
宿舎は、家賃・光熱費が安い代わりに狭く、ほとんどが1人部屋ですが、6畳~5.5畳くらいの大きさです。
ここに備え付けの洗面台、ベッド、机があるため、物であふれてしまう人も多いです。
▲一般的な宿舎の間取り。
シャワーや大浴場(平砂宿舎付近)、トイレ、洗濯機は共用。
また、どの部屋に住むかは抽選で決まるため、部屋の形やよく使う教室からの距離など、当たりはずれが大きいです。
2年生以降は宿舎から出る人がほとんどですが、希望者は抽選で継続して住むこともできます。
いずれは引っ越すとしても、「宿舎に住み、最長1年間をかけてゆっくり次に住むアパートやマンションを探す」と考えると、良い制度だと言えるでしょう。
また、筑波大学の学生の多くは部活やサークル、アルバイト活動などをしています。
部活では、サッカー部やラグビー部が有名ですが、それ以外でも、プロ選手を目指す学生たちと切磋琢磨できる部活が多数あります。
サークル数はかなり多く、部活よりも緩いスポーツ系のサークルや、音楽・楽器系のサークル、文化系、ボランティア系、イベント系など本当に様々です。
筆者が知っているところでは、「鳥人間コンテスト」に向け活動する「つくば鳥人間の会」や、人形劇の人形の制作・舞台美術まで自分たちで行う「人形劇団NEU」が珍しいでしょうか。
アルバイトは1年生の夏~秋ごろから始める学生が多く、インターネットなどの求人サイトのほか、大学の掲示板、先輩の紹介などでバイト先を見つけるようです。
3.筑波大学の校風!学生はどんな雰囲気?あるあるも紹介
最後に、筑波大生の雰囲気や、筑波大学の校風について紹介します。
筑波大学の校風①筑波大生にはどんな人が多い?
どの大学でもそうですが、筑波大学にも、とにかく色々な人がいます。
サークル、ボランティア、留学、インターンなど積極的に様々な活動をする人もいれば、日々楽しければいいという感じの人や、安定志向の人もいます。
また、留学生もたくさんいますし、理系・文系だけでなく芸術専門学群や体育専門学群の学生もいるため、他大学よりも「色々な人」という感じが強いかもしれません。
強いて言えば、良い意味で素朴な人が多く、多様な人が仲良くしていることが、筑波大学の学生の特徴です。
また、わざわざ茨城県の国立大学を選ぶからなのか、みんな根は真面目な感じがします。
そして、移動距離の長さ、虫、宿舎生活などの影響なのか、なんとなく皆たくましくなっている気がします。
筑波大学では、大体の学群で1,2年生ではクラス制度、3,4年生ではゼミや研究室があるので、友達は作りやすいと思います。
筑波大学の校風②筑波大生のあるあるを教えて!
ここからは、筑波大学の校風を感じてもらうため、筑波大生にとってのあるあるを紹介していきます。
筑波大学あるある①キャンパスが広いゆえのあるある
・移動の便利さを極めた結果、特に1年生は、ほぼ全員がリュック+自転車スタイルになる
・キャンパスは広いのに、授業を受ける教室は大概狭い
・修繕が追い付いていなくて、必ずどこかのタイルが剥げている
・キャンパスが広く、端から端までが5キロメートル弱あるため、不動産のチラシの「筑波大学まで徒歩5分」が機能しない
筑波大学あるある②つくば用語あるある
・「人間」「生物」などの学群があり、しばらくは「私、人間です」「私、生物です」などと言うのが流行る
・帰省や旅行からつくばに帰ってくることを「つくばっく」という
・こういう用語が他にもいくつかあり、慣れてきたころに、地元の友達などについ使ってしまって通じない
筑波大学あるある③食べ物関係あるある
・大学内にいくつか学食があるが、北に行くほどおいしく、南に行くほどおいしくないという都市伝説がある
・大学内のハラルフードレストランやスープ屋さんをオシャレの最高点と捉えるようになっていくため、たまに東京のオシャレカフェなどに行くとオシャレすぎて驚愕する
・大学内のパン屋「粉とクリーム」で店員が発する「ようこそこんにちは~」が独特
筑波大学あるある④デジタル関係あるある
・筑波大学非公認キャラクター「えりたん」がTwitter上で人気
「えりたん」と呼びかけると、筑波大学での授業が行われる教室や循環バスの案内をしてくれる。
他にも、普段は筑波大生のツイートに擬態したツイートをしたり、コーラとメロンパンの話題には話しかけてくるなど、機能がいろいろあるらしい。
・えりたんのバス・電車検索機能はアプリにもなっていて、こちらも人気
・筑波大学の敷地面積を他の土地の上に重ねて広さを比べるアプリがある
筑波大生にとっては、「あ、明日面接に行く会社と駅の距離、平砂宿舎から第3エリアまでの距離くらいか」などと分かり、意外と便利。
受験生のみなさんは、自宅の近所と筑波大学を比べてみてはどうでしょうか。
筑波大学あるある⑤筑波大学のイメージあるある
・つくば市の地元の方に「筑波大生です」と言うと、異常に褒められる
・東京の人に「筑波大生です」と言うと、主に「頭いいね」か「遠いね」、「(知らない……。地方私立?)ふーん、そうか」の3択に分かれる
・「東京まで何時間かかるの?」とよく聞かれるが、時間的には東京の西の方から都心までくらいの時間と変わらず、むしろ交通費が痛い
さいごに
ここまで、筑波大学の特徴についてまとめました。
皆さんの助けになれば幸いです。
受験生の皆さん、全力を尽くして頑張ってくださいね!
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中の人がお答えします。