【センター試験改定】出題内容は知っていても、制度は誤解してるかも?
今回は、皆さんにご協力いただいた「センター試験改定」に関するアンケートの結果を発表します。
ちなみに「受験のミカタ」では「センター試験改定について高校生が知っておくべきこと」についての記事も用意しているので、そちらも併せてご覧ください。
アンケート概要
実施期間:2018年4月6日~2018年6月30日
解答者数:571人
対象者:現役中学生・高校生、または20歳以下の大学浪人生
1.センター試験改定について高校1年生の認知度は100%!
まずは、「2020年にセンター試験が改定されることを知っていますか?」という質問。
現在行われている「大学入試センター試験」は2019年度(2020年1月実施)をもって終了し、2020年度からは新試験が開始されます。
9割以上が「知っている」と回答しましたが、わずかながら「知らない」と回答したユーザーもいました。
また、回答を学年別にみると、高校1年生の認知度は100%でした。
2018年度現在の高校1年生は、2年後の2020年度(2021年1月)に新テストである「大学入学共通テスト」を受験する初めての学年にあたるため、このような結果となっていることが考えられます。
一方で、まだまだ先のこととはいえ、中学生の認知度は75%でした。
「大学入学共通テスト」は記述問題などを取り入れることが発表されているため、高校入学後の学習のしかたも、これまでより思考力に重点を置いたものにしなければなりません。
早めに情報収集をして、学習の方向を掴む必要がありそうです。
また、センター試験改定に関する情報を知ったきっかけは、「学校の先生」が一番多く、次いで「インターネット」「塾の先生」という結果になりました。
学校の先生から教わったというユーザーが約60%、塾の先生に聞いたユーザーが約20%です。
やはり背景として、これまでとは違う試験に対して学校や塾が対応を強化していることが考えられます。
また、インターネットで知ったというユーザーも26%います。
中高生や20歳以下の浪人生は、日常的にスマートフォンなどを通して情報に接する世代であるため、受験に関する情報もインターネットで調べることが標準となっているのでしょう。
2.意外と知らない回答時間の変更や改定の理由
次に、2020年以降のセンター試験(大学入学共通テスト)について、ユーザーが知っていることは何か尋ねました。
なお、実際の新テストの内容は「センター試験改定について高校生が知っておくべきこと」についての記事をご覧ください。
結果を見てみると、「国語と数学に記述式問題が加わる」こと、「英語4技能評価が加わる」ことを知っていたユーザーは60%以上いました。
試験内容は受験勉強で何を勉強するかということに直結するため、しっかりと理解しているユーザーが多いようです。
また、「『大学入学共通テスト』に名前が変わる」ことを知っていたユーザーも過半数を超えていますが、一方で、「国語と数学の試験時間が増える」ことを知っていたユーザーはわずが14%ほどでした。
高校1年生は、まだ過去問を解くことが少ないかもしれませんが、受験が近くなるとセンター試験の過去問を解いてリハーサルをすることもあるでしょう。
その際には、試験時間にも注意して解くと、より良い練習になるかもしれません。
その他にも、2020年以降のセンター試験について知っていることとして、「今までとは違い、基本だけでなく応用力などがより求められるようになった」「国語で契約書などの問題が出る」など内容について理解していることが分かりました。
しかし、「TOEICのスコアによっては英語の試験が免除される」「部活等の功績も評価される」など、大学入学共通テストではなく個別試験や調査書について書かれた意見もあり、全体として中高生・受験生の中にも大学入試改革への戸惑いが見られるようです。
さらに、センター試験が改定される理由について、どれくらい理解しているかについて尋ねると、以下のグラフのような回答が得られました。
平均すると、改定の理由については37%程度理解しているという結果です。
アンケートの自由記述の中でセンター試験改定の理由に関係する者をピックアップすると、「AIが発達し、知識量では勝てないので、アイディアで社会に出て行く必要があるから、記述式になる」「単純な知識よりも、思考力が求められるこれからの時代に対応するため、記述問題中心の共通試験に改変された」など、社会で必要とされる力や時代の変化に関連する回答が多くありました。
3.実際に、新テストはどう変わるの?
それでは、実際に、2020年の新試験ではどのような変化があるのでしょうか?
詳しくは、大学入学共通テストに関する記事でお伝えしますが、ここで簡単におさらいしましょう。
(※本記事の情報は2018年6月末時点で発表されているものです)
1.「大学入学共通テスト」では、国語と数学の問題で、記述式問題が出される
「国語(古文・漢文を除く)」「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・A」では、従来のマークシート式の問題に加えて、記述式の問題が出題されます。
2.国立大学では、「一般選抜」の全受験生に、民間の英語資格・検定試験が課される
ただし、これまでの大学入試センター試験の科目のように、認定試験の結果をどのように合否判定に入れるかは、国立大学によって異なります。
3.マークシート式問題も、より「思考力・判断力・表現力」を重視した問題になる
なお、文部科学省は段階的に大学入試改革を行っていく予定で、2024年以降は次の学習指導要領に基づいてさらに改定されたテストが行われます。
さらに詳しく知りたい方は、大学入学共通テストに関する記事をご覧ください。
4.さいごに
いかがだったでしょうか?
受験のミカタでは、今後も様々なアンケートを実施していきます。
今後ともご協力をよろしくお願いいたします。