【英語学習の調査結果】中高生の85%が日本の英語教育に不満

受験トピックス 2017.12.14

今回は、みなさんにご協力いただいた「英語教育」に関する意識調査の結果を大公開します!

東京オリンピックも近づき、近年外国人観光客を見かけることも増えてきましたね。

今や日本に住んでいても不可欠な能力となった英語について、「受験のミカタ」ユーザーの皆さんに中高生のリアルな悩みや将来の使用頻度等を聞いてみました!

 

アンケート概要

実施期間:2017年9月6日~11月1日

回答者数:1061名(有効回答者)

対象者:「受験のミカタ」全ユーザー

 

 

1.浪人生の9割が英語教育に問題意識が

日本の英語教育に問題を感じるかどうか尋ねたところ、40%が「とても感じる」と回答、45%が「やや感じる」と答え、「感じない」と回答したのは15%でした。

つまり、85%の中高生が日本の英語教育に問題意識を抱えているということです。

学年別に結果を見てみると、英語教育に最も問題意識を抱えているのは浪人生で、9割以上が問題を感じていることがわかりました。

高1~高3生は8割強が、中学生は最も低い約75%が問題を感じているようです。

この結果は、2012年以降の「脱ゆとり」といった英語学習のカリキュラムの変化等も関係しているのではないかと推測されます。

 

2.中高生が最も伸ばしたい英語スキルは「話す力」

英語4技能(読む力・聴く力・話す力・書く力)のうち、最も伸ばしたいスキルを尋ねてみると、「話す力」と答えた人が72%と圧倒的に多く、「聴く力」が20%、「書く力」が5%、「読む力」が3%と続きました。

一般的にも日本人が最も苦手とすると言われている「話す力」、伸ばしたいと考える中高生も多いです。

学年別に結果を見てみても、全学年とも約7割が「話す力」を伸ばしたいと回答、次に「聴く力」が続きました。

「読む力」と「書く力」に関しては若干のばらつきが見られ、特に中学生は「読む力」の3倍以上の人が「書く力」を伸ばしたいことがわかりました。

 

3.中学生の将来の英語活用について8年間で大きな変化

英語やその他外国語を使って仕事をしたいかどうか聞いてみると、「とても思う」人は22%、「少し思う」と答えた人は34%、「あまり思わない」と回答した人は27%、「思わない」人は17%でした。

回答を「英語を使った仕事がしたい」人と「英語を使った仕事がしたくない」人の2つに分けると、それぞれのおおよそ半々という結果となりました。

学年別に結果を見てみると、浪人生が最も「英語を使った仕事がしたい」人の割合が多いことが明らかになりました。

中学生に着目してみると、浪人生に比べると「英語を使った仕事がしたい」人は少ないものの、

2009年にBenesse教育研究開発センターが行った「第1回中学校英語に関する基本調査(生徒調査)」(※)の結果より約40%増加しています。

同調査(2009年版)では「将来、英語を使う仕事をしたい」と回答した中学生はわずか14.6%でしたが、8年後の今回の調査では約4倍の57.7%の中学生が「英語を使った仕事がしたい」と回答しました。

Benesse教育研究開発センターが2009年1月~2月にかけて全国の中学2年生2967名を対象に行った中学生の英語学習の実態と、英語や外国に対する意識調査。

 

4.英語教育への不満は英語の実用性と関係

将来の英語を使う頻度について尋ねると、「週に数回程度」と答えた人が最も多く31%、「月に数回程度」と回答した人が20%、「年に数回程度」が19%、「毎日」が18%、「使わないと思う」と答えた人は12%でした。

日常的に英語を使う頻度を週1回以上と定義すると、将来日常的に英語を使うと考えている人は49%となります。

中高生の約半数が日常的に英語を使うことになると考えていることがわかりました。

次に、上記の日本の英語教育に問題を感じているかの質問で「とても感じる」「やや感じる」「感じない」と回答した人が、それぞれ将来英語を使うと考える頻度を調べてみました。

日本の英語教育に問題を「とても感じる」人のうち約60%が将来週1回以上、つまり日常的に英語を使うと考えており、「やや感じる」と回答した人は約45%、「感じない」人は約35%が日常的に英語を使うと考えていることがわかりました。

上記のグラフで見るとわかりやすいのですが、日本の英語教育への問題意識の度合いと将来英語を使うと考える頻度は比例していることがわかります。

将来英語をたくさん使いたいと考えている中高生からすると、日本のインプット重視型の英語教育は物足りないと感じるのかもしれませんね。

 

5.英語力への不安が中高生の将来を狭めている

もし語学力が十分だったら、将来海外で働きたい・留学したいと思うかどうかと聞いてみると、「はい」と答えた人は75%、「いいえ」と回答した人は25%でした。

結果を学年別に見てみると、「はい」と答えた人が最も多かったのは中学生で約9割に上りました。

一方、上記の質問で将来英語を使った仕事がしたいと答えた割合が最も高かった浪人生で「はい」と答えた人は約6割で、全学年中で最も少ない結果となりました。

理由としては、「英語を使って仕事はしたいが、現地で働きたくはない」などがあげられるのではないでしょうか。

次に、語学力が十分だったら海外で働きたい/留学したいと答えた人が現時点の英語力で将来英語を使って仕事をしたいと思っているか調べました。

「とても思う」と回答した人は29%、「少し思う」と答えた人は38%、「あまり思わない」人は22%、「思わない」人は11%でした。

現時点で将来英語を使って働きたいと思っていない人の割合が筆者の予想より多く驚きました。

中高生にとって語学力への不安は将来の仕事選びの際に一つの障害となるのかもしれません。

 

いかがだったでしょうか?

受験のミカタでは、今後も様々なアンケートを実施していきます。

今後ともご協力をよろしくお願いいたします。

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

「受験のミカタ」は、難関大学在学中の大学生ライターが中心となり運営している「受験応援メディア」です。