三角形の外心: 定義と性質を証明問題で解説!
三角形の外心は、性質などが試験などでよく問われます。
外心に関する問題はパターンが決まっているので難しくありません。ですが、一度やっておかないとわからないと思います。
今回は、性質や証明、例題を解いて外心の知識を深めましょう。
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1.三角形の外心とは?
三角形の外心は、三角形ABCに外接する円の中心です。
「外」心円の中「心」ですから、外心です。
三角形の外心で、押さえておくべきなのは以下の点です。
① 三角形ABCの外心とは、三角形ABCの外接円の中心Oである(定義)
② 外心は三角形の3本の「垂直二等分線」の交点である
2.三角形の外心:証明
次の命題を証明します。
- 証明
証明の前に外心の定義からわかることを考えておきましょう。
外接円は三角形の頂点をすべて通るような円です。
円の性質は、ある点から等しい距離にある点の集まりです。
ですから、外接円の中心すなわち外心とは、三角形の3つの頂点から等しい距離にある点なのです。
一方で垂直二等分線とは、ある2点から等しい距離にある点の集まりです。
三角形ABCの2辺AB、ACの垂直二等分線の交点をOとおくと、OA=OB、OA=OCからOB=OCとなります。(つまりOA=OB=OCです。)
よって三角形OBCは二等辺三角形です。
OB=OCとなる二等辺三角形の頂点OからBCに下した垂線の足Lは辺BCの中点となりますので、OLは辺BCの垂直二等分線となりますから、命題が示されました。
3.三角形の外心の例題
問題1:
問題2:
- 解説:問題1
点Oは△ABCの外心よりAO=BO=COです。
△OABに注目したときAO=BOより二等辺三角形なので∠OAB=∠OBAです。
同様に、△OBC、△OCAも二等辺三角形なので∠OBC=∠OCB、∠OCA=∠OACです。
これより、
∠OAB=∠OBA=28°
∠OAC=∠BAC-∠OAB=54°-28°=26°=∠OCA
∠OBC=∠OCB= a
となります。
あとは、三角形の内角の和が180°であることから
∠OAB+∠OBA+∠OBC+∠OCB+∠OCA+∠OAC=180°
⇔28°+28°+ a + a +26°+26°=108°+ 2a =180°
∴a=36°
- 解説:問題2(回答1)
点Oが外心なのでOA=OB=OCとなり、△OAB、△OCAは二等辺三角形となります。
これより、
∠OAB=∠OBA= a
∠OCA=∠OAC=40°
となります。
問題1と同様に内角の和が180°であることから計算してa=50°となります。
- 解説:問題2(回答1)
円の中心を通る三角形の円周角は90°であることが一般的に知られています。
また、この知識は受験で用いても問題ありません。
これを用いると∠BAC=90°となり、∠BAC=∠OAB+∠OAC= a +40°=90°
よって a =50°になります。
4.三角形の外心: おわりに
最後までご覧下さってありがとうございました。
この記事では、三角形の外心についてまとめました。
外心では、外接円という円を扱います。
つまり、円の性質も合わせて知っておく必要があるということです。
また三角形と円が絡む話題として、他に外心と内心があります。併せて確認しておいてください!
※三角形の重心: 定義と性質を証明問題と座標を用いる例題で解説!
円の性質もしっかり復習しておきましょう!