2点間の距離の公式を証明と例題でわかりやすく解説!立体の場合の計算方法も
数学分野における、2点間の距離の公式について、スマホでもみやすいイラストで現役の慶応生が解説します。
本記事を読めば、数学が苦手な生徒でも、2点間の距離の公式が理解できるように丁寧に解説しています。
2次元(平面)・3次元(立体)の両方における2点間の距離について解説している充実の内容です。
また、2点間の距離を求める例題(解答&解説付き)も用意しているので、ぜひ解いてみてください!
【目次】
1:2点間の距離の公式(2次元)
まずは2次元(平面)における2点間の距離の公式から解説していきます。
下の図のように、点A(a, b)と点B(c, d)があるとします。
この時、点ABの2点間の距離は、
√(a-c)²+(b-d)²
で求めることができます。
特に、原点(0,0)と点A(a,b)の2点間の距離は
√a²+b²
となります。
以上が2次元(平面)における2点間の距離の公式です。
2:2点間の距離の公式の証明(2次元)
本章では、2点間の距離の公式(2次元)が成り立つ証明を解説します。
下の図のように、A(a, b)とB(c, d)とは別に、C(c,b)を取って角Cが90°の三角形ABCを作ってみます。
ここで、三平方の定理を使います。
※三平方の定理を忘れてしまった人は、三平方の定理について詳しく解説した記事をご覧ください。
すると、
AB²=AC²+BC²
が成り立ちますね。
AB>0より
AB=√AC²+BC²
なので、
AB=√(a-c)²+(b-d)²
となり、2点間の距離の公式(2次元)が証明できました!
3:2点間の距離を求める例題(2次元)
では、実際に2点間の距離を求める例題を解いてみましょう!
例題
点P(1,3)と点Q(-2,-1)の2点間の距離を求めよ。
解答&解説
2点間の距離の公式より、
PQ²
=(-2-1)²+(-1-3)²
=9+16
=25
PQ>0より
PQ=5・・・(答)
となります!
4:2点間の距離の公式(3次元)
次に、3次元(立体)における2点間の距離の公式について解説します。
下の図のように、点A(a, b, c)と点B(d, e, f)があるとします。
この時、点ABの2点間の距離は、
√(a-d)²+(b-e)²+(c-f)²
で求めることができます。
特に、原点(0,0)と点A(a, b, c)の2点間の距離は
√a²+b²+c²
となります。
以上が3次元(立体)における2点間の距離の公式です。
5:2点間の距離の公式の証明(3次元)
3次元(立体)における2点間の距離の公式の証明も行っておきましょう。
証明の流れとしては、2次元(平面)の2点間の距離の公式を2回使っていきます。
下の図のように、点A(a, b, c)と点B(d, e, f)とは別に点C(a, e, f)を取ります。
角Cが直角の三角形ABCに注目して、三平方の定理を使いましょう!
※三平方の定理を忘れてしまった人は、三平方の定理について詳しく解説した記事をご覧ください。
AB²=AC²+BC²
より、
AB²= (b-e)²+(c-f)²+(a-d)²
AB>0より
AB=√(a-d)²+(b-e)²+(c-f)²
となり、3次元(立体)における2点間の距離の公式が証明できました!
6:2点間の距離を求める例題(3次元)
では、実際に3次元(立体)における2点間の距離を求める例題を解いてみましょう!
例題
点P(2, 3, 4)と点Q(4, 1, 5)の2点間の距離を求めよ。
解答&解説
2点間の距離の公式より、
PQ²
=(2-4)²+(3-1)²+(4-5)²
=4+4+1
=9
PQ>0より
PQ=3・・・(答)
となりますね。
いかがでしたか?
2次元(平面)と3次元(立体)における2点間の距離の公式が理解できましたか?
2点間の距離の公式は、そこまで覚えにくくはないはずです。
数学の分野でも重要な公式の1つなので、必ず覚えておいてください!