ヘロンの公式が一目でわかる!見やすい図で慶應生が解説!

ヘロンの公式について、現役の慶應生がスマホでも見やすいイラストを使いながら丁寧に解説します。
数学が苦手な人でもヘロンの公式が理解できるような内容です。
また、この記事では、ヘロンの公式がなぜ成り立つのか?(ヘロンの公式の証明)とヘロンの公式の練習問題も用意しています。
ぜひ最後まで読んで、ヘロンの公式をマスターしてください!
三角関数の公式の理解に役立つ記事のまとめもぜひ参考にしてみてください!
①ヘロンの公式とは?
まずはヘロンの公式とは何かについて説明します。
下の図のように、3辺の長さがa,b,cの三角形ABCの面積Sを考えます。
この時、三角形ABCの面積Sは、
S=√{s(s-a)(s-b)(s-c)}
ただし、s=(a+b+c)/2
と表すことができます。これをヘロンの公式といいます。
ヘロンの公式を使えば、三角形の面積を簡単に求めることができます!
ヘロンの公式はとても便利なので、必ず覚えておきましょう。以上がヘロンの公式とは何かについての解説です。
次の章では、ヘロンの公式の証明について解説していきます。
②ヘロンの公式:証明
では、先ほど紹介したヘロンの公式を証明していきます。
ヘロンの公式は、必ずしも覚える必要はありません。しかし、三角関数の基礎や余弦定理について復習できる良い機会なので、ぜひ学習してみてください。
以下の図ように、三角形ABCの面積Sを考えていきましょう。
まず、三角形ABCの面積Sは、
S=(1/2)ab・sinC・・・①
と表すことができますね。
ここで、sin2x = 1-cos2xでした。
※詳しくは、三角関数の基礎について解説した記事をご覧ください。
よって、
①
=(1/2)ab・√(1-cos2C)・・・②
となりますね。
ここで、余弦定理より、
c2=a2+b2-2abcosC
でした。
※余弦定理があまり理解できていない人は、余弦定理について解説した記事をご覧ください。
よって、
②
=(1/2)ab・√1-{(a2+b2-c2)/2ab}2
=(1/2)ab・√[{4a2b2-(a2+b2-c2)2}/4a2b2]・・・③
ですね。ここで、右辺の分子に注目します。
(x2-y2)=(x+y)(x-y)より
③
=(1/4)・√{2ab+(a2+b2-c2)}{2ab-(a2+b2-c2)}
=(1/4)・√[{(a+b)2-c2}{-(a-b)2+c2}
=(1/4)・√{(a+b+c)(a+b-c)(a-b+c)(-a+b+c)}
=(1/4)・√{(a+b+c)(a+b-c)(a-b+c)(-a+b+c)}・・・④
となります。ここで、
s=(a+b+c)/2 とおきましょう。
すると、2s=a+b+cですね。よって、
④
=(1/4)・√{2s・(2s-2c)・(2s-2b)・(2s-2a)}
=(1/4)・√16・s(s-a)(s-b)(s-c)
=√{s(s-a)(s-b)(s-c)}
これでヘロンの公式が証明されました。
少し複雑でしたね。。繰り返しになりますが、ヘロンの公式の証明は必ずしも覚える必要はありませんので安心してください。
ヘロンの公式の証明は以上になります。
③ヘロンの公式:問題
最後に、ヘロンの公式の問題を一つ解いてみましょう。
どれだけ三角形の面積が楽に求めることができるかがわかりますよ!
ヘロンの公式:問題
a=3、b=5、c=6の三角形ABCの面積Sを求めよ。
解答&解説
ヘロンの公式にa=3、b=5、c=6を代入していきましょう。
まず、s=(3+5+6)/2=7であることに注意してください。
よって、求める三角形の面積Sは、
S
=√{7・(7-3)・(7-5)・(7-6)}
=√(7・4・2・1)
=√56
=2√14・・・(答)
となります。
ヘロンの公式を使うことで、三角形の面積がとても楽に求められましたね♪
いかがでしたか?
ヘロンの公式の便利さがお分りいただけましたか?ヘロンの公式を使えば、試験の時間の短縮にもなります。
ぜひこの記事で、ヘロンの公式をマスターしておきましょう!