法線とは?スマホで見やすい図で求め方も即わかる!計算問題付き
数学における法線について、早稲田大学に通う筆者がわかりやすく解説します。
法線とは何かが数学が苦手な人でも理解できるように、スマホでも見やすいイラストで解説します。
本記事を読めば、法線とは何か、法線と接線との違い、法線の方程式の求め方が理解できるでしょう。
最後には、法線に関する計算問題も用意した充実の内容です。
ぜひ最後まで読んで、法線をマスターしましょう!
1:法線とは?(接線との違いもわかる!)
まずは法線とは何かを理解しましょう。
例えば、y=f(x)という関数があり、点P(p, f(p))があったとします。
この時、下の図のように、点Pにおける接線と垂直に交わる直線が法線です。
接線と法線は垂直に交わっていることを必ず覚えておきましょう!
2:法線の方程式の求め方
では、例題を使って実際に法線の方程式を求めてみましょう。
法線の方程式を求めるには、まず接線の方程式を求めるのが定石です。
例題
y=x2上の点(3, 9)における法線の方程式を求めよ。
解答&解説
まずは点(3, 9)における接線の方程式を求めましょう。
※接線の方程式の求め方がわからない人は、接線の方程式について詳しく解説した記事をご覧ください。
まずはy=x2を微分します。
y’ = 2xですね。
よって点(3, 9)における接線の傾きは
2×3=6なので、
接線の方程式は
y = 6x – 9
となります。
※今回は丁寧にy=6x-9まで求めましたが、法線の方程式を求めるには、接線の傾き(今回は6)のみわかれば良いです。(後にその理由がわかります。)
そして、ここから法線を求めていきます。
先ほど解説した通り、法線と接線は垂直に交わります。
よって、求める法線の方程式の傾きをaとすると、
a × 6 = -1
という式が成り立ちますね。
※6は接線の方程式の傾きです。
よってa=-1/6です。
法線は、接線と同じく点(3, 9)を通るので、求める法線の方程式は
y = -1/6 x + 19/2・・・(答)
となります。
いかがでしたか?
法線の方程式を求めるにはまず、接線の方程式の傾きから法線の方程式の傾きを計算する。
そして、法線が通る点より、法線の方程式を求めるという手順です。
3:法線の方程式の公式
いちいち接線の傾きを求めるのが面倒くさい!という人のために、法線の方程式の一般形(公式)を紹介しておきます。
【法線の方程式の公式】
なぜ以上のような公式が成り立つのか、証明もしておきましょう。
証明
y=f(x)という関数上に点P(p, f(p))があるとします。
イラスト
すると、点Pにおける接線の傾きはf'(p)ですね。
※接線の傾きの求め方がわからない人は、接線の傾きについて詳しく解説した記事をご覧ください。
(法線の傾き)×(接線の傾き)= -1
なので、法線の傾きは
-1/f'(p)
となります。また、法線も接線と同様に点Pを通るので、
法線の方程式は
y – f(p) = -1/f'(p) (x-p)
となります。
いちいち接線の傾きを求めるのが面倒だと思う人は、法線の方程式の公式を使いましょう!
4:接線の方程式を求める計算問題
最後に、計算問題を1つ用意しました。
ぜひ解いて、法線をマスターしましょう!
計算問題
関数y=x3+x+5上の点(2, 15)における法線の方程式を求めよ。
解答&解説
まずは接線の傾きから求めましょう。
y’=3x2+1
より、点(2, 15)における接線の傾きは
3×22+1=13
ですね。
よって、求める法線の方程式の傾きは
-1/13となります。
法線は接線と同じく点(2, 15)を通るので、
求める接線の方程式は
y = -1/13 x + 197/13・・・(答)
となります。
参考(法線の方程式の公式で求めた場合)
ちなみに、先ほど紹介した接線の方程式の公式を使って問題を解いてみましょう!
接線の方程式の公式より、
y – 15 = {-1/(3×22+1)}(x-2)
より、整理して、
y= -1/13 x + 197/13・・・(答)
となり、先ほどと同じ答えになりましたね。
いかがでしたか?
法線の方程式の求め方・公式が理解できましたか?
法線を求めるという作業は、数学の基本の1つです。
ぜひできるようにしておきましょう!
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