微分を使った接線の方程式の求め方!丁寧な解説付き!!
接線の方程式に関する問題は、基礎的な問題から微分と絡めた複雑な問題まであるので、多くの大学で出題されています。
センター試験でも、接線の方程式に関する問題は2014年、2012年、2010年と立て続けに出題されています。
今後も多くの頻度で出題されるでしょう。
今回は、そんな接線の方程式について、数学が苦手な文系の人にもかなり分かり易くまとめました。是非読んでみて下さい!!
(関連して、接線と似た”法線”についての記事もありますので是非チェックしてみてください!)
1.接線の方程式の重要な公式
この2つは必ず頭に入れましょう!
以下で詳しく学習していきます。
2.接線の方程式の求め方
例えば、「曲線y=f(x)上のとある点A( a , f(a) )における接線mの方程式を求めよ。」という問題があったとします。
イメージはこんな感じです。
接線mは点A( a , f(a) )を通っていることはすでにわかっています。
なので、接線mの傾きを求めることができれば、解答に辿り着けそうですね。
(例えば、「点(4 , 22) を通り、傾きが5の直線の方程式」は、y-22=5(x-4)で求められますよね。それと同じ状況です。)・・・★
ではここで、接線の傾きの求め方をご紹介します。
しっかりとマスターしましょう。
公式より、傾きはf´(a)となります。
よって、求める接線は、「点A( a , f(a) )を通り、傾きがf´(a)の直線の方程式」となるので、これは★と同じ状況で、答えに辿り着けるというわけです。
具体的な数値を扱った問題については、以下の練習問題で扱います。
[参考]
接線と言えば、円の方程式や円の問題を思い浮かべる人も多いと思います。
過去に円の方程式・円の接線についてまとめた記事「数Ⅱ 円の基本完全マスター(円の方程式&円の接線)」がありますので、こちらも参考にしてみて下さい。
3.練習問題
ここでは、具体的な数値を使った問題に取り組んでいきましょう。(もちろん詳しい解説付きです)
[問題①]
y=x2上の点(10 , 100)における接線の方程式を求めよ。
[問題②]
y=x3+5に接し、傾きが12である直線の方程式を求めよ。
ここからは解説です。分からなかった所はよく読んで理解して下さい!
[問題①]
まず、yを微分しましょう。
y´=2x となりますね。
すると、求めたい接線の傾きは、y´=2xにx=10を代入すればよいのでした。
したがって、(求めたい接線の傾き)=2・10=20 となります。
求めたい接線は(10 , 100)を通るのは問題文から分かっています。
なので、傾きが20で、(10 , 100)を通る直線の式を求めればよいですね。
公式に当てはめて、y-100=20(x-10)となります。
これを整理して、求める接線は、y=20x-100 となりますね。
[問題②]
まずはyを微分しましょう。y´=3x2です。
問題文からはy上のどの点で接しているのか分かりません。
なので、その接線が点A(a , a3+5)で接しているとしてみましょう。
ここで分かっているのは、接線の傾きが12ということだけです。
点Aで接しているとすれば、点Aを通る接線の傾きは、y´=3x2に、x=aを代入すればよいですね。
つまり3a2です。
ここで、問題をもう一度読んでみましょう。
接線の傾きは12ということは分かっているのでした。
なので、3a2=12という式を立てることができますね。
これを解くと、a2=4より、a=2 , -2となります。
ここで、aは接点のX座標でした。
なので、接点のY座標は、a=2のとき、23+5=13です。
また、a=-2のとき、(-2)3+5=-3です。
これで接点が求まりました。よって求める接線は公式より、
(x , y)=(2 , 13)のとき、y-13=12(x-2) より、y=12x-11
(x , y)=(-2 , -3)のとき、y-(-3)=12{x-(-2)} より、y=12x+21 となります。
接線の方程式のまとめ
いかがでしたでしょうか。接線に関する問題は基本的に、接線の傾きと接点を求めてから解くという流れが多いことが分かったと思います。
接線の傾きを求めるためには、与えられた関数を微分して、接点のX座標を代入するということをしっかり頭に入れておきましょう!