ドップラー効果の公式とは?実は覚える公式は1つだけでOK!

物理 2022.12.25

ドップラー効果は、公式を何個も覚えなくてはいけないというイメージがありますが、実は覚える公式はだけで良いです。

今回は、その公式を説明し、いくつかのパターンへの応用の仕方を解説します。

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 ドップラー効果とは?

救急車が近づくと音が高くなり、逆に遠ざかると音が低くなるという事を経験した事があると思います。

これは、ドップラー効果が原因です。ドップラー効果とは、音源や観測者が動く事で、観測者に聞こえる音の振動数が大きくなったり小さくなったりする現象の事です。

それでは、実際に公式を見ていきましょう。

 

ドップラー効果(公式)

ドップラー効果の覚えなくてはいけない1つの公式を説明します。まず、以下の図は絶対に覚えてください。

音源から観測者に向かう向きを+xの方向」と定義します。

そして、音源の速さt、音速V、観測者の速さuの向きを+Xの方向にとると以下の公式が成り立ちます。

(観測者から音源の向きに+Xとると公式は違ったものになってしまうので、正確に覚えましょう。)

つまり、もし音源が観測者に遠ざかる方向に進んだ場合はtを-tに置き換え、観測者が音源に近づく方に進んだ場合はuを-uのように置き換える必要があります。

音源が近づく場合や観測者が遠ざかる場合など1つ1つ見ていきましょう。

 

① 音源が近づく場合


音源が観測者に+xの方向に向かっているので、+tとなります。(ここでは分かり易いように+をつけています。)

また、観測者は静止したままなので、u=0です。

よって、公式に当てはめると・・

f>f0になるので、救急車が近づく場合は音は高くなります。

また、観測者は静止しているので、空気中のVの速度は一定です。その一方、音源が動くため波長が変化します。動く前をλ0、動いている時をλとすると・・V=fλ)に当てはめると、

波長は短くなります。

 波の速さV[m/s]は振動数f[HZ]と波長λ[m]を用いて以下のように表します。

 

② 音源が遠ざかる場合

音源が観測者に-xの方向に向かっているので、-tとなります。

また、観測者は静止したままなので、u=0です。

よって、公式に当てはめると・・

f<f0になるので、救急車が近づく場合は音は低くなります。

まら、波長は、V=fλから

 

波長は長くなります。

③ 観測者が近づく場合

音源は、静止したままなので、t=0になります。

また、観測者は音源に-xの方向に向かっているので、-uです。

よって、公式に当てはめると・・

f>f0になるので、観測者が近づく場合は音は高くなります。

また、音源が静止しているため波長はλ0のままです。さらに、観測者が動くため、観測者からの音速の相対速度はV+uになります。

 

④ 観測者が遠ざかる場合

音源は、静止したままなので、t=0になります。

また、観測者は音源に+xの方向に向かっているので、+uです。

よって、公式に当てはめると・・

f<f0になるので、観測者が遠ざかる場合は音は低くなります。

また、音源が静止しているため波長はλ0のままです。さらに、観測者からの音速の相対速度はV-uになります。

 

まとめ

f:振動数 λ:波長 V:音速(相対速度)
音源近づく 高くなる 短くなる 変化なし
音源遠ざかる 低くなる 長くなる 変化なし
観測者近づく 高くなる 変化なし 速くなる
観測者遠ざかる 低くなる 変化なし 遅くなる

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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