電力量の単位&求め方!公式は3つあるので暗記必須!計算問題付き

物理 2022.12.26

中学・高校物理における電力量について物理が苦手な人でも理解できるように慶應生がわかりやすく解説します。

本記事を読めば、物理が苦手な人でも電力量とは何か(電力との違い)、電力量の単位(2つ)、電力量の求め方(公式)が理解できるでしょう。

特に、電力量の求め方(公式)は3つあるので、必ず覚えましょう!

最後には、電力量の計算問題も用意した充実の内容です!

ぜひ最後まで読んで、電力量を理解してください。

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1:電力量とは?(電力との違いもわかる!)

まずは電力量とは何かについて解説します。

電力量は電力と間違いやすいので、電力との違いも明確にしておきましょう!

電力量とは、電流のする仕事の総量のことです。

※仕事とは何かがわからない人は、仕事について詳しく解説した記事をご覧ください。

では、電力とは何なのでしょうか?

電力とは、電流が単位時間(1時間)にする仕事のことです。

つまり、電力量は電力の総量と考えて問題ありません。

例えば、電力がA(1時間でAだけ仕事ができる)で3時間の時間が経った場合の電力量は、

A×3=3A

となるイメージですね。

電力量と電力の違いが理解できましたか?

 

2:電力量の単位2つと重要な関係式

電力量は電力の仕事の総量ですので、電力量の単位は仕事と同じく[J:ジュール]です。

また、先ほど解説した通り、電力量は「電力×時間」で求めることができるので、電力量の単位としては[J:ジュール]以外に[kWh:キロワット時]もあります。

※電力の単位は[kW:キロワット]や[W:ワット]でしたね。

1kWhというのは、1kWの電力で1時間の間にする仕事の総量(電力量)です。

※1[kW] = 1000[W]です。

すなわち、

1kWh

= 1000[W]×1[h]s

= 1000[W]×3600[s]

= 3.6×106[J]

の関係式が導けます。

電力量は、「電力×時間」で求められることを覚えておきましょう!

 

3:電力量の求め方(公式3つ)

では、電力量の求め方(公式)についてもっと深く見ていきましょう。

まず、電力Pは「V(電圧)×I(電流)」で求められたことを思い出してください。

よって、電力量Qはそれ(電力P)に時間tをかければ良いので、

Q = VIt・・・①

です。

ここで、オームの法則を使います。

※オームの法則を忘れてしまった人は、オームの法則について詳しく解説した記事をご覧ください。

オームの法則より、

V(電圧)=R(抵抗)×I(電流)

なので、これを①に代入して

電力量Q

= VIt

= I2Rt

= (V2/R)・t

となり、電力量の求め方(公式)が導けました!

電力量の求め方(公式)は物理の分野でもとても重要なので、3つとも必ず覚えておきましょう!

 

4:電力量の計算問題

以上を踏まえて、電力量の計算問題を解いてみましょう。

もちろん、丁寧な解答&解説付きですので、安心して解いてください!

計算問題

300[V]用、6[kW]のストーブがある。以下の問いに答えよ。

(1)ストーブを300[V]で使用した時に流れる電流I[A]を求めよ。

(2)ストーブを60[V]で10時間使用した。この時に消費された電力量Q[kWh]を求めよ。

解答&解説

(1)

まずは電力の公式「P(電力)=V(電圧)×I(電流)」より、

求める電流I

= 6000[W] / 300[V]

= 20[A]・・・(答)

(2)

オームの法則より、

※オームの法則を忘れてしまった人はオームの法則について解説した記事をご覧ください。

抵抗R = 300[V] / 20[A] = 15[Ω]

よって、求める電力量Qは

(V2 / R)・t

= (602 / 15)・10

= 2.4×103[Wh]

= 2.4[kWh]・・・(答)

 

いかがでしたか?

電力量とは何か・電力との違い・単位や求め方(公式)が理解できましたか?

電力量の求め方(公式)は3つありましたね。

物理では、電力量の公式3つ全てが重要なので、必ず覚えておきましょう!

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この記事の執筆者

ニックネーム:やっすん

早稲田大学商学部4年
得意科目:数学