理想気体とは何か?物理が苦手な人でも理想気体の状態方程式が即理解できるように解説します(練習問題付き)
理想気体とは何か・理想気体の状態方程式について、物理が苦手な人でも理解できるように解説します。
現役の慶應生の筆者が、丁寧に理想気体とは何か・理想気体の状態方程式について解説しているので、この記事を読み終える頃には、理想気体が理解できているでしょう。
最後には、理想気体の状態方程式に関する問題も用意した充実の内容です。
ぜひ最後までご覧ください!
1:理想気体とは?
まずは、理想気体とは何かについて解説します。
ここで、ボイルシャルルの法則を思い出してください。
※ボイルシャルルの法則があまり理解できていない人は、ボイルシャルルの法則について解説した記事をご覧ください。
ボイルシャルルの法則は、高温や低圧の時には比較的よく成り立ちます。しかし、低温や高圧の時にはあまりよく成り立ちません。
そこで、低温や高圧の時でもボイルシャルルの法則が厳密に成り立つような仮想の気体を考えます。この気体のことを「理想気体」と呼んでいます。
理想気体とは何かの解説は以上になります。次の章では、理想気体の状態方程式について解説していきます。
2:理想気体の状態方程式
この章では、理想気体の状態方程式について解説します。
理想気体の状態方程式を解説する前に、「気体定数」というのを理解する必要があるので、まずは「気体定数」の解説をします。
気体定数とは?
一定量の理想気体では、圧力p、体積V、絶対温度Tの間にはボイルシャルルの法則
(pV)/T=K(一定)
が成り立ちました。1molの気体について、この定数Kの値を求めると、標準状態では、
p=1.013×105[Pa]
V=2.24×10-2[m3]
T=273[K]
なので、
K
=(1.013×105×2.24×10-2)/273
=8.31[J/(mol・K)]・・・①
となりますね。①の値をRで表現して、「気体定数」と呼んでいます。
理想気体の状態方程式とは?
上記でも求めた気体定数Rを使うと、ボイルシャルルの法則は、
(pV)/T=R
と表現できますね。一般的に、気体がn[mol]の場合は、気体の量がn[倍]になるので、
(pV)/T=nR となります。これを変形することで、
pv=nRT・・・②
という式を得ることができます。②の式のことを理想気体の状態方程式と呼んでいます。
理想気体の状態方程式の解説は以上になります。
3:理想気体の状態方程式に関する練習問題
最後に、理想気体の状態方程式に関する問題を用意しました。ぜひ解いて、理想気体の状態方程式をマスターしてください!
問題
水素4[mol]を、40[ℓ]の容器に入れると、27[℃]で何Paになるか。ただし、気体定数は8.3×103[Pa・L/K・mol]とする。
解答&解説
今回学習した、理想気体の状態方程式pv=nRTを使いましょう。
pv=nRTに問題文の値を代入していくと、
p×40=4×(8.3×103)×(27+273)より、
40p
=9960×103
より、
p=24.9×104[Pa]・・・(答)
となります。
いかがでしたか?
理想気体とは何か・理想気体の状態方程式についての解説は以上になります。
繰り返しになりますが、理想気体の状態方程式pv=nRTはテストでも頻出なので、必ず覚えておきましょう!
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