磁束密度がイラストでよくわかる!磁束線や磁束との違いも理解できる!

物理 2017.1.24

高校物理における磁束密度について、スマホでも見やすいイラストで早稲田生が解説します。

磁束密度は、磁場や電流の分野で頻繁に登場する重要事項の1つです。

本記事では、磁束密度とは何か、磁束密度の単位、公式(求め方)だけでなく、よくある疑問に挙げられる磁束線や磁束との違いにも触れています。

ぜひ最後まで読んで、磁束密度を理解してください!

 

1:電流が磁場から受ける力(磁束密度の前に必ず学習!)

磁束密度を理解するには、電流が磁場から受ける力についての理解が必要です。

なので、まずは電流が磁場から受ける力についての解説(復習)からしていきます。(知っている人は本章は飛ばして大丈夫です。)

下のイラストのように、磁場に対して垂直に置かれた導線に流れる電流が磁場から受ける力の大きさF[N]を考えます。

磁場の強さをH[A/m]、電流の大きさをI[A]、磁場中の導線の長さをLとすると、

F = μIHL[N]

となりました。

※μ[N/A2]は透磁率といい、値が決まっています。透磁率とは電流の周りの物質の磁気的性質で決まります。

問題を解くときには透磁率の値は書かれてあるので特に覚える必要はありません。

以上が電流が磁場から受ける力についての復習でした。

 

2:磁束密度とは?(公式・単位)

先ほどの章で紹介した

F = μIHL

という式に注目します。

式の中に、μ(透磁率)×H(磁場の強さ)という値がありますね。

この値のことを磁束密度といい、記号Bで表すことが多いです。

B = μH

というわけですね。以上が磁束密度の公式です。

磁束密度の単位は[Wb/m2:ウェーバ毎平方メートル]または、[T:テスラ]で表すことができます。

磁束密度の公式B=μHを使えば、

F = IBL[N]

と式を書き換えることができますね。

F = μIHL、F = IBL

どちらも物理で重要な公式なので必ず覚えておきましょう!

 

3:磁束線とは?

よくある疑問として、「磁束密度と磁束線の違いがわからない」という声がよくあります。

本章では、磁束線とは何かについて(磁束密度との違い)について明確にしておきましょう。

磁束線とは、磁束密度の向きが接線の方向と一致するように書いた曲線のことです。下のイラストをご覧ください。

以上のイラストのように、磁束密度が大きい箇所では磁束線は蜜になり、磁束密度が小さい箇所では磁束線はまばらになります。

物理の問題で磁束線について深く問われることはあまりないので、磁束線については概要だけ理解しておく程度で十分です。

 

4:磁束とは?(公式・単位)

磁束密度とよく間違えるものの例として、磁束というものがあります。

磁束密度と磁束の違いも明確にしておきましょう。

下のイラストのように、磁束密度B[T]の磁場の中に、磁場と垂直な断面を考えてそ断面の面積をS[m2]とします。

この時、B×Sのことを磁束といいます。磁束はよくφ(ファイ)という記号で表されます。

磁束の単位は、[Wb:ウェーバ]です。

磁束φ=BS[Wb]

という磁束の公式をしっかり覚えておきましょう!

 

磁束密度のまとめ

いかがでしたか?

磁束密度とは何か・公式・単位や磁束線、磁束との違いが理解できましたか?

磁束密度は高校物理の電流の分野では頻繁に登場します。

磁束密度が何か忘れた時はまた本記事で磁束密度を復習しましょう!

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この記事の執筆者

ニックネーム:やっすん

早稲田大学商学部4年
得意科目:数学