等速直線運動公式・グラフの書き方が中学生でもわかる記事
今回は等速直線運動の公式、x-tグラフ、v-tグラフについて中学生にもわかるように詳しく解説していきます。
等速直線運動の公式は全く難しくありません。少し考えればすぐに導けるようなレベルです。。。
また、よくある疑問として挙げられる、「速さ」と「速度」の違いについても図を用いて詳しく触れていきます。
最後には練習問題も用意しました。詳しい解説付きなのでぜひ最後に確認として解いてみてください。
この記事だけで等速直線運動については網羅しているので、読み終えると等速直線運動についてはマスターできるようになっていることをお約束します!
1.等速直線運動公式
物体が、一定の速度で運動することを等速直線運動といいます。
「速さ」と「速度」の違い
一言で言い表すと、「速度」=「速さ」+「向き」ということになります。
「速さが一定」と言われると、どんな向きで動いていてもスピードが一定ならOKです。でも、「速度が一定」だと、方向もスピード両方が一定でなければいけません(下図参照)
物体が一定の速度v[m/s]で等速直線運動するとき、移動距離は1秒につきv[m]ずつ増えるので、t[s]間の移動距離x[m]は、x = vt と表現できます。(y=axの形です。)
≪等速直線運動の公式≫
・速度v[m/s]で等速直線運動する物体のt[s]間の移動距離x[m]は、
x = vt
例:速度が5[m/s]の物体が等速直線運動している状況を考えてみましょう。物体の移動距離x[m]を1秒ごとに記したグラフは以下のようになりますね。
経過時間t[s] | 移動距離x[m] |
1 | 5 |
2 | 10 |
3 | 15 |
4 | 20 |
5 | 25 |
… | … |
移動距離は、経過時間の5倍になっていますね。x=5t と表現できることが確認できました。
2.等速直線運動のx-tグラフ
等速直線運動において、物体の移動距離x[m]を縦軸に、時間t[s]を横軸にとり、移動距離と時間の関係を示したグラフを等速直線運動のx-tグラフといいます。
等速直線運動のx-tグラフは下図のような、原点を通る直線になります。
[等速直線運動のx-tグラフ]
※x=vt より、vはx-tグラフの傾きになります。
3.等速直線運動のv-tグラフ
等速直線運動において、物体の速さv[m/s]を縦軸に、時間t[s]を横軸にとり、速さと時間の関係を示したグラフを等速直線運動のv-tグラフといいます。
等速直線運動のv-tグラフは下図のようなグラフになります。
[等速直線運動のv-tグラフ]
※x=vtの、vtというのはグラフで考えると面積になりますね。このことを頭にいれておきましょう!
4.等速直線運動の練習問題
自動車が直線の道を速度90km/hで等速直線運動している。この自動車が5分間で進む距離xを求めよ。
◎解答&解説
まずは、90km/hをm/sに変換しましょう。
1km=1000mなので、90km=90・1000[m]です。
1時間は3600秒です。(必ず覚えよう!)
※1時間=60分=60・60=3600秒ですね。
なので、90・1000 / 3600 = 25[m/s]となります。
また、5分=300秒です。
なので、x=vtより、
距離x=25・300=7500[m]・・・(答)
となります。
参考として、今回の問題の等速直線運動のx-tグラフとv-tグラフを載せておきます。
[x-tグラフ]
[v-tグラフ]