水圧とは?物理が苦手でもイラストで即理解!公式・単位・計算も解説
中学・高校物理における水圧について、スマホでも見やすいイラストを使いながら慶應大学に通う大学生が丁寧に解説します。
水圧は、浮力と一緒にテストでもよく出題される分野の1つです。
本記事を読み終える頃には、水圧のイメージ、水圧の公式と単位、水圧の計算方法が理解できるでしょう。
物理が苦手な人でも水圧が理解できるように解説しているので、ぜひ最後まで読んで水圧をマスターしてください。
【PR】勉強を効率的に継続して、志望校に合格したい方必見!
↓無料ダウンロードはこちら↓
1:水圧とは?
まずは水圧とは何かについて、物理が苦手な人でも理解できるように解説します。
水圧とは、水の重さによって生じる水中の物質にはたらく圧力のことです。
水面から深くなるほど水圧は大きくなります。
例えば、海で水深1mの場所にボールを置いてもボールに何も変化はありません。
しかし、水深20kmなど、海の深くにボールを置くとボールは破裂してしまいます。
水面から深くなるほど圧力は大きくなるので、その力(圧力)でボールが押しつぶされてしまうというわけです。
2:水圧と水深の関係
水深が深くなるほど水圧は大きくなると先ほど学習しました。
これを水を入れたペットボトルで実験してみましょう。
下のイラストのように、水を入れたペットボトルのA地点とB地点に穴を開けます。
すると、水深が深い方が水が勢いよく放出されます。
手でペットボトルの水をキャップから放出することを考えた時、力を入れた方が水は勢いよく飛び出しますよね?
これと同じで、A地点とB地点ではB地点の方が水圧が大きいのでB地点では水は勢いよく飛び出すのです。
3:水圧がはたらく向き
水圧は、物質(物体)の表面全体に対してはたらきます。
水圧が物質(物体)の上部のみにはたらくと思っている人が多いですが、それは違うので注意しましょう。
もし物質(物体)の上部のみに水圧がはたらくなら、例えば水深1mなど、ボールが破裂しない場所にボールを沈めてもボールの上部だけがヘコむことになってしまいます。
水圧は物質(物体)の表面全体に対してはたらくことは重要事項なので、必ず覚えておきましょう!
4:水圧の公式(計算方法)と単位
では、本章からは実際に水圧を計算して求めてみましょう!
下のイラストのように、深さ(水深)h[m]のところに物体がある時、この物質の上面(面積をS[m2]とする)にはhS[m3]の水がありますね。
水の重さは、水の密度をρ[kg/m3]とすると、ρhSg[N]ですね。
※gは重力加速度とする。
すると、物質の上面が受ける水圧は
ρhSg / S = ρhg[Pa]
となります。
ここで、大気圧を忘れてはいけません。水面は大気圧(p0とする)で押されていますね。
よって、深さh[m]にある物体が受ける圧力p[Pa]は、
p = p0 + ρgh
となります。
※以上の水圧の公式から、水圧の大きさpは水深hに比例することがわかります。
水圧の単位は[Pa]です。ぜひ覚えておきましょう!
次の章では、水圧に関する計算問題を用意しました。ぜひ解いてみてください!
※以上で水圧に関する解説は本章で以上になります。水圧を学習した人は、一緒に浮力も学習することをオススメします。
ぜひ浮力について解説した記事も合わせてご覧ください。
5:水圧に関する計算問題
では、水圧に関する計算問題を解いてみましょう!もちろん丁寧な解答&解説付きなので安心して解いてください。
計算問題
下のイラストの容器(底面積20cm2、高さ40cm)に水を満タンに入れた。
この時、容器の底の面にはたらく水圧の大きさを求めよ。
ただし、水1[cm3]の質量を1[g]、質量100[g]の物体にはたらく重力を1[N]とする。
解答&解説
まずは水の体積を求めます。
水の体積
= 20[cm2] × 40[cm]
= 800[cm3]
ですね。
問題文より、水1[cm3]の質量が1[g]なので、水の質量は800[g]となります。
また、問題文より100[g]の物体にはたらく重力が1[N]なので、水の力は8[N]です。
底面積20[cm2]=0.002[m2]なので、
求める水圧は、
8[N] / 0.002[m2]
= 4000[Pa]・・・(答)
となります。
まとめ
いかがでしたか?水圧とは何か・水圧の公式や単位、計算方法が理解できましたか?
繰り返しになりますが、水圧は浮力と並んでよくテストでも出題されるので、ぜひ何度も復習しておきましょう!
水圧を忘れた時は、また本記事で水圧を復習してください。