【終戦記念日】中高生なら知っておきたい4つの知識

合格サポート 2017.8.15

日本には終戦記念日という日があります。

終戦記念日とは、日本政府が毎年8月15日を「戦争で亡くなった人たちを追悼し、平和を願う日」と定めた日です。

この8月15日には、各地で政治団体やNPO団体などによって平和集会が開かれています。

今回は、知っておきたい終戦記念日に関する知識を紹介します。

 

1:終戦記念日はなぜ8月15日?

第二次世界大戦末期である1945年7月26日、アメリカ・イギリス・中国は、日本に対して降伏を求める「ポツダム宣言」の文書を提示し、日本は1945年の8月14日にポツダム宣言を受諾しました。

しかし実は、この日は「8月14日」です。

その後、日本政府は1945年の9月2日に、降伏文書の調印を行います。ここで、名実ともに第二次世界大戦が終了したのです。

しかし、調印は9月2日ですので、一見、8月15日が終戦記念日というのはおかしく感じます。

では、なぜ8月15日が終戦記念日になったのでしょうか?

それは、8月15日に昭和天皇が、国民や軍人に「日本政府はポツダム宣言を受け入れます。降伏しますよ。」ということをラジオで放送(玉音放送と言います)し、伝えた日であるからというのが有力です。(※諸説あります)

当時、天皇の影響力というのが強い時代であったことが読み取れると思います。

 

2:終戦記念日はなぜ祝日にならないの?

終戦記念日である8月15日は、なぜ祝日(休日)にならないのでしょうか?

こちらも諸説ありますが、理由は主に2つあると言われています。

よく言われている理由のひとつは、終戦記念日である8月15日は「日本が戦争に負けた日」ですので、そもそも祝日(祝う日)ではないということです。

戦争には、多くの犠牲がつきものです。

そのうえ、空襲や原子爆弾の投下などを経て敗戦に至った日をお祝いするというのは、不謹慎と言わざるを得ないでしょう。

 

 

3:終戦記念日の正しい黙祷時間は?

終戦記念日の正しい黙祷の時間は、正午(12:00)から1分間が正しいとされています。

これは、先ほど紹介した通り、時の昭和天皇がラジオを通じて国民・軍人にポツダム宣言の受諾を発表(玉音放送)した時刻が正午だからだと言われています。

終戦記念日である8日15日は、毎年、ちょうど夏の甲子園(高校野球)が行われています。

8月15日に試合のある高校球児たちは、正午になると一旦プレーを中断して黙祷を捧げています。

 

4:終戦記念日に関する問題

終戦記念日の8月15日が近くなると、総理大臣や政治家が靖国神社参拝を行う、または、行わないことがニュースに取り上げられる場合があります。

では、なぜ総理大臣や政府関係者などが靖国神社に参拝することが批判されるのでしょうか?

中学生・高校生にとっては、時事問題としてよく入試や試験などで取り上げられることもあるので、知っておきましょう。

理由のひとつは、「靖国神社にはA級戦犯が何人も祀られているから」ということでしょう。

靖国神社とは、明治時代以降、日本と諸外国との戦争で亡くなった人々を祭る神社です。

A級戦犯とは、第二次世界大戦後、戦争を計画・遂行し、平和に対する罪を負った人々のことです。

「A級」というのは、その中でも重罪と位置づけられます。

A級戦犯を受けた人としては、東條英機や広田弘毅など約30人があげられ、そのうち7人が死刑になったとされています。

日本史を選択したみなさんは、極東国際軍事裁判( 東京裁判 )として学習したかもしれません。

彼らは当時の社会で軍人や政治家として、戦争を推進しました。

戦争を推進した人々の働きによって、「国内・海外で罪もない多くの人々が戦争の犠牲になった」ということから、彼らを祀る神社を参拝することが批判されるというわけです。

 

また、政治と宗教を分離すべきという「政教分離」の観点から、批判を行う人もいます。

「神社に参拝する」という特定の宗教行事に、政治を行う人々が公に参加するのはいかがなものか、という視点です。

政治と宗教が癒着(ゆちゃく)すると、さまざまな問題を引き起こすということは、みなさんが日本史や世界史で勉強した通りです。

 

いかがでしたか?

終戦記念日のことや黙祷のことなどは、ぜひ知っておきましょう。

中高生の皆さんが社会で活躍する未来が平和であることを、受験のミカタは祈っています。

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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