英語の仮定法基礎【倒置/ifの省略もわかりやすく解説!】

英語 2021.11.26

仮定法は仮定法現在、仮定法過去、仮定法完了の3つがあります。

これらは入試に高い確率で出題されます。

今回のテーマは英語が苦手で仮定法に自信がない方、または最近学習を始めたというかたにオススメです。

		

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1.仮定法とは?

 仮定法と聞くと難しく考えてしまいがちですが、実はとってもシンプルです。

日常的によく使われているので、英語全体のレベルアップのためにおさえておきましょう。

仮定法とは、事実ではなく、想像や願望などを述べることです。

例えば、今、雨が降っているとします。その時に「晴れていたらな」、と思うことは願望ですよね。

これを英語で表現するときに下記の例文のような仮定法を使います。

”I wish it was sunny.”
「晴れてたらなぁ」

ここで気づいて欲しい重要なポイントがあります。それは、動詞が過去形になっているということです。

ここが仮定法の超重要ポイントです。どうして過去形になるのでしょうか?

実は、この時間のねじれから生じる違和感が、現実とかけ離れていることを表現するのが仮定法です。

 

それではここで問題です。

あなたがもし「有名人だったらいいな」と感じたとします。先ほどの解説を見ながら、英語の文章を考えてみましょう。

有名はfamousなので、動詞を過去形にすると’I wish I was famous.’という形になりますね。

ただし、これは試験問題では不正解となります。

主語が「I」の時のbe動詞過去形は「was」なのですが、ここでは「were」が正解になります。

ここでwereを使う理由は諸説ありますが、仮定法を理解する上ではあり得ないことを表現するので、普通だったらあり得ない「were」を使う、という理屈で暗記するといいでしょう。

 

ポイント①:仮定法で使う「be動詞」の過去形は人称に関係なく、「were」を使う

Theyでもsheでもheでも一緒です。口語ではwasを使うこともありますが、試験ではwereと覚えておきましょう。

 

ポイント②:三人称単数「it」には「was」を使う

最初の例題の’I wish it was sunny.’のitは三人称単数なので、be動詞過去形はwereではなくwasとなります。

 

このように仮定法を理解する上ではいくつかの重要なルールがあります。

ここで一番重要なポイントは文章の時制がずれることです。

そしてこれが仮定法過去、仮定法過去完了と呼ばれる所以なのです。

詳しくは仮定法過去とは?テスト直前に仮定法の基礎から仮定法過去を簡単理解をご覧ください。

また、仮定法過去と仮定法過去完了の違いはこちらの仮定法過去・仮定法過去完了とは?訳し方は?例文付きで解説します!をご参考ください。

2. Ifを使った直接法

まずはIfを使った仮定法をよりよく理解するためにIfを使った直接法との比較を見てみましょう。

直接法は今まで中学などでも学習したことのある普通の文章ですので難しく考える必要はありません。

そしてこの直接法というのが仮定法を理解する上でとても役に立ちます。

Ifを使った直接法とは「もし〜だったら」という条件付きの文章です。

例えば、

If everyone is free tomorrow, we can go to a convenience store.
「もし明日みんなが暇だったら、学校終わりにコンビニへ行こう!」

これはよくある日常を表現するような文章ですよね。

そして、明日みんなが暇であることは十分にあり得るので、コンビニへ行くことが可能ですよね?

直接法とは簡単に言うとIfを使って現実のことや現実に起こる可能性があることを述べる文です。

受験で忙しい学生さんたちのなかには学校帰りに友達と遊ぶなんてあり得ないという方もいらっしゃると思います。

そんな方にはこちらの例文でさらに仮定法を身近に感じていただけたらと思います。

If I were free tomorrow, I could spend time with my friends.
「もし明日暇だったら、友達と一緒にいられたのにな。」

3.Ifを使った仮定法

では、学習済みの直接法を使いながら仮定法へ挑戦してみましょう。

まずはこちらの例題です。

If it is nice outside, I will take a walk in the park.
「晴れたら公園で散歩しよう。」

明日晴れることは起こる可能性がありますよね。そのため、これは直接法です。この文章を仮定法で表すとどうなるでしょうか。

仮定法とは起こりえないことに対して「〇〇だったらいいのにな」、と現実とは違うことを表すことです。

そして、文章の時制を現在形から過去形に変えることで仮定法の成立となります。

If it is nice, I will take a walk in the park.

このときの動詞と助動詞の時制に注意して考えてみてください。

それでは実際にみてみましょう。

If it was nice outside, I would take a walk in the park.
「晴れてたら、公園で散歩出来たのになあ。」
(天気を晴れにすることはあり得ないので、仮定法を使います。)

どうでしょうか?正解できるまで何度も練習してみましょう。

3-1Were to〜を使った仮定法

これまでの仮定法は主に現時点で妄想していることに焦点をあててきました。

今度は「もしも〇〇であったなら」という未来設定の仮定法へ進んでいきたいと思います。

これは「If +主語+were to+動詞の原型」で表すことができます。

それではこちらが例文です。

If I were to become a president of the United States, I would work on world peace.
「もしも私がアメリカ大統領であったなら、世界平和のために働くでしょう。」

このように多くの人にとってはアメリカ大統領になることは「あり得ない未来」です。

そのため、非現実的な未来設定の表現としてIf +主語+were toを使います。

3-2 Shouldを使った仮定法

上の文で、アメリカ大統領になることは「あり得ないこと」という設定でした。

ただし、あなたがもし有名なアメリカの政治家で万が一にでも大統領になれる可能性がある場合はどうでしょうか。

その場合は、shouldを使った仮定法 If +主語+ shouldを使います。

If I should become a president of the United States, I will work on world peace.
「万が一、私がアメリカ大統領になったら、世界平和のために働くでしょう。」

このshouldを使うことで、可能性がゼロではないということが表現できます。

4. 倒置の仮定法

仮定法を学ぶ上で重要なもう一つのポイントにIfを省略した倒置があります。

倒置法は仮定法と同じく入試の頻出問題です。仮定法と倒置法の両方をしっかり理解して受験に備えましょう。

倒置法とは疑問文の並び順(動詞+主語の並び順)にすることです。

Ifの仮定法を倒置法で表現するときは、Ifが消えて、動詞が主語の前にくることをしっかりと覚えておいてください。

まずはIfを省略しない仮定法です。

If I were a cat, I could be lazy in the house all day.
「もし猫だったら、家で一日中だらだらできるのに。」

この文章のIfを省略した倒置法で表すとどうなるでしょうか。

正解はこちらです。

Were I a cat, I could be lazy in the house all day.

Ifが消えて、動詞(were)が主語(I)の前に来ています。

倒置の仮定法は難しく考えずに、この疑問文の並び順になることを頭に入れておきましょう。

そして、倒置の仮定法にはIfがないため、文章が仮定法かどうかわからない場合があります。

そんな時は、助動詞の時制に注意してみてください。助動詞が過去形(または過去完了形)の場合は、仮定法が隠れています!

ここでは仮定法で使う倒置法のみ学習しました。倒置法といってもさまざまなタイプがあります。

倒置法についてさらに深めたい方は、「倒置法とは?英語文法のつまずきポイントを分かりやすく解説!例文つき」をご覧ください。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。仮定法に少しは慣れましたか。しっかり基礎を理解していれば仮定法は難しくありません。

仮定法を理解すると英語力がぐっと上がり、英語学習が楽しくなります。

最後によく出題される仮定法の慣用表現を紹介します。こちらは暗記をしておくと良いでしょう。

  • If it were not for, 「もし〜がなければ」

  例If it were not for your help, I couldn’t finish my homework.
   「もしあなたの助けがなかった、宿題を終わらせることはできなかっただろう」

  • If only, 「〜でありさえすれば」

  例If only, you were here.
   「あなたがここにいさえすれば」

  • It’s time 仮定法過去 「もう〜してもよいころだ」

  例It’s time we ate.
   「もう食べてもよいころだ」

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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