最大公約数の求め方!素因数分解を使った解き方のコツとは
数学における最大公約数の求め方について、早稲田大学に通う筆者が数学が苦手な生徒向けに丁寧に解説します。
スマホでも見やすいイラストを使いながら最大公約数の求め方について解説します。
本記事を読めば、最大公約数の意味(最大公約数とは何か)、最大公約数の求め方が理解できるでしょう。
また、最後には最大公約数の計算問題も用意しております。
最後まで読んで、ぜひ最大公約数をスラスラ求められるようになりましょう!
※最大公約数と合わせて最小公倍数も学習することをオススメします。最小公倍数について解説した記事もぜひご覧ください。
【PR】勉強を効率的に継続して、志望校に合格したい方必見!
↓無料ダウンロードはこちら↓
1:最大公約数の意味(最大公約数とは?)
まずは最大公約数の意味(最大公約数とは何か)から理解しましょう。
すでに理解できている人は飛ばして大丈夫です。
最大公約数とは「2つ以上の正の整数に共通な約数のうち最大のもの」のことを言います。
例えば、18、24という2つの正の整数の最大公約数を考えてみましょう。
18の約数は「1、2、3、6、9、18」ですね。
24の約数は「1、2、3、4、6、8、12、24」ですね。
以上2つの共通な約数のうち、最大のものは6ですね。
よって18と24の最大公約数は6になります。
以上が最大公約数の意味の解説です。
補足:最小公倍数の意味って?
最大公約数と似た言葉として、「最小公倍数」というのがあります。
簡単に解説しておくと、最小公倍数とは「2つ以上の正の整数の共通な倍数のうち最小のもの」のことを言います。
では、先ほどと同様に18、24という2つの正の整数を考えてみます。
18の倍数は「18、36、54、72、90・・・」ですね。
24の倍数は「24、48、72、96・・・」ですね。
以上の2つの共通な倍数のうち、最小のものは72ですね。
よって18と24の最小公倍数は72になります。
最大公約数だけでなく、最小公倍数の意味もしっかり理解しておきましょう!
※最小公倍数を深く学習したい人は、最小公倍数について詳しく解説した記事をご覧ください。
2:最大公約数の求め方(素因数分解を使おう!)
では、最大公約数の求め方を学習していきましょう。
先ほどのように、2つの数の公約数を順番に書き出しても良いのですが、それでは数が大きくなると対処できないのでそれはやめましょう!
最大公約数は、素因数分解を使用すれば簡単に求めることができます。
※素因数分解を忘れてしまった人は、素因数分解について詳しく解説した記事をご覧ください。
例えば、XとYという2つの正の整数があるとします。
そして、
Xがpa×qb×rc に
Yがpd×qe×rf に素因数分解できたとします。
ここで、X、Yのpの指数(aとd)、qの指数(bとe)、rの指数(cとf)にそれぞれ注目します。
最大公約数は、aとd、bとe、cとfのそれぞれ小さい方を選んで、それらを掛け合わせることで求めることができます。
以上が最大公約数の求め方です。では、例題を1つ解いて見ましょう!
例題
108と56の最大公約数を求めよ。
解答&解説
まずは108と56を素因数分解しましょう。
108 = 22 × 33
56 = 23× 7
ですね。
ここで、右辺には「2の〇〇乗」、「3の〇〇乗」、「7の〇〇乗」が登場しました。
そこで、右辺を「2、3、7の〇〇乗」で書き換えます。すると、
108 = 22 × 33 × 70
56 = 23 × 30 × 71
となりますね。
Aを整数とすると、A0=1、A1=Aであることに注意しましょう。
そして、素因数分解できた2つの数字を並べます。
そして、2の指数(2と3)、3の指数(3と0)、7の指数(0と1)の大小を比較して、小さい方を選んでそれらを掛け合わせます。
すると、
22 × 30 × 70 = 4
という結果が得られます。なので、108と56の最大公約数は4になります。
補足:最小公倍数も求めてみよう
最大公約数は素因数分解で得られた指数の小さい方を選んでそれらを掛け合わせました。
最小公倍数はその逆です。
つまり、指数の大きい方を選んでそれらを掛け合わせます。
では、先ほどと同様に108と56の最小公倍数を求めてみましょう。
最小公倍数は
23 × 33 × 71
= 1512・・・(答)
となります。
※最小公倍数を深く学習したい人は、最小公倍数について詳しく解説した記事をご覧ください。
3:最大公約数の計算問題
最後に、3つの数の最大公約数を求める計算問題を出題します。
解き方は2つの数字の時と同じです!
計算問題
42、72、180の最大公約数を求めよ。
解答&解説
まずは42、72、180を素因数分解します。
42 = 21 × 31 × 50 × 71
72 = 23 × 32 × 50 × 70
180 = 22 × 32 × 51 × 70
この時点で0乗や1乗も書いておきましょう!
そして、指数の大きさを比べて、小さい方を掛け合わせれば良いのでした。
今回は数字が3つなので、3つの指数の中で一番小さいものを選びます。
よって、求める最大公約数は
21 × 31 × 50 × 70
= 6・・・(答)
となります。
最大公約数のまとめ
いかがでしたか?最大公約数の求め方が理解できましたか?
今回紹介した求め方ですと、どれだけ数字があっても簡単に最大公約数を求められるので、ぜひマスターしておきましょう!
記事の内容でわからないところ、質問などあればこちらからお気軽にご質問ください。
中の人がお答えします。