無理数とは?有理数との違い&試験で超頻出の問題も紹介!

数学 2024.2.28
無理数とは?有理数との違い&試験で超頻出の問題も紹介!

数学における無理数とは何かについて、慶応大学に通う筆者がわかりやすく解説します。

無理数の例を挙げながら無理数とは何か、有理数との違いについて解説しているので、数学が苦手な人でも安心して読めます!

また、よく定期テストなどで出題される「無理数の証明」についても解説している充実の内容です。

最後には、無理数に関する練習問題も用意しました!

ぜひ最後まで読んで、無理数についての理解を深めましょう!

 

    1:無理数とは?数学が苦手でもわかる!

    まずは無理数とは何かについて解説します。

    無理数とは、a/b(a, bは整数、ただしb≠0)のように分数の形で表すことができない数のことです。

    例えば、√3などは、分数で表すことができないので無理数です。

    円周率に使われているπ(パイ)も無理数です。

    π=3.1415926535・・・と永遠に続くので分数で表せそうにないですね。。

    他の例としては

    45.854525・・・のように、小数点以下が不規則に永遠に並ぶ少数も分数で表せないので、無理数です。

    無理数の例

    無理数のイメージがわかりましたか?

    無理数は分数で表せない」ということをしっかり頭に入れておきましょう!

     

      2:無理数と有理数の違いとは?

      無理数と有理数の違いがわからない」という質問がよくあります。

      その疑問を解消しておきましょう。

      無理数と有理数の違いは簡単です。

      無理数は分数で表せないのに対して、有理数は分数で表すことができます。

      有理数と無理数の違い

      例えば、整数は〇〇/1と分数で表せるので有理数です。

      有理数の例

      3.1は、31/10と分数で表せるので有理数です。

      0は0/〜〜(〜〜はどんな数でもOK)と表せるので有理数です。

      無理数と有理数を見分ける時は、分数で表せるかどうかに注目してください。

      ※有理数についてもっと深く学習したい人は、有理数について詳しく解説した記事をご覧ください。

       

      3:試験で頻出!無理数であることの証明

      無理数に関する事柄として、「無理数であることを証明せよ」という問題がよく出題されます。

      無理数であることの証明では、背理法を使うのが定石です。

      ※背理法について詳しく学習したい人は、背理法について詳しく解説した記事をご覧ください。

      では、例題を1つ解いてみましょう。

      例題

      √5は無理数であることを証明せよ。

      解答&解説

      超有名問題なので、必ず解けるようにしておきましょう!

      背理法を使うため、まずは命題を否定します。

      つまり、「√5が無理数ではない」と仮定します。

      要するに、「√5が有理数である」と仮定するわけですね。

      すると√5は、互いに素な(1以外に公約数を持たない)自然数a、bを用いて

      √5 = a/b と表現できます。

      よって、

      a = √5・b より

      a2 = 5b2・・・①

      したがって、a2は5の倍数なので、aも5の倍数です。

      ゆえに、cを自然数として

      a = 5c と表現できます。

      これを①に代入して

      25c2 = 5b2

      より

      5c2 = b2

      b2は5の倍数なので、bも5の倍数です。

      ここで、aも5の倍数であったことを思い出してください。

      よって、aとbは公約数5を持つことになり、aとbが互いに素(1以外に公約数を持たない)ということに矛盾します。

      以上より、「√5は有理数である」という仮定が成り立たないので、命題「√5は無理数である」が背理法により証明されました。

      「〇〇は無理数であることを証明せよ」という問題は定期試験などでも頻出なので、ぜひ解けるようにしておきましょう!

      他にも無理数であることの証明問題を解いてみたい人は、背理法の問題をたくさん用意した記事をご覧ください。

       

        4:無理数に関する練習問題

        最後に、無理数に関する練習問題を用意しました。

        ぜひ解いて、無理数とは何かを理解できたかの確認をしましょう!

        練習問題

        以下の数の中から、無理数を全て選べ。

        【-1、43/2、√53、√64、√3/2】

        解答&解説

        では、順番に無理数かどうかを調べていきましょう。

        -1=-1/1であり、分数で表せるので有理数です。

        43/2はもうすでに分数なので有理数です。

        √53は分数では表すことができないので無理数です。

        √64=8ですね。8は、8/1や16/2のように分数で表せるので有理数です。

        √があるからと言ってすぐに無理数であると判断するのは間違いなので注意しましょう。

        √3/2は、一見分数で表せているような気がしますが、無理数の定義をもう一度見直してみましょう。

        無理数とは、a/b(a, bは整数、ただしb≠0)のように分数の形で表すことができない数のことです。

        a、bはともに整数であることに注意してください。

        √3/2は、分子の√3が整数ではないので、無理数となります。

        よって答えは、

        √53、√3/2・・・(答)

        となります。

         

          無理数のまとめ

          いかがでしたか?

          無理数とは何か・有理数との違いが理解できましたか?

          無理数は分数で表せない数のことであるということをしっかり覚えておきましょう!

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          この記事の執筆者

          ニックネーム:やっすん

          早稲田大学商学部4年
          得意科目:数学