ドモアブルの定理を徹底解説!証明する際に知っておきたいことは?

数学 2018.12.7

ドモアブルの定理は、三角関数における倍角の公式が導出できることで有名です。
数学的に見ると、複素数と三角関数に関係する定理になります。

このドモアブルの定理を証明するのに、知っておくべきことを紹介しておきましょう。

 

1.ドモアブルの定理とはなに?

nを整数とした場合に、

(cosθ+isinθ)n=cosnθ+isinnθ

の等式が成り立つとするのが、ドモアブルの定理です。
三角関数に虚数が入っていることから、難しそうな印象を与えるかもしれません。

※虚数に関する記事はこちら

しかし実際には、右辺と左辺が等しい恒等式でしかないと考えると楽になるでしょう。

左辺における絶対値は1で、nは整数であるのなら0でも-でも成立するのが特徴です。
またドモアブルの定理を証明するのに数学的帰納法と、三角関数における加法定理の知識が必要になります。

不安な方は以下の記事を参照してください。

※数学的帰納法についての記事はこちら

※加法定理についての記事はこちら

 

2.ドモアブルの定理の証明

(cosθ+isinθ)n=cos(nθ)+isin(nθ)がドモアブルの定理です。

先ほど記載した通り、数学的帰納法と三角関数における加法定理を用います。

まずは数学的帰納法を用います。流れを紹介します。

①n=1で成立することの確認

②n=kで成立すると仮定

③n=k+1で成立することを確認

 

 

ではそれぞれ確認していきましょう。

①n=1のとき
(左辺)= (cosθ+isinθ)^1= cosθ+isinθ、(右辺)= cosθ+isinθ

よって成立します。

②n=kで、
(cosθ+isinθ)^k=coskθ+isinkθが成り立つと仮定します。

③n=k+1で成り立つか確かめます。

この時、

ドモアブル 計算

となります。

これより、n=k+1でも成立するので数学的帰納法から

(cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθ

が成立することになるのです。
これがドモアブルの定理における、数学的帰納法の証明です。

 

3.ドモアブルの定理の発展:オイラーの公式

ドモアブルの定理における証明方法は、数学的帰納法を使ったものだけではありません。
複素数の定義として知られるオイラーの公式を使って証明することも可能です。

数学における大分野である幾何学、代数学、解析学の3つが、すべてオイラーの公式でつながります。
このことから最も美しい公式であると、物理学者のリチャード・ファインマンが評したほどです。

オイラーの公式になるのが

e^iθ=cosθ+isinθ

です。

この公式はテイラー展開を用いるので今はこういうものだと思ってください。

使われているeという数字はネイピア数のことになります。
ちなみにネイピア数とは(1+1/n)^nの極限である(n→∞)で求められる数字のことです。
実数にするとe=2.718281828・・・というように無限に続いていきます。

高校で習う数学においては、三角関数や指数関数はすべての定義域が実数です。ただ虚数となる複素数を使った関数でも、ドモアブルの定理が証明できます。
参考までに紹介しておきましょう。

nを整数とした場合に

e^iθ=cosθ+isinθの式の両辺をn乗してみます。

(cosθ+isinθ)n=(e^iθ)n

ここで右辺に注目しましょう。
(e^iθ)nを開くと、e^iθnという形になります。

これをさらに展開します。
e^iθn =cos(nθ)+isin(nθ)となるので、(cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθが完成します。

つまりドモアブルの定理である、(cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθと同じ形ですね。

複素数平面では、ドモアブルの定理では幾何学的に意味を持つ公式になります。
複素数では

z=cosθ+isinθ

と表します。
これは単位円上にある点を意味していているものです。
このことについてはこちらの記事をご覧ください。

 

4.ドモアブルの定理の例題

例題

(1)

(2)

 

解答

(1)

(2)

 

5.さいごに

今回はドモアブルの定理について学びましたが証明に焦点を当てて解説しました。

証明するにあたって、数学的帰納法と加法定理を用いました。

受験でもドモアブルの証明はよく出るので暗記するまで復習してください!

がんばれ、受験生!


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この記事の執筆者

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