【古典/古文の助動詞】接続の覚え方!インパクト最強な語呂合わせ!イラスト付き
古典/古文の助動詞はたくさんあって覚えにくいですよね。
特に助動詞の接続は、同じグループを関連付けて覚えるのが非常に難しいです。
替え歌など、さまざまな覚え方がありますが、それも結局は「意味不明な音の並びをとにかく気合で覚える作業」になりがち。
本記事では、現役筑波大生である筆者が、インパクト最強な古典/古文助動詞の接続の覚え方をお伝えします。
※古典/古文の助動詞の意味を覚えたい方は、古典/古文の助動詞の意味を暗記する記事をご覧ください。
また、助動詞の活用を覚えたい方は、古典/古文の助動詞の活用を暗記する記事をご覧ください。
古典/古文の助動詞についてのまとめ記事を読みたい方は「古典/古文助動詞関連記事まとめ 意味・活用・接続を一気にマスターしよう!」の記事を読んでみてください。
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1:そもそも、古典/古文の助動詞とは?接続とは?
2:古典/古文 未然形接続の助動詞の覚え方
3:古典/古文 連用形接続の助動詞の覚え方
4:古典/古文 終止形接続の助動詞の覚え方
5:古典/古文 体言や連体形に接続する助動詞の覚え方
6:古典/古文 已然接続の助動詞の覚え方
7:さいごに
1.そもそも、古典/古文の助動詞とは?接続とは?
古典/古文の助動詞とは「接続する語に様々な意味を添える、活用する付属語」のこと。
接続とは「その言葉は、どんな形の言葉の後につくか」ということです。
例えば、「ある言葉の未然形+る」となるなら、この「る」は未然形接続ということです。
接続は、品詞分解の際のヒントとなるので、是非覚えましょう。
2.古典/古文 未然形接続の助動詞の覚え方
未然形接続の助動詞は、
る・らる・す・さす・しむ・ず・む(ん)・むず(んず)・まし・じ・まほし
の11個です。
未然形=未だ然(しか)らざる、ということからわかるように、打消し・推量・希望などの助動詞が多いです。
今回は、未然形接続の助動詞を、「未だスマホに慣れていない田舎のマホ氏」に例えて覚えたいと思います。
『未だにスマホのことがよく分かってない田舎(rural→る、らる)住まいのマホ氏は、
機能が良くなるだろうと思って、酢(す)をSIM(しむ)カードに注し(さす)た。
しかし、壊れてしまったため、マホ氏はずーん(ず、む)と落ち込んだ。
そしてスマホをむんず(むず)と掴むと、「捨てたほうがマシ!(まし)」とゴミ箱に投げ捨てた。
それでも、しばらく経つとスマホが恋しくなり、他人のスマホをじー(じ)っと見ては、
「新しいスマホほしい(まほし)」と思うのだった。』
未然形接続の助動詞は11個です。
る・らる・す・さす・しむ・ず・む(ん)・むず(んず)・まし・じ・まほし
覚えられたでしょうか?
3.古典/古文 連用形接続の助動詞の覚え方
連用形接続の助動詞は、
つ・き・ぬ・けむ(ん)・けり・たし・たり(完了・存続)
の7個です。
連用形とは、用言(述語になる語。動詞・形容詞・形容動詞)の前に来る時の形と同じということで、動詞の最も使われる形ともいわれます。
その連用形の後に来るのが連用形接続の助動詞ということです。
連用形接続の助動詞は、「つきぬけた」と覚えます。
つ・き・ぬ・けむ(ん)・けり・たし・たり
スマホが壊れた悲しみがMAX以上に「つきぬけた」ため、「無理(けむ・けり)!」と思って「siri(たし・たり)」に語りかけるマホ氏ですね。
「もう、この悲しみに耐えられんよー(連用)」ですね!!
つ・き・ぬ・けむ(ん)・けり・たし・たり(完了・存続)
覚えたもの勝ちです。
4.古典/古文 終止形接続の助動詞の覚え方
終止形接続の助動詞は、
まじ・めり・なり(伝聞・推定)・らむ・らし・べし
の6個です。
「断定・所在のなり」ではなく、「伝聞・推定のなり」であることに注意しましょう。
終止形とは、いわゆる言い切りの形です。
その後ろにつくのが終止形接続の助動詞ということですね。
終止形接続の助動詞は「まめならべ」と覚えます。
まじ・めり・なり(伝聞・推定)・らむ・らし・べし
「聞いたところによると(伝聞)、マホ氏はスマホが壊れて暇になったので、最近の趣味は終始(終止形接続)まめならべのようだ(推定)」
まじ・めり・なり(伝聞・推定)・らむ・らし・べし
「なり(伝聞・推定)」に注意してくださいね!
5.古典/古文 体言や連体形に接続する助動詞の覚え方
ここからは少し複雑になってきます。
助動詞ごとに、何に接続するのかそれぞれ見ていきましょう。
なり(断定・所在)の接続の覚え方
断定・所在の助動詞「なり」は、体言(名詞)や活用語の連体形に接続します。
助詞や副詞にも接続しますが、意味が分かりやすいため、難しく考えなくても大丈夫です。
連体形とは、体言の前に来る時の形と同じということです。
その連体形の後に「なり」がついていたら、断定または所在・存在の「なり」だということですね。
なり(断定・所在、存在)は、例文で覚えましょう。
マホ氏のスマホだって悲しんでるんですね。
ちなみに、この通称「断定のなり」は、連用形である「に」の形でよく問われます。
「に」の形の時は、体言・連体形についているからと言って、「断定のなり」とは限りません。
格助詞や接続助詞の場合があるからです。
断定の助動詞「なり」の連用形の「に」である場合は、体言・連体形+「に」の下に、補助動詞「あり」「侍(はべ)り」などがあります。
たり(断定)の接続の覚え方
断定の助動詞「たり」は、体言に接続します。
単純ですが、「たり」の前は体言だ(断定)ったりする、と覚えましょう。
ちなみに、「たり」には3種類あります。
「たり」という言葉が出てくるとき、前の言葉は体言だったり、連用形だったり、「たり」も含めて形容動詞だったりします。
①体言+「たり」のとき→断定の助動詞「たり」
②連用形+「たり」のとき→完了・存続の「たり」
完了・存続の「たり」とは、先ほど「つきぬけた」で書いたとおり、連用形接続ですね。
③タリ活用形容動詞の連用形または終止形の活用語尾
タリ活用形容動詞は漢語がもとになっていて、そのほとんどは「堂々たり」「漫々たり」など、漢字の繰り返しが語幹となっています。
中には、タリ活用形容動詞なのか、体言+断定の「たり」なのか分かりにくいものもありますが、グレーなものは試験に出ないため、ひとまずは大丈夫でしょう。
ごとしの接続の覚え方
比況・例示の助動詞「ごとし」は、体言や活用語の連体形、助詞「が」「の」に接続します。
「ごとし」の接続は、「鯛、タイガーのごとし」と覚えます。
鯛(体言)、タイ(連体形)ガー(が)の(の)ごとし。
6.古典/古文 已然形接続の助動詞の覚え方
已然形接続の助動詞は、り(完了・存続)の一つだけです。
しかし、「り」はサ変動詞の未然形と四段動詞の已然形に接続するという、少し複雑な性質を持っています。
り(完了・存続)の接続は、「さみしい(サ未四已)」と覚えます。
スマホないですからね。
ちなみに、り(完了・存続)の連体形は「る」ですが、受身・尊敬・自発・可能の助動詞「る」の終止形と間違えやすいです。
見分け方は、
①サ未四已(サ変動詞の未然形、四段動詞の已然形)=どちらもエ段で終わる+「る」
↓
完了・存続の助動詞「り」連体形
②四段動詞・ナ変動詞・ラ変動詞の未然形=どれもア段で終わる+「る」
↓
受身・尊敬・自発・可能の助動詞「る」終止形
です。
受身・尊敬・自発・可能の助動詞「る」については、先ほど未然形接続の助動詞で書きましたね。
7.さいごに
いかがだったでしょうか。
学校での古典や古文の勉強は、歴史的な文学の世界に興味を持つのにはとてもいい入り口です。
しかし、せっかく楽しい物語や随筆も、基本的な文法が分からなければ、味わうことができません。
助動詞はきっちり覚えて、ぜひ古典を楽しんでください。
⇒古典/古文の助動詞についてのまとめ記事を読みたい方は「古典/古文助動詞関連記事まとめ 意味・活用・接続を一気にマスターしよう!」の記事を読んでみてください。
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