返り点とは?付け方を分かりやすく解説!練習問題付き

国語 2018.2.6

高校の古典で漢文を勉強する際、必ず覚えなければならないのが返り点です。

しかし、初めて漢文を習うときや、漢文が苦手な人にとっては、パズルのようで非常に覚えにくいですよね。

今回は、そんな返り点の付け方や種類を分かりやすく解説します。

 

なお、漢文の書き下し文について詳しく知りたい方は、書き下し文について解説した記事をご覧ください。

1.返り点とは

まず、そもそも返り点とは何なのか?ということを見ていきましょう。

返り点とは、一言でいうと、「漢文をむりやり並び替えて、日本語のように読むための記号」です。

 

漢文は昔の中国語なので、中国語の文法で書かれています。

昔の日本人は、漢文を読むために「中国語を勉強しよう!」ではなく、「並べ替えて日本語の文法に合わせてやろう!」と考えたのです。

そこで、返り点が発明されたというわけですね。

 

具体的には、文の中で、返り点は「前後の文字をひっくり返して読みなさい」「この文字はいったん飛ばして、後から読みなさい」などの合図をする役割を持っています。

 

ここで、意外と忘れがちなポイントは、「漢文は、基本的に上から下に読む」ということです。

上から下に読んでいって、その漢字に返り点がついていなければそのまま読み、ついていれば、その返り点に従って読み飛ばしたり、次の漢字に飛んだりして読みます。

 

それでは次の章で、実際にどのような返り点があるのか、見ていきましょう。

 

2.返り点の種類と役割

高校の漢文で習う返り点には、5種類のものがあります。

ここでは、それぞれの役割を、種類別に見ていきましょう。

 

2-1. レ点

「レ点」とは、カタカナの「レ」のような形をした返り点のことです。

 

高校漢文の返り点の説明「レ点」

「レ点」がつくと、「レ点」に接している2つの漢字は、下から上に読むという決まりがあります。

したがって、3つ以上の漢字に連続して付いている場合も、「下から上に読むルール」が3文字に適用されるだけなので、

右側の例文のように、「①レ②レ③」→「③②①」と、逆から読むだけで大丈夫です。

 

よく、「レ点の上下の漢字をひっくり返して読む」と言われますが、レ点が連続すると混乱してしまうので、「レ点に接する漢字は下から上に読む」と覚えましょう。

 

2-2. 一、二点

「一、二点」とは、「いちにてん」と読みます。

「一、二点」の上にある漢字は、「一、二点」の漢数字に沿って順番に読むという決まりがあります。

 

高校漢文の返り点の説明「一、二点」

この返り点は、もとの中国語の文章の中で離れた場所にある漢字を、飛び飛びに、下から読ませたいときに使われます。

最高で、一、二、三、四と、四点くらいまで続くこともあります。

 

また、「一、二点」で行き着く場所が、ひとつの漢字ではなく、熟語の場合もあります。

熟語は、ハイフン(‐)でつながっています。

このとき、図のように、「一、二点」は熟語の最後の漢字ではなくて、最初の漢字に付くということに注意しましょう。

 

2-3. レ点と一、二点の同時使用

高校の漢文では、「レ点」と「一点」がひとつになった返り点が使われることがあります。

一瞬、どう読んだらいいのか分からなくなりそうですが、落ち着いてそれぞれのルールを思い出せば、簡単に読めます。

しかし、漢文が苦手な人は、簡単に「一+レ点はレ点が先」と覚えてください。

高校漢文の返り点の説明「一+レ点」

それぞれの返り点のルールを確認しましょう。

「レ点」のルールは、「接している2つの漢字を下から上に読む」。

「一、二点」のルールは、「上にある漢字を、漢数字に沿って順番に読む」。

この2つのルールをどちらも満たすには、

「レ点」の下の漢字→「レ点」の上の漢字=「一点」の付く漢字→「二点」の付く漢字

という読み方しかありませんよね。

 

2-4. 上、中、下点

「上、中、下点」は、「一、二点」と同じように、「上、中、下点」の上の漢字を、「上→中→下」の順番に従って読ませたいときに使われます。

また、「中」をつかわず、「上→下」のみで使われることも多いです。

高校漢文の返り点の説明「上、中、下点」

文の中にすでに「一、二点」が入っているけど、さらに「一、二点」のようなルールを追加したい。でもまた「一、二点」を使うと、どの順番で読むのか分からなくなってしまう…という場合に、「上、中、下点」が使われるというわけです。

数学の数式で例えるなら、「一、二点」と「上、中、下点」の関係は、小カッコ( )と中カッコ{ }の関係に近いです。

もっと例えると、1つの文の中に、2つの異なるワープ通路が交差している感じです。

わかりましたでしょうか…?

 

2-5. 甲、乙点

「甲、乙点」も、「上、中、下点」や「一、二点」と同じように、その記号の上の漢字を、ある順番に従って読ませたいときに使われます。

高校漢文の返り点の説明「甲、乙点」

文の中にすでに「一、二点」も「上、中、下点」も入っているけど、さらに「一、二点」のようなルールを追加したいという場合や、その順番に従って読ませたい漢字がたくさんある場合に、「甲、乙点」が使われます。

というのも、「甲、乙」というのは昔の数え方で、「甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)」と続くため、漢字の数が多くても対応できるというわけです。

よく「甲乙つけがたい」という言葉を聞きますが、これは、「1番2番がつけがたい」=「優劣がつけがたい」という意味です。

 

したがって、数学の数式で例えるなら、「甲、乙点」は大カッコ[ ]ですね。

 

3.返り点の付け方

入試で出題されることは比較的少ないですが、学校のテストなどでは、「以下の白文(中国語の原文)に返り点を付けなさい」という問題が出ることがあります。

ここでは、漢文に返り点を自分で付けるときの付け方について、見ていきます。

 

① 漢字の順番を調べる

ほとんどの返り点の問題では、白文とともに、考えるヒントとなる書き下し文がセットで出題されます。

※定期テストなどでは、書き下し文の部分は暗記して解くという場合もあります。

そこで、まずは書き下し文に沿って、それぞれの漢字をどのような順番で読むのか、白文の横に数字を振っていきます。

高校漢文の返り点の付け方の説明

※上の図の「於」は、置き字のため、書き下し文には入っていません。

置き字を復習したい方は、置き字について解説した記事をご覧ください。

 

数字を振っていくと、数字が上から下に並んでいない漢字があります。

このような漢字に、返り点を付けていきます。

 

② 返り点をあてはめる

ここで、さきほどの2. 返り点の種類と役割で確認した、それぞれの返り点の役割から考えれば、次の図のように返り点を当てはめることができるはずです。

高校漢文の返り点の説明「白文に返り点を付ける付け方」

この図に沿って、返り点を付けると、下の図のようになります。

高校漢文の返り点の付け方の説明の解答

最後に、自分で返り点を付けた漢文を読んで、正しく書き下すことができれば、完成です。

 

4.返り点の練習問題

それでは、返り点を使った練習問題を解いていきましょう。

問題を解く前に、書き下し文について復習したい方は、書き下し文について解説した記事をご覧ください。

 

問題

高校漢文の返り点の付け方「練習問題」

(答えは↓にあります)

 

 

 

 

 

答え

高校漢文の返り点の付け方「練習問題の答え」

 

いかがだったでしょうか?

返り点をマスターして、漢文を得意にしてくださいね!


アンケートにご協力ください!【動画の利用に関するアンケート】

※アンケート実施期間:2018年7月17日~

受験のミカタでは、読者の皆様により有益な情報を届けるため、中高生の学習事情についてのアンケート調査を行っています。今回はアンケートに答えてくれた方から抽選で10名様に【Udemy】の学生向け特別講座の無料受講券をプレゼントいたします。

【動画の利用に関するアンケート】

アンケートに答える


この記事の執筆者

ニックネーム:みかちー

筑波大学社会・国際学群4年
山口県出身
好きなこと:古着、ラジオ
得意科目:国語、英語、日本史
最近欲しいもの:座椅子

読み込み中