オームの法則とは?公式の覚え方や計算方法についてわかりやすく解説!

物理 2024.4.2

オームの法則の公式が覚えられない」「どんな場面で公式を使えばいいかわからない」とのように、オームの法則について聞いたことはあっても、公式を忘れている人や実際に使えるほど正しく理解できていない人は多いのではないでしょうか。

オームの法則は、中学生の理科で学習する単元です。電気の分野でオームの法則は基本的で重要な項目とされ、たくさん問題を見かけるでしょう。

この記事ではオームの法則の公式の簡単な覚え方と練習問題を例とした計算方法についても分かりやすく解説いたします。これを読めば、オームの法則を用いた問題がスラスラと解けるようになります。

この記事で分かること
・オームの法則の定義について
・オームの法則の公式の覚え方
・オームの法則を使った練習問題

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オームの法則とは

電気を扱う上での重要な3要素は「電圧」「抵抗」「電流」で、それぞれV, R, Iで表します。

Vはボルトと読み、電圧Vの単位です。Ωはオメガと読み、抵抗Rの単位です。Aはアンペアと読み、電流Iの単位です。それらの間には次のような関係があります。

V(V)=I(A) ×R(Ω)
電圧   電流    抵抗

電圧の大きさVは、電流Iが大きくなるほど大きくなり(比例)、抵抗Rが大きくなるほど、大きくなる(比例)」という性質があります。これをオームの法則といいます。オームの法則は、以下のようにも置き換えられます。

R(Ω)=V(V) /I(A)
抵抗   電圧    電流
I(A)=V(V) /R(Ω)
電流   電圧    抵抗

問題でどれを求めるのかによって使い分けてください。

オームの法則の公式の覚え方

オームの法則は、簡単な覚え方があります。まずは、以下のような順番でV、I、Rを中に書いた円を描いてください。

そして、求めたいものを手で隠せば、計算方法を知ることができます。

抵抗を求める公式「R(Ω)=V(V)/I(A)」

まず、抵抗R(Ω)を求める場合です。図で、求める抵抗R(Ω)の部分を手で隠します。

図からR(Ω)=V(V)/I(A)と計算できることがわかります。

電流を求める公式 「I(A)=V(V)/R(Ω)」

次は、電流(I)を求める場合です。図で、求めるI(A)の部分を手で隠します。

図からI(A)=V(V)/R(Ω)と計算できることがわかります。

電圧を求める公式 「V(V) = I(A)×R(Ω)」

最後は電圧(V)を求める時です。図で、求めるV(V)の部分を手で隠します。

図からV(V)=I(A)×R(Ω)と計算できることがわかります。

オームの法則を使った練習問題

抵抗が1つの場合

単純にオームの法則を使います。

■練習問題①


上記回路の電源の電圧Vの大きさを求めてください。

◆練習問題① 解答解説

オームの法則により

V(V)=I(A)×R(Ω)
=3×6
=18(V)

■練習問題②

上記回路の抵抗Rの大きさを求めてください。

◆練習問題② 解答解説

オームの法則により

R(Ω)=V(V)/I(A)

=12/2

=6(Ω)

■練習問題③

上記回路の電流Iの大きさを求めてください。

◆練習問題③ 解答解説

オームの法則により

I(A)=V(V)/R(Ω)

=18/5=3.6(A)

抵抗が複数ある場合

抵抗が複数ある場合は、考え方が複雑になりますが、以下のことに注意をすれば解けますので、まとめておきましょう。

①直列つなぎの場合

変化しないもの…電流I

電源の電圧Vについて、 V=V1+V2

全体的な抵抗は、それぞれの抵抗の和。

■練習問題④

上記回路の抵抗Rと電源の電圧Vの大きさを求めてください。

◆練習問題④ 解答解説

2個の抵抗が直列つなぎになっているので、どちらの抵抗にも同じ電流2Aが流れていることに注目。

右側の抵抗の部分について、オームの法則より

R=V/I

=10/2=5(Ω)

この回路全体の抵抗は、12+5=17(Ω)となるので、

電源の電圧は、オームの法則により

V=I×R

=2×17=34(V)

②並列つなぎの場合

変化しないもの…電圧V

全体に流れる電流Iは、それぞれの抵抗を流れる電流をI1、I2とすると、

I=I1+I2

全体の抵抗をRとすると、 1/R=1/R1+1/R2となる。解説によっては、R=R1×R2/R1+R2 としているところもあります(同じ意味)。

■練習問題⑤

上記回路の抵抗Rとそこに流れる電流Iの大きさを求めてください。

◆練習問題⑤ 解答解説

並列つなぎなので、どの抵抗にも等しく働くのは電圧(6V)です。

下の抵抗の部分についてオームの法則により、I=V/R=18/6=3(A)

電流についてI+3=9なので、I=6(A)

上の抵抗の部分について、オームの法則によりR=V/I=18/6=3(Ω)

ちなみに問題にはありませんが、この回路全体にかかる抵抗をR‘とすると、並列つなぎなので、抵抗に関して1/R´=1/R1+1/R2 が成り立つことを利用して、

1/R´=1/3+1/6=1/2

R´=2(Ω)とわかります。

まとめ

いかかでしたか。

基本的な公式を覚えやすい覚え方でマスターし、直列つなぎ・並列つなぎ特有の性質を知っておけば、やや複雑な場合も求められます。多くの人が苦手意識を持ちやすい分野ですが、ここでまとめたポイントを使いこなせるようになると、解くのが楽しくなりそうですね!

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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