簡単!位置エネルギー公式3つをイラストで即理解!証明付き
今回は位置エネルギーの公式を扱います。
位置エネルギーの公式としては「重力・弾性力・万有引力」による位置エネルギーの3つの公式があります。
今回はこの3つの中の、「重力」と「弾性力」による位置エネルギーの公式を紹介します。
(万有引力による位置エネルギーの公式は「万有引力の法則 公式・位置エネルギーが簡単に分かる!」をご覧ください。)
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位置エネルギーとは?
位置エネルギーとは?
物体が持っている仕事をする能力のことです。
例えば、右図だとボールが落ちると、地面に力を及ぼします。
だから、高い位置にある時は、低い位置にある時よりも仕事をする能力があるので、位置エネルギーが大きいと言えます。
単位はJ[ジュール]で表されます。
重力による位置エネルギー 公式と証明
公式
重力による位置エネルギー U[J] = mgh ※m[kg]:質量、h[m]:高さ
証明
[証明]
図のように、質量m[kg]の物体を、高さh[m]から初速度0で落下させる。
地面に衝突する直前の速さをv[m/s]とする。
すると、等加速度直線運動の公式(参考1)より、
v2 - 02 = 2gh
※等加速度直線運動があまり理解できていない人は、等加速度直線運動について詳しく解説した記事をご覧ください。
(参考1)
等加速度直線運動の公式
v2 - v02 = 2ax
v0[m/s]:初速度、v[m/s]:終わりの速度、a[m/s2]:加速度、x[m]:変位
したがって、v=
よって、衝突する直前の運動エネルギーは
mv2 =
※運動エネルギーの公式などについてまとめた記事は、
「運動エネルギー 公式とすぐに分かる求め方」をご覧ください。
この運動エネルギーは物体の位置エネルギーが変換したものなので、重力による位置エネルギーU[J]は、
U = mgh となる。
弾性力による位置エネルギー 公式と証明
公式
弾性力による位置エネルギー U[J] =
※k[N/m]:ばね定数、x[m]:ばねののび(ちぢみ)
証明
[証明]
ばねを引き伸ばすと、外力がした仕事が位置エネルギーとしてたくわえられる。
ばね定数k[N/m]のばねをx[m]だけ引き伸ばすとき、ばねを引く力F[N]は、フックの法則(参考2)より
(参考2)
フックの法則の公式
F[N] = kx
F[N]:加える力の大きさ、k[N/m]:ばね定数、x[m]:ばねの伸び
F = kx である。よって、F-xグラフは図のようになる。
ばねをx[m]だけ伸ばす仕事はF=kxと、x軸、y軸で囲まれた部分の面積(補足)である。
よって、弾性力の位置エネルギーU[J]は、
U =
(補足)
なぜ面積なの??
⇒それは、弾性力によるエネルギーが「仕事」と関係しているからです。
「物体にされた仕事は位置エネルギーの変化量に等しい」ということを理解しておけば難しくはありません。
一定の仕事の公式はW[J] = F[N]・S[m] でした。
ここで、「1.重力による位置エネルギー」で紹介した図を例にとってみます。
この例では、物体に一定の力(mg[N])がはたらいていて、移動距離がh[m]になります。
だから重力が物体にする仕事の合計はmgh[J]に、つまり位置エネルギーになります。
いかがでしたか?
位置エネルギーの公式3つを、しっかり使い分けできるように何度も見返しておきましょう♪