簡単!位置エネルギー公式3つをイラストで即理解!証明付き

物理 2022.12.25

今回は位置エネルギーの公式を扱います。

位置エネルギーの公式としては「重力・弾性力・万有引力」による位置エネルギーの3つの公式があります。

今回はこの3つの中の、「重力」と「弾性力」による位置エネルギーの公式を紹介します。

(万有引力による位置エネルギーの公式は「万有引力の法則 公式・位置エネルギーが簡単に分かる!」をご覧ください。)

【PR】勉強を効率的に継続して、志望校に合格したい方必見!

↓無料ダウンロードはこちら↓

 

位置エネルギーとは?

 

位置エネルギーとは?

物体が持っている仕事をする能力のことです。

例えば、右図だとボールが落ちると、地面に力を及ぼします。

だから、高い位置にある時は、低い位置にある時よりも仕事をする能力があるので、位置エネルギーが大きいと言えます。

単位はJ[ジュール]で表されます。

 

重力による位置エネルギー 公式と証明

公式

重力による位置エネルギー U[J] = mgh   ※m[kg]:質量、h[m]:高さ

 

証明

[証明]

図のように、質量m[kg]の物体を、高さh[m]から初速度0で落下させる。

地面に衝突する直前の速さをv[m/s]とする。

すると、等加速度直線運動の公式(参考1)より、

v2 - 02 = 2gh

※等加速度直線運動があまり理解できていない人は、等加速度直線運動について詳しく解説した記事をご覧ください。


(参考1)

等加速度直線運動の公式

v2 - v02 = 2ax

v0[m/s]:初速度、v[m/s]:終わりの速度、a[m/s2]:加速度、x[m]:変位


したがって、v= 

よって、衝突する直前の運動エネルギーは

mv2m ・2gh = mgh

※運動エネルギーの公式などについてまとめた記事は、

運動エネルギー 公式とすぐに分かる求め方をご覧ください。

この運動エネルギーは物体の位置エネルギーが変換したものなので、重力による位置エネルギーU[J]は、

U = mgh となる。

 

弾性力による位置エネルギー 公式と証明

公式

弾性力による位置エネルギー U[J] = kx2
※k[N/m]:ばね定数、x[m]:ばねののび(ちぢみ)

 

証明

[証明]

ばねを引き伸ばすと、外力がした仕事が位置エネルギーとしてたくわえられる。

ばね定数k[N/m]のばねをx[m]だけ引き伸ばすとき、ばねを引く力F[N]は、フックの法則(参考2)より


(参考2)

フックの法則の公式

F[N] = kx

F[N]:加える力の大きさ、k[N/m]:ばね定数、x[m]:ばねの伸び


F = kx である。よって、F-xグラフは図のようになる。

ばねをx[m]だけ伸ばす仕事はF=kxと、x軸、y軸で囲まれた部分の面積(補足)である。

よって、弾性力の位置エネルギーU[J]は、

U = kx2 となる。

 

(補足)

なぜ面積なの??

⇒それは、弾性力によるエネルギーが「仕事」と関係しているからです。

物体にされた仕事は位置エネルギーの変化量に等しい」ということを理解しておけば難しくはありません。

一定の仕事の公式はW[J] = F[N]・S[m] でした。

ここで、「1.重力による位置エネルギー」で紹介した図を例にとってみます。

 

この例では、物体に一定の力(mg[N])がはたらいていて、移動距離がh[m]になります。

だから重力が物体にする仕事の合計はmgh[J]に、つまり位置エネルギーになります。

 

 

いかがでしたか?

位置エネルギーの公式3つを、しっかり使い分けできるように何度も見返しておきましょう♪

アンケートにご協力ください!【利用状況に関するアンケート】

※アンケート実施期間:2023年4月5日~

受験のミカタでは、読者の皆様により有益な情報を届けるため、受験のミカタの利用状況についてのアンケート調査を行っています。今回はアンケートに答えてくれた方から10名様に500円分の図書カードをプレゼントいたします。



最新情報を受け取ろう!

受験のミカタから最新の受験情報を配信中!

記事の内容でわからないところ、質問などあればこちらからお気軽にご質問ください。

中の人がお答えします。

この記事の執筆者

ニックネーム:やっすん

早稲田大学商学部4年
得意科目:数学