相対速度とは?求め方から公式まで一目でわかる!問題付き
相対速度について、スマホでも見やすいイラストで、物理が苦手な人でも理解できるように解説します。
今回は、早稲田大学に通う筆者が、相対速度とは何か・相対速度の求め方(公式)について、丁寧に解説します。
また、最後には本記事で相対速度が理解できたかを試すのに最適な相対速度に関する問題も用意しました!
ぜひ最後までお読みください。
1:相対速度とは?
まずは相対速度とは何かについて解説します。
相対速度を理解するには、運動の基準を理解することが重要です。
私たちの感覚では、地面は静止しているものですよね?なので、ある物体が地面の上を動く時、私たちはこの物体が運動していると感じます。
これは、私たちが普段、運動の基準を地面においているからです。
ここで、車に乗っている時を考えてみましょう。
車に乗っている時、後ろから走ってくる車に追い越されると、自分が乗っている車が後戻りしているように感じますよね?
これは、いつも基準においている地面が見えないため、無意識のうちに相手の車を基準にしてしまうからです。
以上の車の例のように、追い越してきた車(黄色の車。ここではAとする。)を基準にして見た自分の車(赤い車。ここではBとする・)の速度を、Aに対するBの相対速度といいます。
相対速度に関する解説は以上になります。
しかし、これだけだと相対速度のイメージがまだわからないと思います。なので、次の章では、具体的な相対速度の求め方を学習しながら、相対速度を深く理解していきましょう。
2:相対速度の求め方
下の図のように、一直線上を車A、Bがそれぞれ速度VA、VBで運動している場合を考えてみます。
車Bから見ると、地面は速度-VBで後ろに移動します。車Aは、車Bと同じ方向に速度VAで運動しています。
よって、車Bから見た車Aの相対速度VBAは、VA + (-VB)=VA – VBとなります。
相対速度の求め方に関する解説は以上になります。
3:相対速度の公式
この章では、相対速度の公式を紹介します。
相対速度は、ベクトルに対しても有効です。
一般に、物体AとBが速度 、
相対速度の公式は、ベクトルにも有効であることを覚えておきましょう!
次の章で、実際にベクトルを使って相対速度を求めてみます。
4:相対速度の問題
ベクトルを使った相対速度を求める練習をしてみましょう。
詳しい解説付きなので、ぜひチャレンジしてください!
相対速度:問題
速度60km/時で走行している車の窓から外を見た。すると、雨が鉛直方向と60°の角度をなして降っていた。このとき、雨が落下する速度を求めよ。
相対速度:解答&解説
雨の落下する速度を
すると、車から見た雨の相対速度
下の図より、三角形は30°、60°、90°の直角三角形になるので、辺の比は1:2:√3となりますね。
※三角形の辺の比については、三平方の定理について解説した記事の「④比と角度」をご覧ください。
よって、tan60° = 60 /
= 60 / √3
= 20√3 [km/時]・・・(答)
となります。
相対速度のまとめ
相対速度に関する解説は以上になります。
相対速度は、理解するのが少し難しい学習分野かもしれません。
しかし、物理の分野でも重要な事柄なので、ぜひこの記事を何回も読み直して、相対速度を理解できるようにしておきましょう!