「過去問は早いうちに解くべし!」早稲田合格体験記
前回、「浪人生が慶應に逆転合格した話」が好評だったので、今回は慶応大学の永遠のライバル早稲田大学に現役合格したUさんにお話を伺いました。
今回のインタビューは、国公立志望のUさんが、紆余曲折を経て、早稲田大学に合格する話となっています。理系国公立は、受験科目が多く、勉強時間の配分が難しいです。その勉強時間の配分に関するアドバイスやセンター試験の数学で満点をとるコツも話を聞くことが出来ました。是非、理系の方、読んでみてください!
[参考記事]
学校で下から2番目をとった高校2年生の冬
筆者「まずは、志望校と合格した大学を教えていただいてもよろしいですか?」
U「志望校は京都大学農学部です。漫画のもやしもんに影響を受けて、農学部を志望しました。最終的に合格したのは早稲田大学人間科学部です。」
筆者「早稲田大学人間科学部ということですが、どのような学部なのですか?」
U「実は僕も4年間通っているのですが、そこのところはよく分かっていないのです笑・・でも、心理学を勉強したり、地球環境問題に取り組んだりと人間に関わる様々な問題を勉強していく学部だと解釈しています。ちなみに、私は色彩を勉強していて、色の配色と脳の動きの関連性を実験で検証しています。
また人間科学部はキャンパスが森に囲まれた所沢にあるのも特徴です。」
筆者「なんだか面白そうな学部ですね。志望校は京都大学ということは、国公立の勉強をしていたのですね?」
U「そうです。国語や社会も勉強していました。国語は最後まで苦手でセンター試験でも120点近くしかとれないくらい苦手でした。高校2年生の時、成績が悪かった僕には、科目が多く、勉強の時間配分にはすごく苦戦しました。」
筆者「なるほど。高校2年生の時はどのくらいの成績だったんですか?」
U「私の学校は、毎年30人ほどの東京大学の合格者を出す進学校でした。また、高校2年生の時は、毎日のように勉強せず遊んでいました。だから、成績は下の方でしたね。最低で、全体で下から2番の成績をとったこともありました。これでは、まずいと思い高校3年生の春休みから本腰を入れて勉強するようになりました。」
基礎を徹底して、センター数学満点
筆者「そこから成績は伸びていったのですか?」
U「最初はそこまで成績は伸びませんでした。最悪の成績の中でも唯一得意だった数学は、青チャートを繰り返し解き、ほぼ完ぺきにこなしたことで一気に成績が上がりました。物理や化学は基礎が全くなっていなかったので、成績が伸びるのには時間がかかりました。英語に関しては、語学が苦手な僕には厳しく、単語や文法などの最低限の勉強で受験を乗り切ることに決めました。
夏前にうけた京都大学の模試でE判定をとりましたが、数学だけは手ごたえを感じる事が出来ました。」
筆者「夏休み中はどのような勉強をしていましたか?」
U「夏休み中もほとんど基礎しかやっていません。物理や科学は基礎的な問題集を徹底的にやっていました。ただ、数学はそのころには実践的な問題をやれるくらいのレベルになっていました。塾でやった応用問題を復習したり、応用問題集『オリジナル数学演習』を1日に5問ほど解いていました。英語は、語学力を補うため、この時期に『東大英単語熟語 鉄壁』を購入し、語彙を増やすことで、すらすら文章を読めるように対策していました。これらの参考書は、早慶など少し上の大学を受ける方にはおすすめです!
夏休みは1日10時間くらいを目標に毎日英語、数学、理科を中心に勉強していましたが、学校もなくメリハリもなかったためか、最後の方はだれてしまいました。」
筆者「夏休み以降はどのような勉強をしていましたか?」
U「夏休み中、基礎を徹底してやったので、物理と化学に関しては、実際に試験問題をなんとか解けるレベルまで上がっていました。数学は、この時期に、京都大学の大問の6つ中3つはとけるくらいまで仕上がっていました。そのため、数学や物理、化学は実践問題中心に勉強をしていました。
その結果、秋に受けた京都大のプレ模試でC判定を取ることが出来ました。そして、11月くらいになって京都大学の過去問をやり始めました。予定では、もう少し早く解くはずでしたが、数学の穴をなくそうと必死になるばかりに、少し対策が遅れてしまいました。これが大きな失敗でした。」
筆者「センター試験はどうでしたか?」
U「センター模試や11月頃に始めた問題集などで15回分の問題を解きました。数学は最初こそスピードに苦戦しましたが、最後の方には、2回に1回は満点をとれるくらいになっていました。コツはセンターの問題を何度も解いて、時間配分に慣れる事、後から見直せるように計算式を丁寧に書くことです。また、物理、科学は基礎を理解していれば、大きく失敗することはないと思います。ただ、化学の問題はセンター独特なものがあるので少し注意が必要です。
本番も、数学は両方とも満点を取りました。春先に青チャートを繰り返しこなしていたことが功を奏しました。その一方、国語、社会、英語のリスニングは、対策が不十分で、全体的に点数を稼ぐことが出来ませんでした。早めからセンターを意識して、少しずつ対策をすることが出来なかったのが、失敗です。」
過去問不足で苦戦した2次試験
筆者「2次試験はどうでしたか?」
U「京都大学は、頼みの数学で大問の序盤で計算ミスをしてしまったこともあり、落ちてしまいました。ほとんど、過去問を解くことが出来なかった早稲田大学理工や慶応大学理工は、英語や理科の分量に対応出来ず、落ちてしまいました。
早稲田大学人間科学部は、一度も過去問を解いた事はなかったのですが、基礎的な問題ばかりだったので、合格する事が出来ました。春先から叩き込んだ基礎がようやく開花しました。早稲田大学人間科学部を志願している方は、基礎を徹底することが大事なので、青チャートや英語の単語や熟語帳をしっかりとこなしてください!」
筆者「受験を振り返ってみてなにかアドバイス等あれば教えていただきたいのですが・・」
U「受験勉強では、様々な反省点がありました。
なんといっても、志望校の過去問を解く時間をあまり確保できなかったことです。基礎ができれば、実践も出来ると思っていたのですが、いざ本番になると時間配分だったり、点数の取り方だったりが下手くそなままでした。同じ5点の問題なら、より簡単な5点を一瞬で選択出来る方が受験に受かります。受験は、どのくらい理解しているかを確かめる場所ではなく、点数を競い合う場です。だから、実践をたくさん積む事が大事です!
また、過去問を解き、大学の傾向を分析する事で、無駄な勉強をする事なく最短経路で志望校に合格出来ます。自分は、早くに過去問をほとんど解いていなかったので、入試で出にくい分野も含めて、まんべんなく勉強しようとしてしまいました。もちろん時間がたくさんあれば良かったのですが、高校3年生に入る段階で基礎も出来ていない自分には時間がありませんでした。そのため、国語や英語に力が回らず、志望校に落ちてしまいました。
是非、志望校の問題の傾向が分からない人は、早いうちに何年分か過去問を解いて優先順位をもって勉強することをオススメします!」
いかがでしたか?
今回の要点をまとめると・・
・ 早いうちに志望校の過去問を解き、優先順位をつけて勉強すること
・ 入試までに、得点を上手にとれるようになるために繰り返し、実践練習をすること
・ センターは基礎さえしっかり出来ていれば、良い点数をとれるので、基礎は徹底してやること
理系志望の人は、やらなければいけない事が多く、時間配分に苦戦する受験生は多くいます。是非、先輩のアドバイスを参考に、勉強してください!
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