等加速度運動の公式&グラフ 君も問題が即解ける!

物理 2016.9.26

等加速度運動について、スマホでもパソコンでも見やすいイラストを使いながらわかりやすく解説します。

この記事を読めば、等加速度運動の3つの公式・グラフが理解できるようになっているでしょう。

また、この記事では、等速度運動において、加速度が負の場合(負の等加速度運動)についても解説しています。

最後には、等加速度運動についての練習問題も用意した充実の内容です!ぜひ最後まで読んで、等加速度運動をマスターしましょう!

※等加速度運動と似たものとして、等速運動があります。本記事と合わせて読むと、運動についての理解がより一層深まるので、等速運動について解説した記事もぜひご覧ください。

【 目次 】

1:等加速度運動の公式・グラフ①:速度

2:等加速度運動の公式・グラフ②:変位

3:等加速度運動の公式・グラフ③:時間を含まない式

4:負の等加速度運動

5:等加速度運動の問題

6:負の等加速度運動の問題

 

1:等加速度運動の公式・グラフ①:速度

等加速度運動(速さがだんだん早くなる運動)には公式が3つあります。

1つ目は、速度に関する公式です。

一定の加速度a[m/s2]で等加速度運動をしている物体の速度が、時刻t=0[s]でv0[m/s](初速度がv0[m/s])であり、t[s]後に速度がv[m/s]になったとします。

すると、a = (v-v0) / t なので、これを変形して、以下のような公式が成り立ちます(等加速度運動の公式1つ目)

等加速度運動の公式①

 

等加速度運動のv-tグラフ

等加速度運動のv-tグラフは、下の図のようになります。

v=v0+atは、一次関数の形をしていますね。

※一次関数があまり理解できていない人は、一次関数について解説した記事をご覧ください。

等加速度運動では、加速度aがグラフの傾きに、切片はv0になります。

等加速度運動のv-tグラフ

加速度aが0より大きい時(だんだん速くなる)は傾きは正に、加速度aが0より小さい時(だんだん遅くなる)は傾きは負になります。

傾きが負の時の等加速度運動のことを、負の等加速度運動といいます。負の等加速度運動については、後に解説します。

 

2:等加速度運動の公式・グラフ②:変位

等加速度運動の公式2つ目は、変位に関する公式です。

等加速度運動の公式②

では、変位と時間の関係をグラフ(x-tグラフ)にしてみましょう。(導き方は後に解説します。)

 

等加速度運動のx-tグラフ

等加速度運動に関するx-tグラフは、下の図のようになります。

等加速度運動に関するx-tグラフ

この、x=v0t +1/2at2という変位に関する公式は、v-tグラフから導くことができます。

 

v-tグラフと変位の関係

変位x[m]は、v-tグラフの直線と、v軸、t軸、t=tの直線によって囲まれた台形の面積になります。

v-tグラフと変位の関係グラフ

この台形の面積は、

(v0+v)・t・1/2 ですね。この式に、「等加速度運動の公式・グラフ①:速度」で求めた速度の公式を代入することで、変位に関する公式が導けます。

 

3:等加速度運動の公式・グラフ③:時間tを含まない式

いよいよ等加速度運動の最後の公式です。

最後は、時間tを含まない公式です。

等加速度運動の公式③

等加速度運動の公式①(速度に関する公式)v=v0+atより、t = (v -v0)/aです。

これを等加速度運動の公式②(変位に関する公式)x=v0t +1/2at2に代入します。

すると、v2 – v02 = 2axが得られます。

この時間tを含まない等加速度運動の公式は、時間tが与えられていない時に使用します。

 

4:負の等加速度運動

最後に、負の等加速度運動について解説します。

負の等加速度運動とは、加速度aが負の場合の運動のことです。負の等加速度運動のグラフは、下の図のようになります。

負の等加速度運動のグラフ

加速度が負なので、速度は次第に小さくなり、最終的には0になります。

ここで、速度が0になる時刻をt1とします。

速度が0になった後も、同じく負の加速度で運動すると、速度が負になります。

つまり、時刻t1以降は、物体が初速度と反対の向きに運動し始めます。これは、斜面を登る物体などに見られる運動です。

負の等加速度運動のイメージ

 

5:等加速度運動の問題

では、今回学習した等加速度運動に関する問題を解いてみましょう!

 

駐車場に車が止まっている。この車が駐車場を出発して、道路を走っていくとする。

問題(1)

車が一定の加速度aで速さを増しながら、40秒後に20[m/s]の速さになった。

この時の車の加速度を求めよ。

 

問題(1)の解答&解説

初速度v0は0ですね。等加速度運動の速度の公式より、

20 = 0 + a・40 より、

a = 0.5[m/s2]・・・(答)

 

問題(2)

(1)の時に進んだ距離を求めよ。

 

問題(2)の解答&解説

等加速度運動の公式②(変位の公式)を使いましょう。

x=v0t +1/2at2より、

x

= 0・40 + 1/2・0.5・402

= 400[m]・・・(答)

 

問題(3)

その後、一定の速度で120秒間進んでからブレーキをかけた。そして、一定の加速度で減速して、40秒後に車は停止した。ブレーキをかけてからの車の加速度を求めよ。

 

問題(3)の解答&解説

初速度はブレーキをかける直前の速度なので、v0 = 20[m/s]です。止まった時の速度はv=0[m/s]ですね。

等加速度運動の公式①(速度の公式)より、

0 = 20 + a・40 より、

a = -0.5[m/s2]・・・(答)

 

問題(4)

ブレーキをかけてから120m進んだ時の速度を求めよ。

 

問題(4)の解答&解説

時間tが与えられていないので、時間tを含まない等加速度運動の公式③を使いましょう。

v2 – 202 = 2・(-0.5)・120

これを解いて、

v = 16.7[m/s]・・・(答)

となります。

 

6:負の等加速度運動の問題

次は、負の等加速度運動に関する問題です。ぜひチャレンジして、負の等加速度運動もマスターしましょう!

 

斜面上で物体を転がして登らせることを考える。斜面の一番下から0.5[m]の点を原点Oとし、斜面に沿って上向きにx軸を取る。物体が原点を正の向きに通り過ぎる時の速度を4[m/s]とし、物体には常に-2[m/s2]の負の加速度がはたらいているとする。

負の等加速度運動の問題

問題(1)

物体の速度が0になるのは、原点を通ってから何秒後か求めよ。

 

問題(1)の解答&解説

等加速度運動の公式①(速度の公式)を使いましょう。

0 = 4 + (-2)・t より、

t = 2[s]・・・(答)

 

問題(2)

物体が再び原点を通る時の速度を求めよ。

 

問題(2)の解答&解説

「物体が再び原点を通る=変位が0である」

ということです。この問題では、時間tが与えられていないので、等加速度運動の時間を含まない公式使いましょう。

v2 – 42 = 2・(-2)・0 より、

v = 4、-4 である。速度が-4[m/s]は不適なので、求める速度は

4[m/s]・・・(答)

となります。

 

問題(3)

物体が斜面の下に到達するのは、最初に原点を通ってから何秒後かを求めよ。

 

問題(3)の解答&解説

斜面の下の座標は、x=0.5である。よって、変位が-0.5[m]となる時刻を求めればよい。

等加速度運動の公式②(変位の公式)を使うと、

-0.5 = 4・t + 1/2 ・(-2)・t2 となります。

これを整理すると、

2t2 -8t + 1 = 0 となるので、二次方程式の解の公式を使って、

t = 2+√14、2-√14 となります。

※二次方程式の解の公式がよくわからない人は、二次方程式の解の公式について解説した記事をご覧ください。

t = 2-√14は不適なので、

t = 2+√14[s]・・・(答)

となります。

 

いかがでしたか?等加速度運動の解説は以上です。

等加速度運動は、公式が3つもあり、使い分けが難しいかもしれません。ポイントは、問題文で時間tが与えられていなければ、時間tを含まない等加速度運動の公式(3つ目の公式)を使うということです。

等加速度運動では、このポイントを意識しておきましょう。


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