英語4技能とは?それぞれの勉強法や大学受験に役立つ資格・試験を紹介!

英語 2020.6.3

大学受験や高校英語において、「英語4技能」という言葉を耳にすることが多くなってきました。

英語4技能とは、英語のリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4つを表す言葉です。

英語4技能は、大学の一般入試(選抜)・個別試験だけでなく、AO入試(総合型選抜)や推薦入試(学校推薦型選抜)でも注目され、導入が検討されています。

この記事では、英語4技能の学習方法を紹介してから、それぞれの外部検定の勉強方法をおすすめの教材を紹介しながらわかりやすく解説していきます。

なお、以下の記事もあわせてお読みください。

英語リスニングの勉強法についての記事はこちら

英語の長文読解についての記事はこちら

スラッシュリーディングについての記事はこちら

1. 英語4技能とは?入試で求められる力をわかりやすく解説

先ほども述べましたが、英語4技能とは「リーディング(読む)・ライティング(書く)・リスニング(聞く)・スピーキング(話す)」のことを指します。

これまでの大学入試では、長文読解やリスニングテストなど、おもに「読む・聞く」の2技能が重視されていました。

しかし、「書く・話す」能力がなければ、グローバル化の進む社会で英語の能力を活用することは難しいと考えられています。

現在の中高生が社会人になるころには、当たり前のように外国の人々と一緒に働き、生活するようになると言われています。

実際、近年仕事などで英語を日常的に使う機会が増えています。

多くの社会人が、「英語を話せるようになりたい」と英会話教室に通っているのは、このような背景が影響しているからではないでしょうか?

また、近年の教育改革の影響もあり、英語4技能を測る英語民間試験を積極的に入学試験に取り入れる大学も年々増えています。

さらに、小学校で英語教科が取り入れられ、高校で「英語による英語の授業」が行われていることからも分かるように、これからの世代では「英語を実際に使う力」の教育が盛んになります。

大学入試での英語民間試験の導入は延期されましたが、英語4技能は、将来的にも必要となる技能なのです。

4技能を考慮した英語教育を受けて、未来の世代が育っていく中で、高校生・大学受験生のみなさんも、英語4技能のスキルを身に付けることが必要とされます。

2. 英語4技能の「スピーキング」の学習方法

ここでは、スピーキングの学習方法を紹介します。

英語を読めても話すことが苦手な人は、とても多くいます。
しかし、スピーキング能力は、実際に海外の人とコミュニケーションをとる際に必須です。

以下の方法を参考に、自分にあった学習方法を探してみてください。

【スピーキングの学習方法①】英語の発音を意識して英語を聞く

高校生・受験生のみなさんは、リスニング音源や長文のテキストについてきたCD、または映画や洋楽などで、英語を聞く練習をすることがあると思います。

英語を聞くときにただ聞くのではなく、1音1音の英語の発音を意識してみてください。

このとき、テキストや発音記号を見ながら聞くのも効果的です。

例えば、「v」や「r」などは日本語にはない音です。

しっかり意識して発音の練習をしなければ、「v」は「b」に、「r」は「l」に受け取られてしまうかもしれません。

まずは耳で正しい発音を聞いて、お手本としながら練習することが大切です。

【スピーキングの学習方法②】スラッシュリーディング

英語を音読するとき、何を意識して音読していますか?

英語が通じない原因として、英語を音読することに必死になり、間違ったところで区切って読んでいる、ということが考えられます。

そんな人におすすめの解決方法が、スラッシュリーディングです。
スラッシュリーディングとは英文スクリプトを意味ごとに区切りを書いてから、英文スクリプトを音読する学習方法です。

スラッシュリーディングについての記事はこちら

【スピーキングの学習方法③】海外ドラマや映画などを活用する

海外ドラマや英語を活用した勉強法は、よく耳にするのではないでしょうか。
楽しみながら勉強することができるので、持続しやすい勉強法です。

やり方としては、英語の字幕を表示し、それを読みながらオーバーラッピングをする、というものがあります。

オーバーラッピングとは、英語の音声と同時にその音声のスクリプトも目で追いながら音読するという勉強方法です。

同時に音を真似することで、スピーキングに追いて重要な「発音」「テンポ」がわかるようになります。
オーバーラッピングはスピーキング力だけではなくリスニング力やリーディング力も鍛えることができるので、総合的に英語力を上げる良い勉強法です。

オーバーラッピングができるようになれば、字幕表記を消してシャドーウィングをすると、英語のスピーキング力をより向上させることができます。
シャドーウィングとは、英語を聞き取って遅れて発音するというものです。

海外ドラマや映画はネイティブの英語なので、初めからシャドーウィングをしてしまうとスピードが速すぎてついていけなくなってしまうことも多いです。
そうならないために、段階的かつ継続的に勉強しましょう。

英語を話すことを恐れず、どんどん口に出して英語のスピーキング力を高めていってください。

3. 英語4技能の「ライティング」の学習方法

英語のライティング力が身についていると、社会に出た時にとても役に立ちます。
また、人によっては、個別試験で英語のライティングが出題される人や、大学の研究で英語の論文を書かなければならない人もいるでしょう。

しかし、練習したくても、何を書いたらいいのかわからなかったり、誰に添削してもらえばいいのかわからなかったりと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

ここでは、ライティングの練習方法とオススメの添削ツールを紹介します。

3-1.【ライティングの学習方法①】日記やスケジュール帳を英語で書く

これは初心者にとてもおすすめの勉強法です。
スケジュール帳は、日常で使う英単語を定着させ、すぐに引き出せるようにする練習となります。

同じような予定は似たようなフレーズで書くことができるので、定着しやすいです。

また、日記であれば誰かに見られることもないので、間違っていても恥ずかしくありません。
日常のことを英語にするということで、使える英語力を身につけることができます。

難しい英語ではなく、その日にしたことや食べたものなどを書き留めるくらいの感覚で日々継続することが大切です。

また、わからないことは調べながら書くことで、自分がまだ習得しきれていない英文法を見つけ出すことができます。
「今日はこの文法を使って日記を書く」など、日々の目標を決めるのもいいでしょう。

受験生にオススメのスケジュール帳活用法の記事はこちら!

 

3-2.【ライティングの学習方法②】添削ツールやサービスを使う

書いた英文は、自分以外の誰かに添削してほしいですよね。

一般的に、受験勉強でのライティング練習では、高校や予備校の先生に頼むのではないでしょうか。
しかし、頼む人がいない時は、自分で調べて確認作業をしていかなければなりません。

そんな時におすすめなのが自動添削ツールです。

ネイティブのように英文を完璧に添削してくれるわけではありませんが、自分で確認作業をするよりはとても効率的で便利です。
例えば、添削ツールのGrammerlyは、無料で英文の機械添削をしてくれるツールです。

文法ミスやスペルミス、違った前置詞の提案など機械的なチェックですが、比較的、高精度であるため、手軽に自分のライティングを確認したいときには重宝します。

また、より細かく正確な添削をしてもらいたい人には添削サービスもおすすめです。

例えば、添削サービスのアイディーとは翻訳家や通訳・教員・校正者などがお手軽な価格で添削してくれるサービスです。
月額制のコースがあり、所属している添削者が世界中にいることから、格安で速く添削してもらうことが可能です。

ライティングは書けば書くほど上達していきます。
たくさん書いてどんどん自信をつけていってください。

4. 英語4技能のための「リスニング」「リーディング」の学習方法 

リスニングは、スピーキング能力にも大きく影響します。

実はスピーキングを上達させるのに重要になってくるものの一つとして、リスニング力が挙げられるからです。

会話は「話を聞く→答える」の繰り返しなので、どちらか一方が上達すればもう片方も上達するということです。

リスニングの勉強法のまとめはこちら!

大学受験では、ずっと長文読解をメインとして出題されているので、勉強に力を入れている人も多いでしょう。以下の記事に、長文読解の解き方のコツやおすすめの勉強法を紹介しているので、チェックしてみてください。

→リーディングの勉強法のまとめはこちら

5. 英語4技能検定試験の一覧とおすすめの参考書

英語の民間試験・資格を取得して、AO入試や推薦でアピールしたり、学習の目標としたりする人もいるでしょう。

ここからは、おもな英語の資格・試験の勉強法をお伝えします。

実用英語技能検定(英検)

「英検」として知られている「実用英語技能検定」は、国内最大級の資格試験です。

英検のメリットは、認知度が高いため大学入試に活用できることが多く、学校の英語学習のカリキュラムとの整合性が高い点です。

また、他の外部英語4技能試験よりも開催地が多く、高頻度で実施されることに加えて受験料も安いため、受験しやすくなっています。
英検対策にオススメの参考書は以下の3つです。

【CD付】英検2級 を ひとつひとつわかりやすく。新試験対応版(学研英検シリーズ)

こちらは人気の「ひとつひとつわかりやすく」シリーズの参考書です。

問題の特徴や解くコツをていねいに解説しているため、効率よく学習するのにおすすめです。

 

 

2019年度版 英検 2級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

こちらは実際の英検に慣れるためにもぜひ使ってほしい参考書です。

過去6回分の過去問が収録されていますので、英検本番までに何度も繰り返し解いて自信をつけてください。

 

英検2級 でる順パス単 (旺文社英検書)

この参考書は過去の英検からよく出題される語を「でる順」に掲載している参考書です。

「使い込むだけで直接点数に変化が出る」と合格者から愛用されています。

 

 

TEAP

いま注目度の高いTEAPは、英検準2級から準1級程度のレベルの受験者におすすめの試験です。

TEAPの特徴はアカデミック英語に特化した、大学での学習や研究、発表を英語で行うことを想定して問題が構成されているところです。

では、TEAPにオススメの参考書を紹介します。

 

システム英単語

大学受験用の単語帳で人気のこの参考書ですが、この一冊をしっかり身につけることでTEAPの単語対策には充分です。

 

はじめてのTEAP 対策問題集

解説がとても丁寧で詳しいため、英語初級者や英語に苦手意識があるがTEAPに挑戦してみたい方におすすめです。

 

 

TEAP実践問題集

実践的な試験演習を最適なこの参考書は予想問題2回分が収録されています。

自分のレベルを知って、計画的に勉強するために活用してみてください。

 

 

GTEC CBT

ターゲット層が広いGTEC CBTは、長文読解にEmailや広告が出てくるなど他の英語検定とはすこし違った特色があります。

複雑で難解な問題などは少ないため、時間内に正確かつスピーディーに問題を解くことが重要となってきます。

GTEC CB対策にオススメの参考書は以下です。

 

GTEC CBT 公式問題集

こちらの参考書が、唯一GTEC CBTに関しての問題集です。

これを一通り練習することで、試験の傾向などをつかむことができます。

 

英単語ターゲット1900

GTEC CBTでは難しい単語はあまり出題されないので、通常の大学受験用に単語をしっかり身に着けておくことが重要になってきます。

 

TEAP実践問題集

 

TOEIC

TOEICとは、TOEIC Listening & Reading Testのことで、リスニングとリーディングの二技能で構成されています。

2018年度には受験者数は約240万と英検の次に人気の外部英語試験です。

ビジネス寄りの内容が多い傾向のあるTOEICですが、認知度が高いこともあり、採用している大学も多いです。

なお、認知度はそれほど高くないですが、TOEICにはTOEIC Speaking & Writing Testというスピーキングとライティングの試験も存在します。

それでは、TOEIC対策にオススメの参考書を紹介します。

 

TOEIC Test 公式問題集

こちらの参考書は公式のTOEIC Testの問題集です。本番に慣れるのに最適な参考書になっております。

 

TOEIC LR TEST でる単特急 金のフレーズ 改訂版 出る単特急金のフレーズ

この一冊でTOEICの単語をすべて網羅できると言っても過言ではないベストセラーの単語本です。

Toeicに出てくる順に単語が紹介されているので、使い込むことで着実にスコアを挙げていくことができます。

八島式 TOEIC L&Rテストの英語が聞こえるようになる本

リスニングに苦手意識がある方におすすめなこの問題集は実際のTOEICのL&Rの音声を書き取る練習をすることでリスニングの力を鍛えていくことができます。

音声を聞きながら書き取る「ディクテーション」というリスニング学習法に特化しているため、効率よくリスニング力を鍛えることができます。

 

英語4技能のまとめ

4技能全てをマスターすることができれば、英語はあなたの大きな強みとなります。

また、英語4技能試験は受験生だけでなく、受験をしない学生にとっても、将来的に役立ちます。

自分の世界を広げるスキルとして、ぜひ勉強してみてください。

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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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