約数の個数の求め方!素因数分解を使った公式・練習問題を紹介
「約数が何個あるか分からない…」「一つ一つ数えていたら時間が足りない!」といった方は多いでしょう。
約数の個数は素因数分解を使うことで簡単に求められるようになります。公式から、その証明方法までわかりやすく解説していき、最後には練習問題もあるので、ぜひチャレンジして約数の個数の公式を使いこなせるようにしましょう!
※約数の個数の求め方と一緒に、約数の総和の求め方についても学習するのがオススメです。詳しくは「▶️約数の総和の公式・求め方2つを早稲田生が丁寧に解説!計算問題付き」をご覧ください。
・約数の個数を求める公式の使い方が分かる
・公式がどうして成り立つか理解できる
・約数の個数を求められるようになる!
【目次】
1.約数の個数を求める公式:M = ax・by・cz
2.約数の個数を求める公式の証明
3.約数の個数を求める練習問題
4.今年の約数の個数は?【頻出問題】
4-1.2024の約数の個数
4-2.2025の約数の個数
5.まとめ
約数の個数を求める公式:M = ax・by・cz
自然数Mの約数の個数を求めるためには、まず自然数Mを素因数分解します。素因数分解のやり方がわからない人は「▶︎素因数分解とは?素因数分解のやり方を練習問題と解説でマスターしよう!」をご覧ください。
そして、
M = ax・by・cz
という形に素因数分解できたとしましょう。
すると、自然数Mの約数の個数は、
(x+1)・(y+1)・(z+1)
となります。
以上が約数の個数を求める方法(公式)です。
では、なぜ上記のようにして約数の個数を求めることができるのでしょうか?以下で詳しく確認します。
約数の個数を求める公式の証明
自然数Mが、
M = ax・by・cz
と素因数分解できるとき、なぜ自然数Mの約数の個数は、
(x+1)・(y+1)・(z+1)
と求めることができるのでしょうか?
例えば、12という自然数で考えてみましょう。
12を素因数分解すると、
12 = 22・31
ですね。約数の個数を求めるときは、必ず「1乗」も書きましょう!
すると、
2の取り出し方は、20〜22の3通り
3の取り出し方は、30〜31の2通りあるので、
その組み合わせを考えると、
3・2=6通りですね。
※12の約数は、「1、2、3、4、6、12」なので、ちゃんと6個になっています。
よって、自然数Mが
M = ax・by・cz
と素因数分解できるとき、自然数Mの約数の個数は、
(x+1)・(y+1)・(z+1)となります。
約数の個数を求める練習問題
では、練習問題で実際に約数の個数を求めてみましょう!
問1
140の約数の個数を求めよ。
解答と解説
まずは140を素因数分解します。
すると、
140 = 22・51・71
ですね。分かりやすいように、「1乗」も書いておきましょう!
すると、140の約数の個数は、それぞれの「〜乗」に1を足して掛け合わせれば良いので、
(2+1)・(1+1)・(1+1)
= 3・2・2
= 12(個)・・・(答)
となります。
簡単ですよね?もう一つ練習問題を解いてみましょう。
問2
360の約数の個数を求めよ。
解答と解説
まずは360を素因数分解します。
360 = 23・32・51
ですね。
分かりやすいように「1乗」も書くことも忘れないでください。
よって、求める約数の個数は、それぞれの「〜乗」に1を足して掛け合わせて、
(3+1)・(2+1)・(1+1)
= 4・3・2
= 24(個)・・・(答)
となります。
いかがですか?次に、高校・大学受験で頻出される問題を解いてみましょう!
今年の約数の個数は?【頻出問題】
約数の個数の問題として、西暦が使われることが多くあります。今のうちに対策を済ませて受験に備えましょう!
2024の約数の個数
2024の約数の個数を求めよ。
解答と解説
2024を素因数分解すると、
2024 = 23・111・231
より、それぞれの「〜乗」に1を足して掛け合わせて、
(3+1)・(1+1)・(1+1)
= 4・2・2
= 16(個)・・・(答)
となります。
2025の約数の個数
2025の約数の個数を求めよ。
解答と解説
2025を素因数分解すると、
2025 = 34・52
より、それぞれの「〜乗」に1を足して掛け合わせて、
(4+1)・(2+1)
= 5・3
= 15(個)・・・(答)
となります。
まとめ
約数の個数の求め方についての解説は以上になります。約数の個数を求める問題は定期試験などでもよく出題されるので、必ずできるようになっておきましょう!約数の個数の求め方を忘れたときは、またこの記事を読み返してください。