【三角関数】積和・和積の公式の導出方法と問題の解き方を解説!
三角関数の分野は様々な公式の暗記が必要であり、なかでも「積和の公式・和積の公式はsinとcosが入り混じっていて覚えにくい」と感じている方も多いですよね。
ですが、暗記ができなくても公式の導出方法がわかれば問題ありません。繰り返し練習すれば10秒ほどで導出することが可能です。公式の導出が素早くできることは、穴埋め問題など時間との勝負となる入試では大きなアドバンテージとなります。
本記事では、積和・和積の公式の導出方法と、代表的な問題の解き方を解説します。入試において出題されることもあるため、必ず解けるようにしましょう!
・自分で積和・和積の公式を導出できるようになる
・積和、和積の公式の理解を深められる
・積和、和積の公式を使った代表的な問題の解き方が分かる
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【目次】
1.積和・和積の公式とは
1-1.積和の公式
1-2.和積の公式
2.積和・和積の公式の導出
2-1.積和の公式の導出
2-2.和積の公式の導出
3.積和・和積の公式を使った問題
3-1.解答
まとめ
積和・和積の公式とは
まずは、積和の公式、和積の公式がどのような式であったか確認していきます。加法定理などと比べると出題頻度が低いため、覚えられなくても導出さえできれば十分でしょう。理系の場合は、公式単体の問題だけでなく三角関数の微分などで利用することがあるので、すみやかに導出できる必要があります。
それぞれ決まった型があるので、まずは式を眺めてみましょう。
積和の公式
積和の公式は、4つの式があります。sin・cosの積を和に変換しています。
和積の公式
和積の公式も同様に4つの式があります。積和の公式とは反対に、sin・cosの和を積に変換しています。
積和・和積の公式の導出
三角関数の加法定理さえ覚えていれば、積和・和積の公式を自分で導出することができます。テスト中忘れてしまった時に、自分で導きだせるように、何度も練習しましょう。
積和の公式の導出
①+②より
よって・・
①-②より
よって・・
③+④より
よって・・
③-④より
和積の公式の導出
和積の公式は、積和の公式から導きだします。
と置くと
になる。
に☆を代入すると
に☆を代入すると
に☆を代入すると
に☆を代入すると
積和は、加法定理さえ覚えていれば、難なく作れると思いますが、和積はα+β=A、α-β=Bと置き換える事がポイントです。何度か解いてみて確実にマスターしましょう。
積和・和積の公式を使った問題
最後は和積の公式を使うと格段に早く解けるようになる問題を一題出題します。
解答
一見見た時、二倍角の公式や三倍角の公式を使いたくなります。しかし、この問題は和積の公式を使うとスムーズに解く事が出来ます。
青の部分に和積の公式を使います。すると以下のように変形することができます。
sin2θ(2cosθ+1)=0
sin2θ=0もしくは
また、問題文で強調して書きましたが、π≦θ≦2πであることも加味しなくてはいけません。
2π≦2θ≦4πなので
2θ=2π、3π、4π
だから答えは
になります。
今回は積和・和積の範囲なので、問題を見てすぐに使う事が出来たと思いますが、何もヒントがない状況でぱっと和積を使えるためには、公式がしっかりと頭の中にあるという事が必須です。しっかりと頭の中に叩き込みましょう!
まとめ
今回は三角関数の分野で苦手意識を持つ人が多い積和・和積の公式について解説しました。入試本番で使いこなせるよう、公式の導出方法、問題の解き方を繰り返し練習しましょう!
記事の内容でわからないところ、質問などあればこちらからお気軽にご質問ください。
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