遠心力とは?簡単な公式と求め方を紹介!向心力・向心加速度の補足説明付き

物理 2024.4.23

遠心力ってそもそもどんな力?」「遠心力と向心力ってどんな関係なの?」と遠心力について曖昧な印象を持っている方も多いのではないでしょうか。

遠心力・向心力・慣性力の概念を理解することによって、出題された問題の状況をよりイメージしやすくなり、問題が解きやすくなることに繋がります。

遠心力の公式は、向心力の公式とまったく同じであり、遠心力の公式を理解するには、まず向心力についての理解が必要です。本記事を読んで、遠心力・向心力に対する知識を身につけましょう!

この記事で分かること
・遠心力と向心力の関係が分かる
・遠心力の公式をイラスト付きで理解できる
・向心力・向心加速度の理解を深めることができる
		

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遠心力とは?わかりやすく解説!

例えば、自動車が曲がるときを考えます。

この時、乗っている人はカーブの外側の方に押し付けられて、まるで外部から何かの力で引っ張られているように感じますよね。これは、向心力の向き(円の中心)と逆向きにはたらく慣性力がはたらいているのです。

この慣性力のことを遠心力といいます

つまり、遠心力を簡単に言うと、向心力と大きさが等しいかつ、反対向きにはたらく力のことです。

【遠心力と向心力の関係】

等速円運動している物体を外からみれば、中心向きの加速度をもって加速運動しています。この力

向心力

等速円運動している内部にいる立場からみれば、物体にはたらく力はつりあっています。この力

⇒ 遠心力

遠心力の公式

図のように、半径r[m]の円上を、質量m[kg]・速度v[m/s]で等速円運動している物体で考えると、

向心力 = mrω2= mv2r
遠心力 = mrω2= mv2r

となります。

【補足】向心加速度について

まず、図のように、半径r[m]の円上を、質量m[kg]・速度v[m/s]で運動している物体を考えます。

この時、物体には、円の中心に向かって加速度(a[m/s2]とする)がはたらいており(※1参照)、その加速度は
a = vω   (※ωは角速度) 

となり、このaのことを、向心加速度という

ω(角速度)があまり理解できていない人は、詳しくは▶角速度の求め方は?公式や単位をわかりやすく解説!ω, v, r の関係は?をご覧ください。

[※1]この証明はかなり複雑で、説明するとかなりややこしくなるので割愛します。

【補足】向心力について

運動方程式より、上記の物体にはたらく、円の中心に向かう力Fは

F = m・a = m・vω …①である。

ここで、物体が円周上を1周するのにかかる時間をT[s]とする。

すると、v・T = 2πr である。

また※1より、ω = 2π / T である。

この2つの式からπとTを消去すると、

v = rω となる。

よって、
① = mrω2

この力Fのことを、向心力という

まとめ

いかがでしたか。

遠心力と向心力の公式は同じですが、等速円運動している物体を外からみるのか、等速円運動している内部にいる立場からみるのかによって、区別することができます。公式もしっかり暗記し、遠心力を使う問題に対応できるようにしましょう!

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この記事の執筆者

ニックネーム:やっすん

早稲田大学商学部4年
得意科目:数学