内接円の半径の求め方!楽に求める時間の節約術とは?
内接円の半径の求め方について、数学が苦手な人でも理解できるように現役の早稲田大生が解説します。
内接円の半径を求めるには、三角形の面積と3辺の長さがわかれば求めることができます!(以下で詳しく解説)
本記事を読めば、内接円の半径の求め方が理解できること間違いなしです。
また、本記事では、三角形の面積を楽に求める方法(ヘロンの公式)も使って内接円の半径の求め方を解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、内接円の半径の求め方をマスターしてください。
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1:内接円とは(外接円との違いも)
まずは、内接円とは何かについて解説していきます。
内接円とは、三角形の内部にあり、すべての辺に接する円のことです。
三角形の角の二等分線の交点が内接円の中心となります。
ここで、内接円と外接円の違いについて触れていきたいと思います。
外接円とは、三角形の外部にあり、すべての頂点を通る円のことです。三角形の各辺の垂直二等分線の交点が外接円の中心になります。
※外接円を詳しく学習したい人は、外接円について詳しく解説した記事をご覧ください。
内接円と外接円はよく間違われます。ここでしっかりと理解しておきましょう!
以上が内接円とは何かについての解説になります。
2:内接円の半径の求め方(公式)
この章では、内接円の半径の求め方を解説していきます。
三角形のそれぞれの辺の長さをa、b、cとし、内接円の半径をrとします。
すると、面積Sは
S=r(a+b+c)/2と表すことができます。
右辺をrだけの形に直してあげると
r=2S/(a+b+c)
ということがわかります。
以上が内接円の半径の求め方の公式です。
内接円の半径の求め方の公式を使って、内接円の半径は簡単に求めることができます。
3:内接円の半径の求め方(証明)
では、なぜ内接円の半径は以上のような公式で求めることができるのでしょうか?
本章では、内接円の半径の公式が成り立つ理由を簡単に証明していきいます。
三角形を、以下の図のように三分割してあげると、内接円の半径をそれぞれの辺への垂線と考えることができますね。
したがって、内接円の半径はそれぞれの三角形の高さにあたります。
よって、それぞれの三角形の面積は、ra/2、rb/2、rc/2と表すことができます。
したがって、
三角形の面積S
=ra/2+rb/2+rc/2
=r(a+b+c)/2
より、
r = 2S/(a+b+c)
が導けます。
以上が内接円の半径の求め方の証明になります。
次の章では、いくつか例をあげて内接円の半径の求め方を解説していきます。
4:内接円の半径の求め方(具体例)
以上の内接円の求め方を踏まえて、実際に内接円の半径を求めてみましょう!
例題
3辺の長さが4、7、9の三角形ABCの内接円の半径の長さrを求めよ。
解答&解説
まずは、ヘロンの公式を使って三角形の面積Sを求めましょう。
※ヘロンの公式がわからない人は、ヘロンの公式について解説した記事をご覧ください。
三角形の面積S
=√s(s-4)(s-7)(s-9)
※s
=(4+7+9)/2
= 10 です。
よって、
三角形の面積S
=√10(10-4)(10-7)(10-9)
=√10・6・3・1
=√180
=6√5
となります。
ここで、内接円の半径の公式にそれぞれの値を代入すると、
内接円の半径r
=2・6√5 /(4+7+9)
=3√5 / 5・・・(答)
よって、内接円の半径は3√5 / 5ということがわかりました。
以上が、ヘロンの公式を使って内接円の半径を求めるパターンです。
次は、ヘロンの公式ではなく、余弦定理を使って内接円の半径を求めるパターンを紹介します。
例題
三角形の2辺の長さを4、7とし、その間の角を60度とする。このとき、三角形の内接円の半径rを求めよ。
解答&解説
まず、三角形の面積Sを求めます。
S
=(1/2)・4・7・sin60
=14・sin60
=14・(√3/2)
=7√3 ですね。
次に、余弦定理から残りの1辺の長さxを求めます。
※余弦定理を忘れた人は、余弦定理について解説した記事をご覧ください。
x2
=42+72-2・4・7・cos60
=37
より、x=√37です。
これで三角形の面積と、三角形の3辺の長さが求まりました。
ここで、内接円の半径の公式より
r
=(2・7√3)/(4+7+√37)
=14√3/(11+√37)・・・(答)
よって、内接円の半径が求まりました。
以上が余弦定理を使って内接円の半径を求める方法です。
5:内接円の半径を求める練習問題
最後に、内接円の半径を求める練習問題を1つ用意しました。
ぜひ解いて、内接円の半径の求め方をマスターしましょう。
練習問題
3辺の長さが4、8、10の三角形ABCの内接円の半径r求めよ。
解答&解説
三角形の3辺の長さがわかっているので、ヘロンの公式を使いましょう!
ヘロンの公式より、
三角形の面積S
=√s(s-4)(s-8)(s-10)
※s
=(4+8+10)/2
=11です。
よって、
三角形の面積S
=√11(11-4)(11-8)(11-10)
=√231
よって、三角形の面積は√231です。
ここで、内接円の半径の公式にそれぞれの値を代入すると
r
=(2・√231)/(4+8+10)
=√231/22・・・(答)
よって、内接円の半径は、√231/22となります。
【内接円の半径の求め方】まとめ
内接円とは何か、内接円の半径の求め方についてお分りいただけましたか?
「内接円の半径を求めるには、三角形の面積と三角形の3辺が必要である」ということをしっかり覚えておきましょう。
内接円の半径の求め方を忘れたときは、また本記事で内接円の半径の求め方を思い出してください。
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