円錐の表面積や体積の求め方!すぐ分かる方法を慶応生が解説!
円錐の体積と表面積の求め方(公式)について、現役の慶應生がスマホでもパソコンでも見やすい図を使いながら解説します。
この記事を読めば、数学が苦手な人でも円錐の体積・表面積の求め方(公式)が必ず理解できるでしょう。
特に、円錐の表面積の公式はあまり知られていないので、ぜひこの機会に学習しておきましょう!
最後には、円錐に関する練習問題も用意した充実の内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
他の図形の表面積・体積の求め方を学びたい方は「 体積・表面積まとめ記事〜いろいろな図形の求め方を一気に学べる!〜」の記事も合わせてお読みください。
1:円錐の体積の求め方
まずは円錐の体積の求め方から解説していきます。
円錐の体積は、「底面積×高さ×1/3」で求めることができます。
※円錐の体積がなぜ「底面積×高さ×1/3」で求められるのか?についての証明は特に学習しないので、本記事では円錐の体積の公式の証明は割愛します。
したがって、下の図のように、半径がr、高さがhである円錐の体積Vを考えると、
V = r2π・h・1/3
となります。
※底面積は、「半径×半径×π」で表せるので、r2πとなりますね。
以上が円錐の体積の求め方(公式)です。
円錐の体積=底面積×高さ×1/3
は必ず覚えておきましょう!
2:円錐の表面積の求め方
次は、円錐の表面積の求め方を解説します。
円錐の表面積は、円錐の底面積と側面積を合計することで求められます。
よって、円錐の表面積を求めるには、底面積と側面積を別々に求めて合計するというのが定石です。
では、下の図のように、半径がr、母線がmの円錐を例に、底面積と側面積を別々に求めていきましょう。
円錐の底面積を求める
円錐の底面積を求めるのは簡単ですよね?
円錐の底面積は円なので、「半径×半径×π」で求めることができます。
よって、求める底面積は、
r2π・・・①
となります。
円錐の側面積を求める
次は側面積を求めましょう。
円錐の展開図は以下のようになっているので、円錐の側面積は扇型であることがわかりますね。
ここで、扇型の面積の求め方は覚えていますか?
以下の図のような扇型があるとき、この扇型の面積は、
1/2・rLで求めることができました。
※扇型の面積の求め方を忘れた人は、扇型について解説した記事をご覧ください。
今回は、上記の図で言うところのLがわかっていないので、まずはLを求めましょう。
Lは円錐の底面の周の長さ(円周)に等しいですね。よって、
L=2rπ
となります。
よって、円錐の側面積は
1/2・m・2rπ
=mrπ・・・②
となります。
以上より、円錐の底面積と側面積を求めることができました。
したがって、円錐の表面積は、
底面積+側面積
= ① + ②
= r2π + mrπ
となります。
3:知っておくと便利!円錐の表面積の公式
先ほど、
円錐の表面積
=底面積+側面積
をもとにして、円錐の表面積を求めました。
先ほどのように、半径r、母線mの円錐の表面積をもう一度考えてみましょう。
円錐の表面積
= r2π + mrπ
= πr(m+r)
となりますね。
これは円錐の表面積の公式なので、そのまま暗記するのもOKです!
ただ、円錐の表面積の公式は少し覚えにくいので、忘れても大丈夫なように、「円錐の表面積=底面積+側面積」を忘れないようにしておきましょう!
4:円錐の体積に関する練習問題
この章からは、円錐の体積、表面積に関する問題を解いて見ましょう!
まずは円錐の体積に関する問題からです。
円錐の体積:問題
下の図のように、半径が3、母線が5の円錐があるとき、この円錐の体積を求めよ。
解答&解説
この円錐では、半径はわかっていますが、高さがわかりませんね。。
これでは、円錐の体積の公式
底面積×高さ×1/3
が適用できません。なので、まずは高さを求めましょう。
円錐の頂点から真下に垂線を下ろします。そして、右半分の円錐に注目すると、以下のようになりますね。垂線の長さが、円錐の高さになります。
垂線下ろしているので、直角三角形となりますね。よって、三平方の定理が使えます。
※三平方の定理があまり理解できていない人は、三平方の定理について解説した記事をご覧ください。
三平方の定理より、この円錐の高さ(下ろした垂線の長さ)は4になりますね。これで円錐の高さが求められました。
したがって、求める円錐の体積は、
32π・4・1/3
=12π・・・(答)
となります。
半径と母線から円錐の高さを求めるテクニックはよく使用するので、知っておきましょう!
5:円錐の表面積に関する練習問題
最後は円錐の表面積に関する練習問題です。
円錐の表面積に関する練習問題
下の図のように、半径が3、母線が5の円錐があるとき、この円錐の表面積を求めよ。
解答&解説
円錐の表面積の公式を使うのもOKですが、ここでは定石通り、底面積と側面積を求めてから円錐の表面積を求めてみます。
まず、
底面積
=32π
=9π・・・①
ですね。
次に、側面積を求めます。まず、円錐の展開図を考えて、下の図におけるLを求めます。
Lは円の円周に等しいので、
L=3・2・π=6πです。
よって、扇型の面積(側面積)は、
1/2・5・6π
= 15π・・・②
となります。以上で、底面積と側面積が求められました。
よって、円錐の表面積は、
①+②
=9π+15π
=24π・・・(答)
となります。
円錐の表面積の公式を使って求めた場合
底面積+側面積で円錐の表面積を求めるのに、加えて、円錐の表面積の公式を使った場合もみてみましょう。
円錐の表面積の公式は、
πr(m+r)でした。
※rは半径、mは母線
これに当てはめると、
求める円錐の表面積
= π・3・(5+3)
= 24π・・・(答)
となり、「底面積+側面積」で求めた値と等しくなっていますね。
円錐の表面積の公式は便利なのでぜひ覚えておいてください!
いかがでしたか?円錐の体積・表面積の求め方に関する解説は以上になります。
円錐の体積・表面積ともに公式が存在するので、忘れた時はまた見直しましょう!
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