円周と円周率、面積・表面積・体積の求め方について基本を解説!

数学 2019.7.29

数学の図形の問題を解くときには、さまざまな公式や定理があります。

代表的なものを挙げれば、円周角の定理や方べきの定理、接弦定理などです。
円柱の表面積を求めるときには、円周の長さを算出する必要がありますし、円周率πは常に登場します。

この記事では、円周、円周率πなどについて、基本から解説します。



円周とは

円周とは、円を形作る曲線のことです。

または周長、つまり「円周の長さ」のことを、単に円周ということもあります。

とはいえ、表記が曖昧になりがちですから、曲線のこと自体を円周、その長さを「円周の長さ」ということも多いです。
この記事中では、曲線自体を「円周」、その長さを「円周の長さ」と表記します。

円周の長さは、その円の半径(あるいは直径)に比例します。
円の定義も合わせて確認しておきましょう。

円とは、ある点Oからの距離が等しい点Pの軌跡です。

ある点Oから等しい距離の点Pの軌跡が円

この円をCとすると、点Oを円の「中心」と言い、線分OPの長さを「半径」と言います。
中心Oを通る直線は、円を丁度2等分し、分けられた円を「半円」、そのときの円の端点同士を結んだ線分を「直径」といいます。

円周など(半径、直径)の説明

もう少し、円に関する用語の確認をしておきます。
円の一部を2本の半径により切り取った図形を「扇形(おうぎがた)」と言います。

このとき2本の半径をなす角を扇形の中心角といいます。
半円も扇形の一つで、中心角が180°の扇形が半円です。
扇形の曲線部分(円周の一部)を「弧」といいます。

扇形、弧、中心角の説明

大学数学で学習する幾何学では、「弧」とは単に曲線の一部のことを言い、円周の一部のことは「円弧」と別の表現の仕方で表をしますが、算数・中学数学・高校数学では単に弧といえば、円弧のことを表します。

扇形について詳しく知りたい方は、扇形の面積についての記事をご覧ください。



円周と円周率の関係

上の項目で申し上げた、円周とそれに関する用語の定義が、しっかり頭に入っていれば、これからの説明は難しくありません。

先にも申し上げた通り、円周の長さは、その円の半径(直径)に比例します。
つまり、どのような大きさの円であっても、円の直径に対する円周の長さの比率は、常に一定になる、ということです。
円の半径をr、円周の長さをcとすると、どのような円であろうと
円周
となります。
この比率が円周率です。

「円」の「周」長の、直径に対する比「率」なので、円周率といいます。

円周率はギリシャ文字のπ(パイ)で表します。
πは文字で表しますが、「一定」と申し上げた通り、ある一定の数です。

 

具体的には

円周率

です。

まとめると、「どのような円であろうと、直径を3.141592……倍した数が、円周の長さである」ということになります。

円周率πは、規則性がありません。

実数は有理数と無理数に分けられます。
有理数は2つの整数a, bによって

b/a
で表される数であり、有限小数循環小数になります。
円周率πは、無理数ですから、整数同士で割り切ることができませんし、循環もしません。



円と円周、円周率の周辺問題

円や円周率に関する問題は幅広く、小学校から扇形の面積の公式や、弧の長さ、円周の長さの公式を習います。

円の半径をrとすると、
円周公式

また、扇形の中心角をθ(単位は度数法)とすると

扇形の弧の長さ

扇形は円の一部であり、その面積や弧の長さは、中心角に比例します。

ですから扇形の弧の長さや面積については、中心角の大きさによって割合の計算をすればよいことになります。

扇形と円錐の中心角について詳しく知りたい方は「中心角の求め方が即わかる&合わせて知りたい知識とは?」も合わせて読んでみてください。

平面図形の面積や曲線の長さについての公式を覚えたなら、次は立体図形の表面積や体積について考えましょう。
まず角柱や円柱の表面積や体積です。

柱体の体積は、

底面積×高さ

で求めることができます。
「柱体」とは、合同で平行な2つの平面図形を底面として持つ、筒状の空間図形です。

電信柱を水平にスライスしたような図形を円柱と言います。
底面が円になっているからです。
底面の形によって「円柱」「三角柱」「四角柱」などといいます。

底面積については、底面は平面図形ですから、平面図形の面積の延長で求めることができます。
表面積は、その立体図形のすべての面の面積を足すことで求められます。

柱体であれば

底面積+側面積

です。

錐体についても考えます。
錐体とは、底面から空間内の1点にむかって伸びる線分によって作られるような立体図形です。
カラーコーンのような図形です。

柱体と同様に、底面の形によって「円錐」「三角錐」「四角錐」などがあります。
錐体の体積は、同じ底面の柱体の体積に対して1 / 3になります。

錐体や柱体、球の表面積についての記事(「円柱・円錐・球の表面積の求め方と公式」)や、円柱の体積についての記事(「簡単!円柱の体積公式は底面積×高さ!必ず解きたい計算問題付き」)、円錐についての記事(「円錐の表面積や体積の求め方!すぐわかる方法を慶応生が解説!」)も合わせて読んでみましょう。



円や円周率の周辺定理

高校数学においては、数学Aで図形の性質を学習します。
図形の性質においては、円の性質は重要な一分野です。

円の性質で学習する、代表的な定理は以下のようなものがあります。

  • 円周角の定理
    一つの弧に対する円周角の大きさは、その弧に対する中心角の大きさの半分である。
    同じ弧に対する円周角の大きさは等しい
  • 接弦定理
    円Oにおいて、弦ABと点Aにおける接線ATが作る角∠BATは、その角の内部にある弧ABに対する円周角∠APBに等しい
  • 方べきの定理
    円外の点Pを通る2直線が、円とそれぞれ2点A、Bと点C、Dで交わっているときPA×PB=PC×PDが成り立つ
    円外の点Pを通る2直線の一方が円と2点A、Bで交わり、もう一方が点Tで 接しているとき、PT×PT=PA×PBが成り立つ

円周角の定理についての記事や、方べきの定理についての記事も合わせて読むと理解が深まります。



円周における度数法と弧度法

円周率に関して、弧度法についても触れておきましょう。
弧度法は高校数学の数学Ⅱで学習します。

これまで、一周を360°で考えていたのは、度数法と呼ばれる角度の考え方です。
角「度」を「数」字で考える方「法」ですから、度数法です。

これに対して、「弧」の長さで角「度」を考える方「法」を、弧度法と言います。

例えば、点Oを中心とする半径1の円を考えましょう。
半径が1の円を単位円と言い、数学ではよく、基本を考えるために使われます。

この円の一部である扇形は、中心角が大きくなれば、弧の長さも比例して大きくなります。
逆に言えば、弧の長さが決まれば、中心角の大きさも決まるということです。

半径1の円の円周の長さは、
2π
であり、1周回れば360°です。

これにより
弧度法
が導かれます。数学Ⅱ以降では(特に三角関数以降)では、この弧度法による表記の方が便利なため、よく使われるようになります。



円周まとめ

最後までご覧くださってありがとうございました。
この記事では、円周と円周率について解説しました。

円周とは、円を形作る曲線のことです。
円周の長さは、円の半径や直径に比例し、その比率のことを円周率と言います。
円や円周率は多くの問題で問われる分野で、平面図形や立体図形の面積や表面積・体積を求める基本的な問題、円周角の定理や方べきの定理、接弦定理を使った図形の性質の問題があります。
他にも、数学Ⅱ以降では弧度法を利用する問題が多くなるので、角度を円周率πを使って表すような問題が増えてきます。

ご参考になれば幸いです。


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この記事の執筆者

ニックネーム:受験のミカタ編集部

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